マタイによる福音書13章26節

マタイによる福音書
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† 福音書縦観 「麦畑の毒麦」 マタイ13:24~30

マタイ13:24~30

Matt.13:26芽がはえ出て実を結ぶと、同時に毒麦もあらわれてきた。 口語訳聖書

† 日本語訳聖書 Matt.13:26

【漢訳聖書】
Matt.13:26 逮苗秀而實、其稗亦現。

【明治元訳】
Matt.13:26 苗(なへ)はえて實(みのり)たるとき稗子(からすむぎ)も現(あらは)れたり

【大正文語訳】
Matt.13:26 苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる。

【ラゲ訳】
Matt.13:26 苗長ちて實りたるに、毒麦も現れしかば、

【口語訳】
Matt.13:26 芽がはえ出て実を結ぶと、同時に毒麦もあらわれてきた。

【新改訳改訂3】
Matt.13:26 麦が芽ばえ、やがて実ったとき、毒麦も現れた。

【新共同訳】
Matt.13:26 芽が出て、実ってみると、毒麦も現れた。

【バルバロ訳】
Matt.13:26 芽が生え出て実ると、毒麦も現れた。

【フランシスコ会訳】
Matt.13:26 やがて、苗が育って実を結ぶと、毒麦も現れた。

【日本正教会訳】
Matt.13:26 苗秀でて實るに及び、稗も亦見れたり。

【塚本虎二訳】
Matt.13:26 苗が芽生えて実を結ぶと、その時毒麦も現われた。

【前田護郎訳】
Matt.13:26 苗がのびて実ると、毒麦も現われた。

【永井直治訳】
Matt.13:26 かくて苗萌え出で且つ實のなりしとき、そのとき毒麥も現はれたり。

【詳訳聖書】
Matt.13:26 それで、苗が出て実った時、毒麦[麦に類似する雑草]も現れた。

† 聖書引照 Matt.13:26

Matt.13:26 苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる。

[苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる] マル4:26~29

† ギリシャ語聖書 Matt.13:26

Stephens 1550 Textus Receptus
οτε δε εβλαστησεν ο χορτος και καρπον εποιησεν τοτε εφανη και τα ζιζανια

Scrivener 1894 Textus Receptus
οτε δε εβλαστησεν ο χορτος και καρπον εποιησεν τοτε εφανη και τα ζιζανια

Byzantine Majority
οτε δε εβλαστησεν ο χορτος και καρπον εποιησεν τοτε εφανη και τα ζιζανια

Alexandrian
οτε δε εβλαστησεν ο χορτος και καρπον εποιησεν τοτε εφανη και τα ζιζανια

Hort and Westcott
οτε δε εβλαστησεν ο χορτος και καρπον εποιησεν τοτε εφανη και τα ζιζανια

† ギリシャ語聖書 品詞色分け

Matt.13:26

ὅτε δὲ ἐβλάστησεν ὁ χόρτος καὶ καρπὸν ἐποίησεν, τότε ἐφάνη καὶ τὰ ζιζάνια.

† ヘブライ語聖書 Matt.13:26

Matt.13:26

כַּאֲשֶׁר צָמְחוּ הַגִּבְעוֹלִים וְעָשׂוּ תְּבוּאָה נִרְאוּ גַּם הָעֲשָׂבִים הָרָעִים

† ラテン語聖書 Matt.13:26

Latin Vulgate
Matt.13:26

{13:26} Cum autem crevisset herba, et fructum fecisset, tunc apparuerunt et zizania.
{13:26} And when the plants had grown, and had produced fruit, then the weeds also appeared.

† 私訳(詳訳)Matt.13:26

【私訳】 「そして、草〔麦〕が芽生え、そして実を結んだとき、そのとき毒麦もまた現われた<姿をみせた、出現した、明らかになった>」

† 新約聖書ギリシャ語語句研究

Matt.13:26

ὅτε δὲ ἐβλάστησεν ὁ χόρτος καὶ καρπὸν ἐποίησεν, τότε ἐφάνη καὶ τὰ ζιζάνια.

【そして】 δὲ δέ デ de {deh} (ch 接続詞・完)

1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ

(G1161 δέ A primary particle (adversative or continuative); butand, etc.: – also, and, but, moreover, now [often unexpressed in English].  Internet Sacred Text Archive)

【芽が出て】  ἐβλάστησεν ὁ χόρτος 原文「草が芽生え」

【草が】 χόρτος  χόρτος こルトス chortos {khor‘-tos} (n-nm-s 名詞・主男単)

1)(家畜の)囲い、餌場 2)餌 3)草、青草、牧草、乾草 4)芽

(G5528 χόρτος Apparently a primary word; a “court” or “garden”, that is, (by implication of pastureherbage or vegetation: – blade, grass, hay.  Internet Sacred Text Archive)

マタ6:30; 14:19; マル6:39; ルカ12:28; ヨハ6:10; ヤコ1:10,11; Ⅰペテ1:24; 黙示8:7; 9:4 etc.

【芽生え】 ἐβλάστησεν  βλαστάνω ブらスタノー  blastanō {blas-tan‘-o} (viaa–3s 動詞・直・1アオ・能・3単)

1)芽をだす、 芽生える、発芽する 2)実らす 3)生じる 4)成長させる 5)派生する、由来する

(G985 βλαστάνω From βλαστός blastos (a sprout); to germinate; by implication to yield fruit: – bring forth, bud, spring (up).  Internet Sacred Text Archive)

マタ13:26; マル4:27; ヘブ9:4; ヤコ5:18

【とき】 ὅτε  ὅτε ホテ hote {hot‘-eh,} (cs 接続詞・従位)

1)~したときに 2)~の時はいつも 3)~でない限り 4)~の間に

(G3754  ὅτε Neuter of 3748 as conjugation; demonstrative that (sometimes redundant); causatively because: – as concerning that, as though, because (that), for (that), how (that), (in) that, though, why.  Internet Sacred Text Archive)

【そして】 καὶ  καί カイ kai {kahee} (cc 接続詞・等位)

1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた

(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; andalsoevensothentoo, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet.  Internet Sacred Text Archive)

【実を】 καρπὸν  καρπός カルポス karpos {kar-pos‘} (n-am-s 名詞・対男単)

1)木の実、果実、実、果物 2)田畑の作物、収穫物 3)収穫、作物、実り、成果、行為、結実、結果 4)益、利益、もうけ、利息

(G2590 καρπός Probably from the base of 726 fruit (as plucked), literally or figuratively: – fruit.  Internet Sacred Text Archive)

マタ3:8,10; 7:16,17,18,19; 12:33; 13:8; 21:19,34,41,43; マル4:7,8,29; 11:14; ルカ1:42; 3:8,9; 6:43;,44; 8:8; 13:6;,7,9; ヨハ4:36; 12:24; 15:2,4,5,8,16 etc.

【結び】 ἐποίησεν  ποιέω ポイエオー poieō {poy-eh‘-o } (viaa–3s 動詞・直・1アオ・能・3単)

1)造る、こしらえる、建てる 2)創造する、原因となる、準備する、生み出す 3)やる、なす、行う~にならせる、~にする、こしらえる、準備する、~を~とする、ある状態にする 4)発芽する、結ぶ 5)行う、為す、行動する 6)過ごす 7)守る

(G4160 ποιέω Apparently a prolonged form of an obsolete primary; to make or do (in a very wide application, more or less direct): – abide, + agree, appoint, X avenge, + band together, be, bear, + bewray, bring (forth), cast out, cause, commit, + content, continue, deal, + without any delay, (would) do (-ing), execute, exercise, fulfil, gain, give, have, hold, X journeying, keep, + lay wait, + lighten the ship, make, X mean, + none of these things move me, observe, ordain, perform, provide, + have purged, purpose, put, + raising up, X secure, shew, X shoot out, spend, take, tarry, + transgress the law, work, yield. Compare 4238. Internet Sacred Text Archive)

【それから】 τότε  τότε トテ tote {tot‘-eh} (ab 副詞)

1)そのとき 2)それから 3)そうすれば 4)そのあとで 5)そこで 6)その時間に 7)次に 8)同時に

(From (the neuter of) 3588 and 3753 the when, that is, at the time that (of the past or future, also in consecution): – that time, then.  Internet Sacred Text Archive)

【毒麦】 ζιζάνια  ζιζάνιον ジザニオン zizanion {dziz-an‘-ee-on} (n-nn-p 名詞・主中複)

1)毒麦 2)小麦の中にはえる悪草

ホソムギ属 小麦の中に混じってはえる雑草で外観は小麦によく似ている

(G2215 ζιζάνιον Of uncertain origin; darnel or false grain: – tares.  Internet Sacred Text Archive)

マタ13:25,26,27; 13:29,30,36,38,40

【もまた】 καὶ  καί カイ kai {kahee} (ab 副詞)

1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた

(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; andalsoevensothentoo, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet.  Internet Sacred Text Archive)

【現れた】 ἐφάνη  φαίνω ふァイノー phainō {fah‘ee-no} (viap–3s 動詞・直・2アオ・受・3単)

1)輝く、光を放つ、見えるようになる、照らす、現われる、見える、姿を見せる 2)示す、出現させる 3)明るい 4)あらわにする、明らかにする 5)知らせる、訴える、告発する

(G5316 φαίνω Prolongation for the base of 5457 to lighten (shine), that is, show (transitive or intransitive, literal or figurative): – appear, seem, be seen, shine, X think.  Internet Sacred Text Archive)

マタ1:20; 2:7,13,19; 13:26; 24:27,30; マル16:9; ヨハ1:5; 5:35; ロマ7:13; Ⅱコリ13:7; Ⅱペテ1:19; Ⅰヨハ2:4; 黙示1:16 etc.

† 英語訳聖書 Matt.13:26

King James Version
13:26 But when the blade was sprung up, and brought forth fruit, then appeared the tares also.

New King James Version
13:26 “But when the grain had sprouted and produced a crop, then the tares also appeared.

American Standard Version
13:26 But when the blade sprang up and brought forth fruit, then appeared the tares also.

New International Version
13:26 When the wheat sprouted and formed heads, then the weeds also appeared.

Bible in Basic English
13:26 But when the green stem came up and gave fruit, the evil plants were seen at the same time.

Today’s English Version
13:26 When the plants grew and the heads of grain began to form, then the weeds showed up.

Darby’s English Translation
13:26 But when the blade shot up and produced fruit, then appeared the darnel also.

Douay Rheims
13:26 And when the blade was sprung up, and had brought forth fruit, then appeared also the cockle.

Noah Webster Bible
13:26 But when the blade had sprung up, and brought forth fruit, then appeared the tares also.

Weymouth New Testament
13:26 But when the blade shoots up and the grain is formed, then appears the darnel also.

World English Bible
13:26 But when the blade sprang up and brought forth fruit, then the darnel appeared also.

Young’s Literal Translation
13:26 and when the herb sprang up, and yielded fruit, then appeared also the darnel.

Amplified Bible
13:26 So when the plants sprouted and formed grain, the weeds appeared also.

† 細き聲 聖書研究ノート

 <苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる>

人々が眠っている間に、秘かに蒔かれた毒麦の種は、麦が発芽するのと一緒に芽を出した。毒麦は麦と一緒に成長し、やがて麦が実をつけると、毒麦も実をつけ、農夫は初めて毒麦の存在に気づいた。

 <苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる>

毒麦は芽を出したところでは麦と見分けるのは農園の働き人にとっても難しい。しかし、成長して実をつける段階でははっきりそれとわかる。

† 心のデボーション  

「苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる」 マタイ13:26 大正文語訳聖書

「やがて、苗が育って実を結ぶと、毒麦も現れた」 フランシスコ会訳聖書

 「似て非なるもの」

しばらくすると新芽が出て、畑は緑一色に染まった。麦が実をつける頃になって敵が仕込んだ大量の「毒麦」が姿を現した。

「良き地」にも「似て非なるもの」が混在する。

麦も毒麦も各々の「実」を結ぶ。毒麦がどれほど麦に似ていても、どこか麦とは違った風情がある。毎日畑を見る農夫は、容易くそれを見分けることができる。

デカルトは「よく判断し、真なるものを偽なるものから分つところの能力」を「理性」を呼ぶ(デカルト「方法序説」)。信仰者は「理性」を犠牲にする者ではない。

† 心のデボーション  

「苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる」 マタイ13:26 大正文語訳聖書

「やがて、苗が育って実を結ぶと、毒麦も現れた」 フランシスコ会訳聖書

 「毒麦の毒」

「毒麦 ζιζάνιον ジザニオン」には「毒」はないが、小麦粉に混入すると苦味が生じることからその名がある。その実をたべるとめまいや吐き気を起こすという。

「偽なるもの」は苦味の元であり、混入するとめまいや吐き気を引き起こす。

† 心のデボーション  

「苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる」 マタイ13:26 大正文語訳聖書

「やがて、苗が育って実を結ぶと、毒麦も現れた」 フランシスコ会訳聖書

 「見せかけの繁栄」

麦と毒麦の畑は他の畑よりも緑が濃い分立派に見える。だが、近寄ってみれば役にも立たないにぎわいでしかない。見せかけの繁栄には多くのものが騙される。

† 細き聲 説教 

 「毒麦現る」

「苗はえ出でて實りたるとき、毒麥もあらはる」 マタイ13:26 大正文語訳聖書

「やがて、苗が育って実を結ぶと、毒麦も現れた」 フランシスコ会訳聖書

人々が眠っている間に、秘かに蒔かれた毒麦の種は、麦が発芽するのと一緒に芽を出した。毒麦は麦と一緒に成長し、やがて麦が実をつけると、毒麦も実をつけ、農夫は初めて毒麦の存在に気づいた。

毒麦は芽を出したところでは麦と見分けるのは農園の働き人にとっても難しい。しかし、成長して実をつける段階でははっきりそれとわかったのである。

「毒麦」と「良き麦」は農夫でさえも見分けがつかないほどによく似ている。成長して穂を出すころになって、やっと毒麦とわかる。「木はその実によって知られる」のである。

「毒麦」と「良き麦」は正反対の実を結び、両者を混ぜることは極めて危険である。毒麦の混ざった麦は、毒麦の量が少なくても、収穫された麦の全体を損なってしまう。

農夫は常に畑を見張って、毒麦と良き麦を見分けなければならない。

畑が青々と成長する姿をみて喜んでいる農夫は大きな禍を招いてしまう。

(皆川誠)

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