† 福音書対観 「イエスの系図」 マタイ1:1~17
マタイ1:1~17 ルカ3:23~38 (ヨハネ1:1~18)
マタイ1:1~17
Matt. 1:4アラムはアミナダブの父、アミナダブはナアソンの父、ナアソンはサルモンの父、口語訳聖書
† 日本語訳聖書 Matt. 1:4
【漢訳聖書】
Matt. 1:4 亞蘭生亞米拿達、亞米拿達生拿順、拿順生撒們、
【明治元訳】
Matt. 1:4 アラム、アミナダブを生(うみ)アミナダブ、ナアソンを生(うみ)ナアソン、サルモンを生(うみ)
【大正文語訳】
Matt. 1:4 アラム、アミナダブを生み、アミナダブ、ナアソンを生み、ナアソン、サルモンを生み、
【ラゲ訳】
Matt. 1:4 アラム アミナダブを生み、アミナダブ ナアソンを生み、ナアソン サルモンを生み、
【口語訳】
Matt. 1:4 アラムはアミナダブの父、アミナダブはナアソンの父、ナアソンはサルモンの父、
【新改訳改訂3】
Matt. 1:4 アラムにアミナダブが生まれ、アミナダブにナアソンが生まれ、ナアソンにサルモンが生まれ、
【新共同訳】
Matt. 1:4 アラムはアミナダブを、アミナダブはナフションを、ナフションはサルモンを、
【バルバロ訳】
Matt. 1:4 ラムはアミナダブを生み、アミナダブはナハションを生み、ナハションはサルマを生み、
【フランシスコ会訳】
Matt. 1:4 ラムの子はアミナダブ、アミナダブの子はナション、ナションの子はサルモン、
【日本正教会訳】
Matt. 1:4 アラムはアミナダフを生み、アミナダフはナアッソンを生み、ナアッソンはサルモンを生み、
【塚本虎二訳】
Matt. 1:4 アラムの子はアミナダブ、アミナダブの子はナアソン、ナアソンの子はサルモン、
【前田護郎訳】
Matt. 1:4 アラムはアミナダブの父、アミナダブはナアソンの父、ナアソンはサルモンの父、
【永井直治訳】
Matt. 1:4 またアラムはアミナダブを生めり。またアミナダブはナアソンを生めり。またナアソンはサルモンを生めり。
【詳訳聖書】
Matt. 1:4 アラムはアミナダブの父、アミナダブはナアソンの父、ナアソンはサルモンの父、
† 聖書引照 Matt. 1:4
Matt. 1:4 アラム、アミナダブを生み、アミナダブ、ナアソンを生み、ナアソン、サルモンを生み、
[アラム] ルツ4:19; Ⅰ歴代2:9; ルカ3:33
[アミナダブ] ルツ4:19,20; Ⅰ歴代2:10~12; ルカ3:33
[ナアソン] ルツ4:20; 民数1:7; 2:3; 7:12,17; 10:14; ルカ3:32
[サルモン] ルツ4:20,21; Ⅰ歴代 2:11,12,51,54; ルカ3:32
† ギリシャ語聖書 Matt. 1:4
Stephens 1550 Textus Receptus
αραμ δε εγεννησεν τον αμιναδαβ αμιναδαβ δε εγεννησεν τον ναασσων ναασσων δε εγεννησεν τον σαλμων
Scrivener 1894 Textus Receptus
αραμ δε εγεννησεν τον αμιναδαβ αμιναδαβ δε εγεννησεν τον ναασσων ναασσων δε εγεννησεν τον σαλμων
Byzantine Majority
αραμ δε εγεννησεν τον αμιναδαβ αμιναδαβ δε εγεννησεν τον ναασσων ναασσων δε εγεννησεν τον σαλμων
Alexandrian
αραμ δε εγεννησεν τον αμιναδαβ αμιναδαβ δε εγεννησεν τον ναασσων ναασσων δε εγεννησεν τον σαλμων
Hort and Westcott
αραμ δε εγεννησεν τον αμιναδαβ αμιναδαβ δε εγεννησεν τον ναασσων ναασσων δε εγεννησεν τον σαλμων
† ギリシャ語聖書 品詞色分け
Matt. 1:4
᾽Αρὰμ δὲ ἐγέννησεν τὸν ᾽Αμιναδάβ, ᾽Αμιναδὰβ δὲ ἐγέννησεν τὸν Ναασσών, Ναασσὼν δὲ ἐγέννησεν τὸν Σαλμών,
† ヘブライ語聖書 Matt. 1:4
Matt. 1:4
רָם הוֹלִיד אֶת עַמִּינָדָב, עַמִּינָדָב הוֹלִיד אֶת נַחְשׁוֹן וְנַחְשׁוֹן הוֹלִיד אֶת שַׂלְמוֹן.
† ラテン語聖書 Matt. 1:4
Latin Vulgate
Matt.1:4
Aram autem genuit Aminadab. Aminadab autem genuit Naasson. Naasson autem genuit Salmon.
And Ram conceived Amminadab. And Amminadab conceived Nahshon. And Nahshon conceived Salmon.
† 私訳(詳訳)Matt. 1:4
【私訳】 「またアラムはアミナダブをもうけた、またアミナダブはナフションをもうけた、またナフションはサルモンをもうけた」
† 新約聖書ギリシャ語語句研究
Matt.1:4
᾽Αρὰμ δὲ ἐγέννησεν τὸν ᾽Αμιναδάβ, ᾽Αμιναδὰβ δὲ ἐγέννησεν τὸν Ναασσών, Ναασσὼν δὲ ἐγέννησεν τὸν Σαλμών,
【また】 δὲ. δέ デ de {deh} (cc 接続詞・等位)
1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ
【アラムは】 ᾽Αρμὰ ᾽Αράμ アラム Aram { ar-am‘ } (n-am-s 名詞・対男単)
アラム 名の意味不明
ルカ3:33では「アルニ」となっており、ルツ4:19、Ⅰ歴代2:9 の「ラム」と同一視される。
Ⅰ歴代2:9; ルツ4:19; マタ1:3,4; ルカ3:33
【アミナダブを】 ᾽Αμιναδάβ ᾽Αμιναδάβ アミナダブ Aminadab { am-ee-nad-ab‘ } (n-am-s 名詞・対男単)
アミナダブ ヘブル名「わが血族は高貴なり」
ユダ族の長ナフションの父で、祭司アロンの義父。
Ⅰ歴代2:10; マタ1:4; ルカ3:33
【もうけ】 ἐγέννησεν γεννάω ゲンナオー gennaō { ghen-nah‘-o } (viaa–3s 動詞・直・1アオ・能・単)
1)(父が子を)もうける、(母が子を)産む、~の父となる 2)生ませる、産出する、発生させる、生ぜしめる 3)生まれつき、生まれながら 4)(事物を)産出する、発生させる、生ずる、生ぜしめる
マタ1:2,16,20; ヨハ1:13; 3:3,5; Ⅰヨハ4:7; 5:1
【また】 δὲ δέ デ de {deh} (cc 接続詞・等位)
1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ
【アミナダブは】 ᾽Αμιναδάβ ᾽Αμιναδάβ アミナダブ Aminadab { am-ee-nad-ab‘ } (n-nm-s 名詞・主男単)
アミナダブ ヘブル名「わが血族は高貴なり」
ユダ族の長ナフションの父で、祭司アロンの義父。
Ⅰ歴代2:10; マタ1:4; ルカ3:33
【ナフションを】 Ναασσών Ναασσών ナアスソーン Naassōn { nah-as-sone‘ } (n-am-s 名詞・対男単)
ナアソン へブル名「蛇、小さな蛇」
ユダ族の司。
民数記1:7; マタ1:4; ルカ3:34
【もうけ】 evge,nnhsen γεννάω ゲンナオー gennaō { ghen-nah‘-o } (viaa–3s 動詞・直・1アオ・能・単)
1)(父が子を)もうける、(母が子を)産む、~の父となる 2)生ませる、産出する、発生させる、生ぜしめる 3)生まれつき、生まれながら 4)(事物を)産出する、発生させる、生ずる、生ぜしめる
マタ1:2,16,20; ヨハ1:13; 3:3,5; Ⅰヨハ4:7; 5:1
【また】 δὲ δέ デ de {deh} (cc 接続詞・等位)
1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ
【ナフションは】 Ναασσών Ναασσών ナアスソーン Naassōn { nah-as-sone‘ } (n-nm-s 名詞・主男単)
ナアソン へブル名「蛇、小さな蛇」
ユダ族の司。
民数記1:7; マタ1:4; ルカ3:34
【サルモンを】 Σαλμών Σαλμών サるモーン Salmon { sal-mone‘ } (n-am-s 名詞・対男単)
サルモン ヘブル名「被服、被う」
ルツの夫ボアズの父。ダビデ王の曾祖父。
ルツ4:21; マタ1:4
【もうけ】 evge,nnhsen γεννάω ゲンナオー gennaō { ghen-nah‘-o } (viaa–3s 動詞・直・1アオ・能・単)
1)(父が子を)もうける、(母が子を)産む、~の父となる 2)生ませる、産出する、発生させる、生ぜしめる 3)生まれつき、生まれながら 4)(事物を)産出する、発生させる、生ずる、生ぜしめる
マタ1:2,16,20; ヨハ1:13; 3:3,5; Ⅰヨハ4:7; 5:1
† 英語訳聖書 Matt. 1:4
King James Version
1:4 And Aram begat Aminadab; and Aminadab begat Naasson; and Naasson begat Salmon;
American Standard Version
1:4 and Ram begat Amminadab; and Amminadab begat Nahshon; and Nahshon begat Salmon;
New International Version
1:4 Ram the father of Amminadab, Amminadab the father of Nahshon, Nahshon the father of Salmon,
Bible in Basic English
1:4 And the son of Ram was Amminadab; and the son of Amminadab was Nahshon; and the son of Nahshon was Salmon;
Darby’s English Translation
1:4 and Aram begat Aminadab, and Aminadab begat Naasson, and Naasson begat Salmon,
Douay Rheims
1:4 And Aram begot Aminadab. And Aminadab begot Naasson. And Naasson begot Salmon.
Noah Webster Bible
1:4 And Aram begat Aminadab; and Aminadab begat Naasson; and Naasson begat Salmon;
Weymouth New Testament
1:4 Ram of Amminadab; Amminadab of Nahshon; Nahshon of Salmon;
World English Bible
1:4 Ram became the father of Amminadab. Amminadab became the father of Nahshon. Nahshon became the father of Salmon.
Young’s Literal Translation
1:4 and Ram begat Amminadab, and Amminadab begat Nahshon, and Nahshon begat Salmon,
Amplified Bible
1:4 Ram was the father of Aminadab, Aminadab the father of Nahshon, and Nahshon the father of Salmon.
† 細き聲 聖書研究ノート
<アラム、アミナダブを生み、アミナダブ、ナアソンを生み、ナアソン、サルモンを生み>
アミナダブからナアソンの時代には、イスラエルはエジプト捕囚という苦難の時代を経て、モーセによる出エジプトを果たしている。
<系図 マタイ1:4 アミナダブの子>
ヘツロン ハムル (創世記46:12 エジプト移住)
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エラフメエル、ラム、ケルバイ (Ⅰ歴代2:9)
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アミナダブ (アロンの妻エリシェバの父 出エジプト6:23)
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ナフション (ユダ族の首長。 出エジプトの翌年シナイ砂漠での人口調査でモーセと
アロンの助手をつとめた。 民数1:7)
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サルモン (ルツの夫の父 「サルマ」と同一人 Ⅰ歴代2:11)
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ボアズ (ルツの夫 ルツ4:21)
<アミナダブ>
アミナダブはラムの子で、モーセの片腕として出エジプトを導いたアロン義父である。(出エジプト6:23)
<ナフション>
ナフションはアロンの義兄弟でユダ族の長であった。(民数10:13~14)
「ナフション」はマタイ1:4では「ナアソン」と呼ばれる。
<サルモン>
サルモンはルツの夫ボアズの父である。
「サルモン」はⅠ歴代2:11では「サルマ」、ルカ3:32では「サラ」と呼ばれる。
† 心のデボーション
「彼ボアズは我等の知己(しるひと)なるにあらずや」 ルツ3:2 明治元訳聖書
「あなたが一緒に働いてきた女たちの雇い主ボアズはわたしたちの親戚です」 新共同訳聖書
「導きの落穂を拾いて歩め」
サルモンはルツの夫となるボアズの父である。「ボアズ」は有力者でありながら高潔な人格者だった。(ルツ記参照)
ルツは「落穂を拾いながら」いつの間にか、知らずしてボアズの畑に入った。ルツを導くのは畑に落ちる「一本の落穂」である。さらにルツとボアズを出会わせるのは、そのことを知ったルツの姑のナオミである。ナオミはルツの話からボアズが「わたしたちの親戚」であることに気づく。ナオミはボアズの父で高潔な人サルモンを思いだし、他に「買い取りの責任」をもつ親戚がいるにもかかわらず、「あのサルモンが育てたボアズならば」と、ルツに選んだのではないか。この選択は間違っていなかった。
「導きの落穂」を拾いて歩め。
(†心のデボーション00609)
† 心のデボーション
「アラム、アミナダブを生み、アミナダブ、ナアソンを生み、ナアソン、サルモンを生み」 マタイ1:4 大正文語訳聖書
「途絶えることなき家系」
アミナダムとナアソンの時代に、イスラエルはモーセに導かれて出エジプトをする。「イエスの系図」にモーセの名はない。「4救い主の家系」がエジプトでの苦難の中にも途絶えることなく継続することは、モーセの存在以上に注目すべき事柄である。
(†心のデボーション00615)
† 細き聲 説教
「先立つ人」
「斯(かく)かれらはヱホバのモーセによりて命じたまへるところに遵(したが)ひて途に進むことを始めたり 首先(いやさき)にはユダの子孫の營の纛(はた)の下につく者その軍旅(ぐんりょ)にしたがひて進めりユダの軍旅の長はアミナダブの子ナシヨン」 民数10:13~14 明治元訳聖書
アミナダブの子ナアソンはアロンの義兄弟でユダ族七万四千六百人の家系の長であった。モーセと共にエジプトを脱出し、シナイの荒れ野で行われた人口調査で招集された父祖以来の部族の12指導者の一人となった。
幕屋が建てられ、指導者が一日毎に一人ずつ祭壇に献げ物をささげた際、ナアソンはその第一日に献げ物をささげた(民数7:12)。イスラエルの旅立ちの先頭に立ったのもナアソンであった(民数10:13~14)
ナアソンは常に「先立つ人」である。しかし、ナアソンという名には「蛇」または「小さな蛇」という意味がある。ユダ族の長にその名が与えられたところから、「先立つ人」には別の顔があったのかもしれない。それとも「蛇のように賢い」(マタイ10:16)人だったのだろうか。いずれにしても、ナアソンはイスラエルの荒野の40年を先導することになった。
ナアソンはユダ族の長アミナダブの子で、生まれながらに「先立つ人」であった。彼は戦にも、旅立ちにも、常にイスラエル全会衆の先頭にいた。そのような家系に生まれた「先立つ人」はいる。しかし、多くの人はそうではない。そうではない者にも、人に先立たなければならない時がある。
モーセがミデアンの荒野で「燃える棘」の中に「我なんじをパロにつかわす」との神の言葉を聞いた時、モーセは神に「わが主よ我は素(もと)言辭(ことば)に敏(と)き人にあらず汝が僕に語りたまへるに及びても猶(なほ)しかり我は口重く舌重き者なり」(明治元訳聖書)と訴えている。
モーセもイスラエルの民に「先立つ」ことを恐れたのである。
神は、そうしたモーセに「人の口を造る者は誰なるや唖者聾者目明者瞽者などを造る者は誰なるや我ヱホバなるにあらずや 然ば往けよ我なんぢの口にありて汝の言ふべきことを敎へん」と告げられる。(出エジプト3~4章 明治元訳聖書)
「打破者(うつやぶるもの)かれらに先だちて登(のぼ)り 彼ら遂に門を打敗り之を通りて出ゆかん 彼らの王その前にたちて進みヱホバその首(かしら)に立たまふべし」 ミカ2:13 明治元訳聖書
神が「先立て」と命じられるとき、必ず、神が「その首(かしら)に立たまふ」を見るのである。
雄々しく進め。
(皆川誠)
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