マタイによる福音書27章65節

マタイによる福音書
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† 福音書縦観 「墓の番人」 

マタイ27:62~66

Matt. 27:65ピラトは彼らに言った、「番人がいるから、行ってできる限り、番をさせるがよい」。 口語訳聖書

† 日本語訳聖書 Matt.27:65 

【漢訳聖書】
Matt.27:65 彼拉多謂之曰、爾有守者、可徃、如爾所能而固守之、

【明治元訳】
Matt.27:65 ピラト彼等に曰けるは守兵は爾曹にあり往て意のままに固守しめよ

【大正文語訳】
Matt.27:65 ピラト言ふ『なんぢらに番兵あり、往きて力限り固めよ』

【ラゲ訳】
Matt.27:65 ピラト彼等に向ひ、汝等に番兵あり、往きて思ふ儘に守れと云ひければ、

【口語訳】
Matt.27:65 ピラトは彼らに言った、「番人がいるから、行ってできる限り、番をさせるがよい」。

【新改訳改訂3】
Matt.27:65 ピラトは「番兵を出してやるから、行ってできるだけの番をさせるがよい」と彼らに言った。

【新共同訳】
Matt.27:65 ピラトは言った。「あなたたちには、番兵がいるはずだ。行って、しっかりと見張らせるがよい。」

【聖書協会共同訳】
Matt.27:65 ピラトは言った。「番兵を出してやるから、行って、思うとおりに見張らせるがよい。」

【バルバロ訳】
Matt.27:65 ピラトは「番兵をやるから、好きなように守るがよい」と言った。

【フランシスコ会訳】
Matt.27:65 ピラトは言った、「あなた方に番兵を与える。行って、気のすむように見張らせるがよい」。

【日本正教会訳】
Matt.27:65 ピラト彼等に謂へり、爾等に番兵あり、往きて、爾等の意に任せて、之を固めよ。

【塚本虎二訳】
Matt.27:65 ピラトが言った、「番兵をかしてやる。行って、せいぜい(墓を)警備するがよかろう。」

【前田護郎訳】
Matt.27:65 ピラトは彼らにいった、「番兵をつかわしましょう。行ってできるだけ見張りなさい」と。

【永井直治訳】
Matt.27:65 乃ちピラト述べけるは、汝等番兵あり、往け、汝等の知るままに確にせよ。

【詳訳聖書】
Matt.27:65 ピラトは彼らに言った、「番兵がある。〔彼らを連れて〕行って、できる限りそれを固めるがよい」。

† 聖書引照 Matt.27:65 

Matt.27:65 ピラトは言った。「番兵を出してやるから、行って、思うとおりに見張らせるがよい。」

[ピラトは言った。「番兵を出してやるから、行って、思うとおりに見張らせるがよい。」]  マタ28:11~15; 詩篇76:10; 箴言21:30

† ギリシャ語聖書 Matt.27:65 

Stephens 1550 Textus Receptus
εφη δε αυτοις ο πιλατος εχετε κουστωδιαν υπαγετε ασφαλισασθε ως οιδατε

Scrivener 1894 Textus Receptus
εφη δε αυτοις ο πιλατος εχετε κουστωδιαν υπαγετε ασφαλισασθε ως οιδατε

Byzantine Majority
εφη δε αυτοις ο πιλατος εχετε κουστωδιαν υπαγετε ασφαλισασθε ως οιδατε

Alexandrian
εφη αυτοις ο πιλατος εχετε κουστωδιαν υπαγετε ασφαλισασθε ως οιδατε

Hort and Westcott
εφη αυτοις ο πιλατος εχετε κουστωδιαν υπαγετε ασφαλισασθε ως οιδατε

† ギリシャ語聖書 Interlinear

Matt.27:65

ἔφη αὐτοῖς ὁ πιλᾶτος, ἔχετε κουστωδίαν· ὑπάγετε ἀσφαλίσασθε ὡς οἴδατε.

聖書協会共同訳聖書

ピラトは言った。「番兵を出してやるから、行って、思うとおりに見張らせるがよい。」

ἔφη   αὐτοῖς  ὁ πιλᾶτος,   ἔχετε   κουστωδίαν·  ὑπάγετε   ἀσφαλίσασθε  ὡς  οἴδατε.
Said   to them    Pilate:    Ye have   a guard;        go ye     make fast      as   ye know.

† ギリシャ語聖書 品詞色分け

Matt. 27:65

ἔφη αὐτοῖςπιλᾶτος, ἔχετε κουστωδίαν· ὑπάγετε ἀσφαλίσασθε ὡς οἴδατε.

† ヘブライ語聖書 Matt.27:65 

Matt.27:65

אָמַר לָהֶם פִּילָטוֹס: “הִנֵּה לָכֶם מִשְׁמָר, לְכוּ וְשִׁמְרוּ כְּמוֹ שֶׁאַתֶּם יוֹדְעִים

† ラテン語聖書 Matt.27:65 

Latin Vulgate
Matt.27:65

Ait illis Pilatus: Habetis custodiam, ite, custodite sicut scitis.
Pilate said to them: “You have a guard. Go, guard it as you know how.”

† 私訳(詳訳)Matt.27:65 

【私訳】 「ピラトは彼らに言った。『番兵がいる。行って、あなたがたが知っているように<意にまかせて>固めよ<確かにせよ、防げ>』」

† 新約聖書ギリシャ語語句研究

Matt.27:65

ἔφη αὐτοῖς ὁ πιλᾶτος, ἔχετε κουστωδίαν· ὑπάγετε ἀσφαλίσασθε ὡς οἴδατε.

聖書協会共同訳聖書

ピラトは言った。「番兵を出してやるから、行って、思うとおりに見張らせるがよい。」

【ピラトは】πιλᾶτος  Πιλᾶτος  ピラトス Pilatos {pil-at‘-os} (n-nm-s 名詞・主男単)

人名 ピラト 「槍で武装した者」の意味

(G4091 Πιλᾶτος  Of Latin origin; close pressed, that is, firm; Pilatus , a Roman: – Pilate.   Internet Sacred Text Archive)

マタ27:2

【彼らに】αὐτοῖς  αὐτός  アウトス autos {ow-tos‘} (npdm3p 代名詞・与男3)

1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど

(G846 αὐτός From the particle αὖ au (perhaps akin to the base of 109 through the idea of a baffling wind; backward); the reflexive pronoun self, used (alone or in the compound of 1438 ofthe third person, and (with the proper personal pronoun) of the other persons: – her, it (-self), one, the other, (mine) own, said, ([self-], the) same, ([him-, my-, thy-]) self, [your-] selves, she, that, their (-s), them ([-selves]), there [-at, -by, -in, -into, -of, -on, -with], they, (these) things, this (man), those, together, very, which. Compare 848.  Internet Sacred Text Archive)

【言った】ἔφη  φημί   ふェーミ  phēmi {fay-mee‘} (viaa–3s 動詞・直・2アオ・能・3単)

1)言う、述べる、言明する 2)答える 3)質問する 4)意味する 5)肯定する、同意する、主張する

6)報告、うわさ、評判、風評、名声 5)神のお告げ、予言

(G5346 φημί Properly the same as the base of 5457 and 5316 to show or make known one’s thoughts, that is, speak or say: – affirm, say. Compare 3004.  Internet Sacred Text Archive)

マタ4:7; 6:6; 9:26; 13:28,29; 14:8; 17:26; 19:18,21; 21:27; 22:37; 25:21,23; 26:34,61; 27:11,23,65; etc.

【番兵が】κουστωδίαν\ κουστωδία  クーストーディア  koustōdia {koos-to-dee‘-ah} (n-af-s 名詞・対女単)

1)番兵、衛兵 2)見張り、監視人

(G2892 κουστωδία  Of Latin origin; “custody”, that is, a Roman sentry: – watch.  Internet Sacred Text Archive)

マタ27:65

【ある】ἔχετε  ἔχω エこー  echō {ekh‘-o} (vipa–2p 動詞・直・現・能・2複)

1)持っている、保持している、保存する、保管する、所有する、保つ 2)身につける、帯びる、具備している、着る 3)含んでいる、抱く、とどめる、しっかり捕らえている 4)~とみなす、思う

(G2192  ἔχω A primary verb (including an alternate form σχέω scheō skheh‘-o used in certain tenses only); to hold (used in very various applications, literally or figuratively, direct or remote; such as possession,  abilitycontiguityrelation or condition): – be (able, X hold, possessed with), accompany, + begin to amend, can (+ -not), X conceive, count, diseased, do, + eat, + enjoy, + fear, following, have, hold, keep, + lack, + go to law, lie, + must needs, + of necessity, + need, next, + recover, + reign, + rest, return, X sick, take for, + tremble, + uncircumcised, use.  Internet Sacred Text Archive)

【行って】ὑπάγετε  ὑπάγω  フゆパゴー  hupagō {hoop-ag‘-o} (vmpa–2p 動詞・命・現・能・2複)

1)引き下がる、下へと導く、去る、退く、退却する、帰る 2)行く、前進する、退かせる 3)逝く、去る 4)告発する、非難する

(G5217  ὑπάγω From 5259 and 71 to lead (oneself) under, that is, withdraw or retire (as if sinking out of sight), literally or figuratively: – depart, get hence, go (a-) way.  Internet Sacred Text Archive)

マタ4:10; 5:24,41; 8:4,13,32; 9:6; 13:44; 16:23; 18:15; 19:21; 20:4,7,14; 21:28; 26:18; 27:65; 28:10 etc.

【知る】οἴδατε  οἶδα  オイダ  oida {oy’-da} (vira–2p 動詞・直・完了・能・2複)

1)知っている、~であることを知っている、~する方法を知っている 2)認めている、心得ている、わきまえる 3)見抜いている、理解する、わかる、認識している、覚えている、悟っている

οἶδα は ἐιδον の現在完了形 私は見た

(G1492 εἶδοω A primary verb; used only in certain past tenses, the others being borrowed from the equivalent, 3700 and 3708 properly to see (literally or figuratively); by implication (in the perfect only) to know: – be aware, behold, X can (+ not tell), consider, (have) known (-ledge), look (on), perceive, see, be sure, tell, understand, wist, wot. Compare 3700.  Internet Sacred Text Archive)

【ように】ς  ὡς ホース hōs {hoce} (cs 接続詞・従位)

1)~のように、ちょうど~のように 2)~なので 3)と同じように、~であるかのように 4)おおよそ、ほぼ 5)の時

(G5613  ὡς Probably adverb of compound from 3739 which how, that is, in that manner (very variously used as shown): – about, after (that), (according) as (it had been, it were), as soon (as), even as (like), for, how (greatly), like (as, unto), since, so (that), that, to wit, unto, when ([-soever]), while, X with all speed.  Internet Sacred Text Archive)

【固めよ】ἀσφαλίσασθε  ἀσφαλίζω  アスふァりゾー asphalizō {as-fal-id‘-zo} (vmam–2p 動詞・命・1アオ・中・2複)

1)堅くする、固める 2)確かにする、確実にする 3)安全にする 4)防ぐ、護る

(G806  ἀσφαλίζω  Adverb from 804 securely (literally or figuratively): – assuredly, safely.   Internet Sacred Text Archive)

マタ27:64

† 英語訳聖書 Matt.27:65 

King James Version
27:65 Pilate said unto them, Ye have a watch: go your way, make [it] as sure as ye can.

New King James Version
27:65 Pilate said to them, “You have a guard; go your way, make it as secure as you know how.”

American Standard Version
27:65 Pilate said unto them, Ye have a guard: go, make it as sure as ye can.

New International Version
27:65 “Take a guard,” Pilate answered. “Go, make the tomb as secure as you know how.”

Bible in Basic English
27:65 Pilate said to them, You have watchmen; go and make it as safe as you are able.

Today’s English Version
27:65 “Take a guard,” Pilate told them; “go and make the tomb as secure as you can.”

Darby’s English Translation
27:65 And Pilate said to them, Ye have a watch: go, secure it as well as ye know how.

Douay Rheims
27:65 Pilate saith to them: You have a guard; go, guard it as you know.

Noah Webster Bible
27:65 Pilate said to them, Ye have a watch: go, make it as secure as ye can.

Weymouth New Testament
27:65 ‘You can have a guard,’ said Pilate: ‘go and make all safe, as best you can.’

World English Bible
27:65 Pilate said to them, ‘You have a guard. Go, make it as secure as you can.’

Young’s Literal Translation
27:65 And Pilate said to them, ‘Ye have a watch, go away, make secure — as ye have known;’

† 細き聲 聖書研究ノート

Matt.27:65

ἔφη αὐτοῖς ὁ πιλᾶτος, ἔχετε κουστωδίαν· ὑπάγετε ἀσφαλίσασθε ὡς οἴδατε.

聖書協会共同訳聖書

ピラトは言った。「番兵を出してやるから、行って、思うとおりに見張らせるがよい。」

 <ピラトは彼らに言った、「番人がいるから、行ってできる限り、番をさせるがよい」。>

祭司長、パリサイ人たちの訴えに、ピラトは番兵に出来る限りの番をさせようと約束する。

 <ピラト言ふ『なんぢらに番兵あり、往きて力限り固めよ』>

「なんぢらに番兵ありἔχετε κουστωδίαν」は「あなたがたに番兵を与える」の意味である。総督ピラトはローマ兵を番兵として派遣し、祭司長たちにイエスの墓を「力限り固めよ」と命じた。

† 心のデボーション

「ピラト言ふ『なんぢらに番兵あり、往きて力限り固めよ』」 マタイ27:65 大正文語訳聖書

「ピラトは言った、『あなた方に番兵を与える。行って、気のすむように見張らせるがよい』」 フランシスコ会訳聖書

 「復活の証人」

民衆がデマに振り回されない為にという点では、総督ピラトは祭司長に同意できた。イエスの墓は彼らによって「力限り固められ」、そこに「デマ」が入り込む余地はなかった。こうして、彼らはイエスの復活が「根も葉もない噂話」ではないことを反対者自らが証明することになるのである。

† 細き聲 説教 

 「反対者の証し」

「ピラト言ふ『なんぢらに番兵あり、往きて力限り固めよ』」 マタイ27:65 大正文語訳聖書

「ピラトは言った、『あなた方に番兵を与える。行って、気のすむように見張らせるがよい』」 フランシスコ会訳聖書

祭司長、パリサイ人たちの訴えに、総督ピラトは番兵に出来る限りの番をさせようと約束する。

「なんぢらに番兵ありἔχετε κουστωδίαν」は「あなたがたに番兵を与える」の意味である。何よりも民衆の騒ぎを恐れる総督ピラトは、ローマ兵を番兵として派遣し、祭司長たちにイエスの墓を「力限り固めよ」と命じたのである。

イエスの墓は武装したローマの番兵たちによって「力限り固められ」た。それによって「イエスの弟子たちが来て、死体を盗み出し、『死者の中から復活した』と民に言いふらすデマ」が入り込む余地がなく鳴ったのである。

祭司長、パリサイ人の画策は、むしろ、イエスの復活が「根も葉もない噂話」ではないことを証することになったのである。イエスの復活の反対者自らがイエスの復活を証明することになる。

(皆川誠)

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