マタイによる福音書20章33節

マタイによる福音書
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† 福音書縦観 「二人の盲人」 マタイ20:29~34

マタイ20:29~34  マルコ10:46~52  ルカ18:35~43
マタイ20:29~34

Matt.20:33彼らは言った、「主よ(先生 マルコ10:51)、目をあけていただくことです」。 口語訳聖書

† 日本語訳聖書 Matt.20:33

【漢訳聖書】
Matt.20:33 謂之曰、主也、欲我目得哲。

【明治元訳】
Matt.20:33 イエスにけるは主(しゆ)よ我儕(われら)目(め)を啓(ひらか)んことを願(ねが)ふ

【大正文語訳】
Matt.20:33 彼ら言ふ『主よ、目の開かれんことなり』

【ラゲ訳】
Matt.20:33 彼等、主よ我等が目の開かれん事を、と云ひしに、

【口語訳】
Matt.20:33 彼らは言った、「主よ、目をあけていただくことです」。

【新改訳改訂3】
Matt.20:33 彼らはイエスに言った。「主よ。この目をあけていただきたいのです。」

【新共同訳】
Matt.20:33 二人は、「主よ、目を開けていただきたいのです」と言った。

【バルバロ訳】
Matt.20:33 彼らは「主よ、目が開くことを」と願った。

【フランシスコ会訳】
Matt.20:33 「主よ、わたしたちの目を開けてください」と彼らは言った。

【日本正教会訳】
Matt.20:33 彼等曰く、主よ、我等の目の啓かれんことを。

【塚本虎二訳】
Matt.20:33 彼がこたえる、「主よ、目があくといい。」

【前田護郎訳】
Matt.20:33 彼らはいう、「主よ、目をあけてください」と。

【永井直治訳】
Matt.20:33 彼等云ふ、主よ、我等の目の開かれんことを。

【詳訳聖書】
Matt.20:33 彼らは答えた、「主よ、目をあけていただきたいのです」。

† 聖書引照 Matt.20:33

Matt.20:33 彼ら言ふ『主よ、目の開かれんことなり』

[彼ら言ふ『主よ、目の開かれんことなり』]  詩篇119:18; エペ1:17-19

† ギリシャ語聖書 Matt.20:33

Stephens 1550 Textus Receptus
λεγουσιν αυτω κυριε ινα ανοιχθωσιν ημων οι οφθαλμοι

Scrivener 1894 Textus Receptus
λεγουσιν αυτω κυριε ινα ανοιχθωσιν ημων οι οφθαλμοι

Byzantine Majority
λεγουσιν αυτω κυριε ινα ανοιχθωσιν ημων οι οφθαλμοι

Alexandrian
λεγουσιν αυτω κυριε ινα ανοιγωσιν οι οφθαλμοι ημω

Hort and Westcott
λεγουσιν αυτω κυριε ινα ανοιγωσιν οι οφθαλμοι ημω

† ギリシャ語聖書 品詞色分け

Matt.20:33

λέγουσιν αὐτῷΚύριεἵνα ἀνοιγῶσιν οἱ ὀφθαλμοὶ ἡμῶν.

† ヘブライ語聖書 Matt.20:33

Matt.20:33

הֵשִׁיבוּ לוֹ: אָדוֹן – שֶׁתִּפָּקַחְנָה עֵינֵינוּ

† ラテン語聖書 Matt.20:33

Latin Vulgate
Matt.20:33

Dicunt illi: Domine, ut aperiantur oculi nostri.
They said to him, “Lord, that our eyes be opened.”

† 私訳(詳訳)Matt.20:33

【私訳】 「彼らは彼〔イエス〕に言った。『主よ、わたしたちの目を開けていただきたいのです』」

† 新約聖書ギリシャ語語句研究

Matt.20:33

λέγουσιν αὐτῷΚύριεἵνα ἀνοιγῶσιν οἱ ὀφθαλμοὶ ἡμῶν.

【彼に】 αὐτῷ  αὐτός  アウトス autos {ow-tos‘}  (npdm3s 代名詞・与男3)

1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど

(G846 αὐτός From the particle αὖ au (perhaps akin to the base of 109 through the idea of a baffling wind; backward); the reflexive pronoun self, used (alone or in the compound of 1438 of the third person, and (with the proper personal pronoun) of the other persons: – her, it (-self), one, the other, (mine) own, said, ([self-], the) same, ([him-, my-, thy-]) self, [your-] selves, she, that, their (-s), them ([-selves]), there [-at, -by, -in, -into, -of, -on, -with], they, (these) things, this (man), those, together, very, which. Compare 848.  Internet Sacred Text Archive)

【言った】 λέγουσιν  λέγω れゴー legō {leg‘-o} (vipa–3p 動詞・直・現・能・3)

1)言う、告げる、語る、話す、言い表す、述べる 2)呼ぶ、命ずる、指図する、言いつける 3)名づける、称する、呼びかける 4)意味する、指す

(G3004 λέγω  A primary verb; properly to “lay” forth, that is, (figuratively) relate (in words [usually of systematic or set discourse; whereas2036 and 5346 generally refer to an individual expression or speech respectively; while 4483 is properly to break silence merely, and 2980 means an extended or random harangue]); by implication to mean: – ask, bid, boast, call, describe, give out, name, put forth, say (-ing, on), shew, speak, tell, utter.  Internet Sacred Text Archive)

マタ1:20; 2:23; 5:44; 9:14,34;  マル2:11; 5:9; 12:18;  ルカ5:39; 6:46; 20:41;  ヨハ1:29; 2:6; 16:12; etc.

【主よ】  Κύριε  κύριος キゆリオス  kurios {koo‘-ree-os} (n-vm-s 名詞・呼男単)

1)自由にする力のある、支配する、権威のある、力のある 2)主人、君主、所有者、旦那、師 3)正当な、順当な 4)主、神

(G2962 κύριος From κῦρος kuros (supremacy); supreme in authority, that is, (as noun) controller; by implication Mr. (as a respectful title): – God, Lord, master, Sir.  Internet Sacred Text Archive)

マタ1:20; 8:25; 9:38; 10:24; 12:4,8; 16:22;  マル1:3; 2:28: 12:9; 13:35;  ルカ6:5; 9:54; 10:17; 12:6,46; 14:21  Ⅱコリ1:3,14;  エペ6:5,9;  Ⅰテモ1:2,14; 6:15  etc.

【わたしたちの】 ἡμῶν  ἐγώ エゴー  egō {eg-o‘} (npg-1p 代名詞・属1複)

1)私 2)わたし

(G1473  ἐγώ A primary pronoun of the first person, “I” (only expressed when emphatic): – I, me. For the other cases and the plural see 1691 1698 1700 2248 2249 2254 2257 etc.  Internet Sacred Text Archive)

【目を】 ὀφθαλμοὶ  ὀφθαλμός  オふたるモス  ophthalmos {of-thal-mos‘} (n-nm-p 名詞・主男複)

1)目、眼 2)視力、視界 3)眼のように大切なもの、すばらしいもの 4)理解力、心の目 5)芽

(G3788  ὀφθαλμός From 3700 the eye (literally or figuratively); by implication vision; figuratively envy (from the jealous side glance): – eye, sight.  Internet Sacred Text Archive)

マタ5:29,38; 6:22,23; 7:3,4,5; 9:29,30; 13:15,16; 17:8; 18:9; 20:15,33; 21:42; 26:43;  マル8:18,25; 9:47; 12:11; 14:40 etc.

【あけていただき】 ἀνοιγῶσιν  ἀνοίγω   アノイゴー  anoigō {an-oy‘-go}  (vsap–3p 動詞・仮・2アオ・受・3複)

< ἀνά + οἴγω 開く

1)開く、ほどく、弛める、覆いをとる 2)明らかにする 3)(口、心、門、扉などを)開く、開ける 3)船が海にでていく

(G455  ἀνοίγω From 303 and οἴγω oigō (to open); to open up (literally or figuratively, in various applications): – open.  Internet Sacred Text Archive)

マタ2:11; 5:2; 13:35;  マル7:35;  ヨハ9:14; 10:21; 11:37  使徒5:19; 12:10,14; 14:2716:26;  コロ4:3 etc.

【たいのです】 ἵνα  ἵνα ヒナ hina {hin‘-ah}  (ch 接続詞・完)

1)そこに(へ) 2)~するために 3)~する事を 4)~ので 5)という事は 6)~であるところの 7)~するように 8)すなわち

(G2443  ἵνα Probably from the same as the former part of 1438 (through the demonstrative idea; compare 3588 ; in order that (denoting the purpose or the result): – albeit, because, to the intent (that), lest, so as, (so) that, (for) to. Compare 3363.  Internet Sacred Text Archive)

† 英語訳聖書 Matt.20:33

King James Version
20:33 They say unto him, Lord, that our eyes may be opened.

New King James Version
20:33 They said to Him, “Lord, that our eyes may be opened.”

American Standard Version
20:33 They say unto him, Lord, that our eyes may be opened.

New International Version
20:33 “Lord,” they answered, “we want our sight.”

Bible in Basic English
20:33 They say to him, Lord, that our eyes may be open.

Today’s English Version
20:33 “Sir,” they answered, “we want you to give us our sight!”

Darby’s English Translation
20:33 They say to him, Lord, that our eyes may be opened.

Douay Rheims
20:33 They say to him: Lord, that our eyes be opened.

Noah Webster Bible
20:33 They say to him, Lord, that our eyes may be opened.

Weymouth New Testament
20:33 ‘Sir, let our eyes be opened,’ they replied.

World English Bible
20:33 They told him, ‘Lord, that our eyes may be opened.’

Young’s Literal Translation
20:33 they say to him, ‘Sir, that our eyes may be opened;’

Amplified Bible
20:33 They answered Him, “Lord, we want our eyes to be opened.”

† 細き聲 聖書研究ノート

 <彼ら言ふ『主よ、目の開かれんことなり』>

二人の目の不自由な人は直ちに、「主よ、目の開かれんことなり」とイエスに申し上げた。

 <主よ、目の開かれんことなり>

ἵνα ἀνοιγῶσιν οἱ ὀφθαλμοὶ ἡμῶν 目を開けていただきたいのです」は、ルカ18:41では、「Κύριε, ἵνα ἀναβλέψω 目が見えるようになりたいのです(ἀναβλέπω 見上げる、視力を回復する)」となっている。

彼らの「目が見えるようになりたい」は「あなたはそれが出来ます」と一つに結びつき、深い確信にいたるものであった。

† 心のデボーション

「彼ら言ふ『主よ、目の開かれんことなり』」 マタイ20:33 大正文語訳聖書

「二人は、『主よ、目を開けていただきたいのです』と言った」 新共同訳聖書

 「深い確信」

「目が見えるようになりたい」という願いと、イエスに「あなたにはそれができます」と信じることの間には大きな距離がある。

† 心のデボーション

「彼ら言ふ『主よ、目の開かれんことなり』」 マタイ20:33 大正文語訳聖書

「二人は、『主よ、目を開けていただきたいのです』と言った」 新共同訳聖書

 「希望」

「希望」の「希」は「細かい折り目の布」をあらわし、「めったにない、ごく少ない」の意味である。

細かい折り目の布をすかして光が透けて通るように、その小さな隙間を通して「望み」は生まれる。

二人の目の不自由な男にイエスが与えたのは、ほとんど期待できない状況に生まれ出た「希望」であった。

† 細き聲 説教

 「主よ、目の開かれんことなり」

「彼ら言ふ『主よ、目の開かれんことなり』」 マタイ20:33 大正文語訳聖書

「二人は、『主よ、目を開けていただきたいのです』と言った」 新共同訳聖書

二人の目の不自由な人は直ちに、「主よ、目の開かれんことなり」とイエスに申し上げた。

ἵνα ἀνοιγῶσιν οἱ ὀφθαλμοὶ ἡμῶν 目を開けていただきたいのです」は、ルカ18:41では、「Κύριε, ἵνα ἀναβλέψω 目が見えるようになりたいのです(ἀναβλέπω 見上げる、視力を回復する)」となっている。

彼らの「目が見えるようになりたい」は「目が見えるようになって」、神を、イエスを「見上げたい」という信仰の告白であった。

彼らは「見ること(見分けること)のできる目」、「聞くこと(聞き分けること)のできる耳」を持ちたいと心からねがったのである。

(皆川誠)

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