マタイによる福音書16章17節

マタイによる福音書
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† 福音書縦観 「ペテロの告白」 マタイ16:13~20  

マタイ16:13~20  マルコ8:27~30 ルカ9:18~21
マタイ16:13~20

Matt.16:17すると、イエスは彼にむかって言われた、「バルヨナ・シモン、あなたはさいわいである。あなたにこの事をあらわしたのは、血肉ではなく、天にいますわたしの父である。 口語訳聖書

† 日本語訳聖書 Matt.16:17 

【漢訳聖書】
Matt.16:17 耶穌答曰、西門巴約拿、爾福矣、蓋示之於爾者、非血肉、乃我父在天者也。

【明治元訳】
Matt.16:17 イエスて彼(かれ)に曰(いひ)けるはヨナの子シモン爾(なんぢ)は福(さいはひ)なり蓋(そは)血肉(けつにく)なんぢに示(しめ)せるに非(あら)ず天(てん)に在(いま)す吾(わが)父(ちち)なり

【大正文語訳】
Matt.16:17 イエス答へて言ひ給ふ『バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり。

【ラゲ訳】
Matt.16:17 イエズス答へて曰ひけるは、汝は福なり、ヨナの子シモン、其は之を汝に示したるは血肉に非ずして、天に在す我父なればなり。

【口語訳】
Matt.16:17  すると、イエスは彼にむかって言われた、「バルヨナ・シモン、あなたはさいわいである。あなたにこの事をあらわしたのは、血肉ではなく、天にいますわたしの父である。

【新改訳改訂3】
Matt.16:17  するとイエスは、彼に答えて言われた。「バルヨナ・シモン。あなたは幸いです。このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいますわたしの父です。

【新共同訳】
Matt.16:17  すると、イエスはお答えになった。「シモン・バルヨナ、あなたは幸いだ。あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ。

【バルバロ訳】
Matt.16:17 イエズスは、「シモン・バルヨナ、あなたは幸いな人だ。その啓示は、血肉からのものではなくて、天にまします父から出たものである。

【フランシスコ会訳】
Matt.16:17 これに答えてイエスはペトロに仰せになった、「シモン・バルヨナ、あなたは幸いである。あなたにこのことを示したのは人間ではなく、天におられるわたしの父である。

【日本正教会訳】
Matt.16:17 イイスス答へて彼に謂へり、イオナの子シモンよ、爾は福なり、蓋血肉は之を爾に示ししに非ず、乃天に在す我の父なり。

【塚本虎二訳】
Matt.16:17 するとイエスは(喜んで)ペテロに答えられた、「バルヨナ・シモン、あなたは幸いだ。これをあなたに示したのは血肉([人間]の知恵)でなく、わたしの天の父上だから。

【前田護郎訳】
Matt.16:17 イエスは答えられる、「ヨナの子シモン、あなたはさいわいだ、血肉でなく天のわが父がそれをあなたに示されたから。

【永井直治訳】
Matt.16:17 かくてイエス答へて彼にへり、シモン・バアル・ヨナよ、汝は福なる者なり。そはこれを汝に默示し給ひしは肉また血にあらず、天に〔おはす〕我が父なればなり。

【詳訳聖書】
Matt.16:17 するとイエスは彼に答えられた、「バルヨナ・シモン、あなたは祝福されている<幸福である、幸いである、うらやむべきである>。この事をあなたに啓示したのは血肉[人間]ではなく、天におられる私の父である。

† 聖書引照 Matt.16:17 

Matt.16:17 イエス答へて言ひ給ふ『バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり。

[イエス答へて言ひ給ふ『バルヨナ・シモン』]  ヨハ1:42; 21:15~17
[汝は幸福なり]  マタ5:3~11; 13:16,17; ルカ10:23,24; 22:32; Ⅰペテ1:3~5; 5:1
[汝に之を示したるは血肉にあらず]  ガラ1:11,12,16
[天にいます我が父なり]  エペ2:8; 3:5,18,19; コロ1:26,27; Ⅰヨハ4:15; 5:20

† ギリシャ語聖書 Matt.16:17 

Stephens 1550 Textus Receptus 
και αποκριθεις ο ιησους ειπεν αυτω μακαριος ει σιμων βαρ ιωνα οτι σαρξ και αιμα ουκ απεκαλυψεν σοι αλλ ο πατηρ μου ο εν τοις ουρανοις

Scrivener 1894 Textus Receptus 
και αποκριθεις ο ιησους ειπεν αυτω μακαριος ει σιμων βαρ ιωνα οτι σαρξ και αιμα ουκ απεκαλυψεν σοι αλλ ο πατηρ μου ο εν τοις ουρανοις

Byzantine Majority 
και αποκριθεις ο ιησους ειπεν αυτω μακαριος ει σιμων βαρ ιωνα οτι σαρξ και αιμα ουκ απεκαλυψεν σοι αλλ ο πατηρ μου ο εν τοις ουρανοις

Alexandrian
αποκριθεις δε ο ιησους ειπεν αυτω μακαριος ει σιμων βαριωνα οτι σαρξ και αιμα ουκ απεκαλυψεν σοι αλλ ο πατηρ μου ο εν τοις ουρανοις

Hort and Westcott 
αποκριθεις δε ο ιησους ειπεν αυτω μακαριος ει σιμων βαριωνα οτι σαρξ και αιμα ουκ απεκαλυψεν σοι αλλ ο πατηρ μου ο εν τοις ουρανοις

† ギリシャ語聖書 品詞色分け 

Matt.16:17

ἀποκριθεὶς δὲ ὁ ἰησοῦς εἶπεν αὐτῶ, μακάριος εἶ, σίμων βαριωνᾶὅτι σὰρξ καὶ αἷμα οὐκ ἀπεκάλυψέν σοι ἀλλ᾽ ὁ πατήρ μου ὁ ἐν τοῖς οὐρανοῖς.

† ヘブライ語聖書 Matt.16:17 

Matt.16:17

אָמַר לוֹ יֵשׁוּעַ: אַשְׁרֶיךָ שִׁמְעוֹן בַּר־יוֹנָה, כִּי לֹא בָּשָׁר וָדָם גִּלָּה לְךָ, אֶלָּא אָבִי שֶׁבַּשָּׁמַיִם

† ラテン語聖書 Matt.16:17 

Latin Vulgate
Matt.16:17

Respondens autem Iesus, dixit ei: Beatus es Simon Bar Iona: quia caro, et sanguis non revelavit tibi, sed Pater meus, qui in cælis est.
And in response, Jesus said to him: “Blessed are you, Simon son of Jonah. For flesh and blood has not revealed this to you, but my Father, who is in heaven. 

† 私訳(詳訳)Matt.16:17 

【私訳】 「すると、彼〔イエス〕は彼〔ペトロ〕に答えて言われた。『シモン・バルヨナ、あなたは幸い<羨ましい、祝福されている>である。なぜなら、あなたにこのことを啓示した<示した、現した、明らかにした、覆いをとった>のは肉<人間性>や血<血統、血縁、家柄>ではなく、天にいますわたしの父である』」

† 新約聖書ギリシャ語語句研究 

Matt.16:17

ἀποκριθεὶς δὲ ὁ ἰησοῦς εἶπεν αὐτῶ, μακάριος εἶ, σίμων βαριωνᾶ, ὅτι σὰρξ καὶ αἷμα οὐκ ἀπεκάλυψέν σοι ἀλλ᾽ ὁ πατήρ μου ὁ ἐν τοῖς οὐρανοῖς.

【すると】 δὲ  δέ  デ de {deh} (ch 接続詞・完)

1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ

(G1161 δέ A primary particle (adversative or continuative); butand, etc.: – also, and, but, moreover, now [often unexpressed in English].  Internet Sacred Text Archive)

【イエスは】 ἰησοῦς  ᾽Ιησοῦς イエースウース  Iēsous {ee-ay-sooce‘ } (n-nm-s 名詞・主男単)

イエス 意味は「ヤㇵウェは救いである」

「イエス」はヘブル語「 יְהוֺשׁוּעַ イェホーシュア Yehowshuwa` {yeh-ho-shoo’-ah} ”Jehovah is salvation” 主は救い、ヨシュア」の ギリシャ名

(G2424  ᾽Ιησοῦς Of Hebrew origin [3091; Jesus (that is, Jehoshua), the name of our Lord and two (three) other Israelites: – Jesus.  H3091 יְהוֹשׁוַּע יְהוֹשׁוַּע ‎ yehôshûa‛ yehôshûa‛ yeh-ho-shoo‘-ah,yeh-ho-shoo‘-ah From 3068 and 3467Jehovah-saved; Jehoshua (that is, Joshua), the Jewish leader: – Jehoshua, Jehoshuah, Joshua.Compare 1954 3442.   Internet Sacred Text Archive)

マタ16:16;  マル5:7;  ルカ1:32;  ヨハ1:29,36; 14:6; 6:33,51;  ロマ1:16; 3:29; 11:26; 14:9;  Ⅰコリ1:24; 2:8; 15:45;  Ⅰテモ6:15;  ヘブ2:10; 3:6; 9:11,15; 12:24;  黙示1:5,8; 2:8; 3:14 etc.

【彼に】 αὐτῶ  αὐτός  アウトス autos {ow-tos‘}  (npdm3s 代名詞・与男3)

1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど

(G846 αὐτός From the particle αὖ au (perhaps akin to the base of 109 through the idea of a baffling wind; backward); the reflexive pronoun self, used (alone or in the compound of 1438 of the third person, and (with the proper personal pronoun) of the other persons: – her, it (-self), one, the other, (mine) own, said, ([self-], the) same, ([him-, my-, thy-]) self, [your-] selves, she, that, their (-s), them ([-selves]), there [-at, -by, -in, -into, -of, -on, -with], they, (these) things, this (man), those, together, very, which. Compare 848.   Internet Sacred Text Archive)

【答えて】 ἀποκριθεὶς  ἀποκρίνομαι   アポクリノマイ apokrinomai {ap-ok-ree‘-nom-ahee} (vpaonm-s 分詞・1アオ能欠主男単)

< ἀπό + κρίνω 審く、分ける

1)分離する、分ける、区別する、退ける 2)離れる、分かれる、帰着する 3)答える、

返答する、答弁する、弁明する、言葉を続ける 4)選ぶ、選び出す

(G611  ἀποκρίνομαι From 575 and κρινω krino ; to conclude for oneself, that is, (by implication) to respond; by Hebraism (compare [6030 ) to begin to speak (where an address is expected): – answer.)

【言われた】 εἶπεν  εἶπον エイポン  eipon {i‘-pon}  (viaa–3s 動詞・直・2アオ・能・3)

εἶπον は ἔπω の2アオリスト形で実際には λέγω のアオリストとして用いられる

1)言う、話す、語る、告げる、言いあらわす、述べる、呼ぶ 2)命じる、願う、尋ねる 3)~と呼ぶ、称する 4)語られたこと、言葉、発言、発話、話の内容 5)出来事

(G2036 ἔπω A primary verb (used only in the definite past tense, the others being borrowed from 2046 4483 and 5346 ; to speak or say (by word or writting): – answer, bid, bring word, call, command, grant, say (on), speak, tell. Compare 3004.   Internet Sacred Text Archive)

【あなたは~です】 εἶ  εἰμί エイミ  eimi {i-mee‘} (vipa–2s 動詞・直・現・能・2単)

1)ある、いる、~である、~です、~だ 2)行われる、おこる、生ずる、現れる、来る 3)いる、滞在する、とどまる 4)存在する 5)生きている

(G1510 εἰμί  First person singular present indicative; a prolonged form of a primary and defective verb; I exist (used only when emphatic): – am, have been, X it is I, was. See also 1488 1498 1511 1527 2258 2071 2070 2075 2076 2771 2468 5600.   Internet Sacred Text Archive)

【幸い】 μακάριος  μακάριος  マカリオス  makarios {mak-ar‘-ee-os} (a–nm-s 形容詞・主男単)

< μακαρίζω 幸福と考える 幸福とみなす

1)祝福されるべき、羨むべき、幸福な、めぐまれた、幸いな、うらやむべき、至福の 2)ねえ君 3)幸多き者(内村鑑三)

ヘブル語の「幸い」は「אַשְׁרֵי  ‘esher {eh’-sher} うまく行く、進む」である

「μακάριος マカリオス」は元来、不安、労働、死のない至福の状態を指す言葉。「μακαριτής マカリテース」は「祝福された者」で「最近死んだ者」を指す。聖書においては主に霊的な祝福に用いられる。

(G3107 μακάριος A prolonged form of the poetical μάκαρ makar (meaning the same); supremely blest; by extension fortunatewell off: – blessed, happy (X -ier).  Internet Sacred Text Archive)

マタ5:2,3,4,5,6,7,8; 5:9,10,11; 11:6; 13:16; 16:17; 24:46;  ルカ1:45; 6:20,21,22; 7:23; 10:23; 11:27,28; 12:37,38,43; 14:14,15; 23:29; ヨハ13:17; 20:29 etc.

【シモン・】 σίμων  Σίμων  シモーン  Simōn {see‘-mone} (n-nm-s 名詞・呼男単)

シモン へブル名シメオンのギリシャ語名 ヘブル名「聴く」

(G4613 Σίμων Of Hebrew origin [8095 ; Simon (that is, Shimon), the name of nine Israelites: – Simon. Compare 4826.   Internet Sacred Text Archive)

マタ4:18; 10:2; 14:55; 16:16,17; 17:25;  マル1:16,29,30,36,3:16; 14:37 etc.

【バルヨナ】 βαριωνᾶ  Βαριωνᾶς  バリオーナス Bariōnas {bar-ee-oo-nas‘} (n-vm-s 名詞・呼男単)

バルヨナ

アラム語 בַּר־יוֹ נָא bar-yo-na  のギリシャ音写。「ヨナの子」の意味。

(G920 Βαριωνᾶς Of Chaldee origin [1247 and [3124 ; son of Jonas (or Jonah); Bar-jonas, an Israelite: – Bar-jona.  Internet Sacred Text Archive)

マタ16:17

【なぜなら】 ὅτι  ὅτι  ホティ hoti {hot‘-ee} (cs 接続詞・従)

1)~ということ 2)なぜなら~だから、というのは~だから、すなわち 3)~であるから 4)というのは

(G3754  ὅτι Neuter of 3748 as conjugation; demonstrative that (sometimes redundant); causatively because: – as concerning that, as though, because (that), for (that), how (that), (in) that, though, why.  Internet Sacred Text Archive)

【あなたに】 σοι  σός ソス sos {sos} (npd-2s 代名詞・与2単)

1)あなたの、お前の 2)あなたに

(G4674 σός From 4771 thine: – thine (own), thy (friend).  Internet Sacred Text Archive)

【現わしたのは】 ἀπεκάλυψέν  ἀποκαλύπτω   アポカリュプトー   apokaluptō {ap-ok-al-oop‘-to} (viaa–3s 動詞・直・1アオ・能・3単)

 < ἀπό + καλύπτω おおいをする

1)覆いを取る、正体を現す 2)現れる、明らかにする、暴露する 3)示される、開示する、表明する 4)啓示される 5)表わす、示す 6)仮面を剥ぐ

(G601  ἀποκαλύπτω From 575 and 2572 to take off the cover, that is, disclose: – reveal.  Internet Sacred Text Archive)

マタ10:26; 11:25,27;  ルカ2:35; 10:21,22; 12:2; 17:30;  ヨハ12:38; etc.

【肉】 σὰρξ  σάρξ  サルクス sarx {sarx} (n-nf-s 名詞・主女単)

1)肉 2)肉体 3)身体 4)人間、人間性 5)血のつながり

(G4561 σάρξ Probably from the base of 4563 flesh (as stripped of the skin), that is, (strictly) the meat of an animal (as food), or (by extension) the body (as opposed to the soul (or spirit), or as the symbol of what is external, or as the means of kindred, or (by implication) human nature (with its frailties (physically or morally) and passions), or (specifically) a human being (as such): – carnal (-ly, + -ly minded), flesh ([-ly]).  Internet Sacred Text Archive)

マタ16:17;  ルカ24:39;  ヨハ1:13; 3:6; 6:51,52,53,54.55.56.63; 8:15; etc.

【や】 καὶ  καί カイ kai {kahee} (ch 接続詞・完)

1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた

(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; andalsoevensothentoo, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet.  Internet Sacred Text Archive)

【血では】 αἷμα  αἷμα   ハイマ aima {hah‘ee-mah} (n-nn-s 名詞・主中単)

1)血、血液 2)生まれ、血統、血の色、血縁、家柄、種族 3)いのち、力 4)流血、殺人、勇気

(G129 αἷμα Of uncertain derivation; blood, literally (of men or animals), figuratively (the juice of grapes) or specifically (the atoning blood of Christ); by implication bloodshed, also kindred: – blood.  Internet Sacred Text Archive)

マタ16:17;  Ⅰコリ15:50; コロ1:16;  ヘブ12:4

【なく】 οὐκ  οὐ  ウー ou {oo} (qn 不変化詞・否定)

1)否 2)~ない 3)~でない

(G3756 οὐ Also οὐκ ouk ook used before a vowel and οὐχ ouch ookh before an aspirate. A primary word; the absolutely negative (compare 3361 adverb; no or not: – + long, nay, neither, never, no (X man), none, [can-] not, + nothing, + special, un ([-worthy]), when, + without, + yet but. See also 3364 3372.   Internet Sacred Text Archive)

【むしろ】 ἀλλ᾽  ἀλλά アるら alla {al-lah‘} (ch 接続詞・完)

1)けれども、たしかに 2)しかし、それでも 3)かえって 4)むしろ、むしろ反対に、それのみか 5)以外に、そうではなくて、それどころか

(G235  ἀλλά Neuter plural of 243 properly other things, that is, (adverbially) contrariwise (in many relations): – and, but (even), howbeit, indeed, nay, nevertheless, no, notwithstanding, save, therefore, yea, yet.  Internet Sacred Text Archive)

【天】 οὐρανοῖς  οὐρανός  ウーラノス ouranos {oo-ran-os‘} (n-dm-p 名詞・与男複)

1)空、大空、蒼穹、丸天井 2)天の、天にある、天、天界 3)神の座、神のいますところ、神のみ住まい 4)王権 5)宇宙

ユダヤ人は天が幾層もあると考えた

(G3772 οὐρανός Perhaps from the same as 3735 (through the idea of elevation); the sky; by extension heaven (as the abode of God); by implication happinesspowereternity; specifically the Gospel (Christianity): – air, heaven ([-ly]), sky.  Internet Sacred Text Archive)

マタ3:2,17; 5:35,48; 6:9,20,26; 7:11; 24:29;  マル1:11; 13:25; 16:19;  ルカ2:1311:13; 12:33; 15:18; 24:51;  ヨハ1:51 etc.

【の】 ἐν ἐν エン en {en}  (pd 前置詞・属)

1)~の中に、~の間に 2)~の上に 3)ところに、のそばに 4)で 3)よって 5)に

(G1722  ἐν A primary preposition denoting (fixed) position (in place, time or state), and (by implication) instrumentality (medially or constructively), that is, a relation of rest (intermediate between 1519 and 1537 ; “in”at, (up-) onby, etc.: – about, after, against, + almost, X altogether, among, X as, at, before, between, (here-) by (+ all means), for (. . . sake of), + give self wholly to, (here-) in (-to, -wardly), X mightily, (because) of, (up-) on, [open-] ly, X outwardly, one, X quickly, X shortly, [speedi-] ly, X that, X there (-in, -on), through (-out), (un-) to(-ward), under, when, where (-with), while, with (-in). Often used in compounds, with substantially the same import; rarely with verbs of motion, and then not to indicate direction, except (elliptically) by a separate (and different) prep.  Internet Sacred Text Archive)

【わたしの】 μου  ἐγώ エゴー  egō {eg-o‘} (npg-1s 代名詞・属1単)

1)私 2)わたし

(G1473  ἐγώ A primary pronoun of the first person, “I” (only expressed when emphatic): – I, me. For the other cases and the plural see 1691 1698 1700 2248 2249 2254 2257 etc.  Internet Sacred Text Archive)

【父】 πατήρ  πατήρ  パテール patēr {pat-ayr‘} (n-nm-s 名詞・主男単)

1)父、父親、おとうさん 2)(複数)祖先、祖父、創始者、元祖 3)(複数)両親 4)父なる神

(G3962 πατήρ Apparently a primary word; a “father” (literally or figuratively, near or more remote): – father, parent.  Internet Sacred Text Archive)

マタ2:22; 5:48: 6:8,9,32; 7:21; 10:37; 11:25; 18:10; 23:9; 25:34;  マル10:7; 11:25; 14:36; ルカ2:49; 6:36; 10:21; 11:2; 12:30,31; 14:26; 15:12; 16:24; 22:42; 23:34,46 etc.

† 英語訳聖書 Matt.16:17 

King James Version 
16:17 And Jesus answered and said unto him, Blessed art thou, Simon Barjona: for flesh and blood hath not revealed [it] unto thee, but my Father which is in heaven.

New King James Version
16:17 Jesus answered and said to him, “Blessed are you, Simon Bar-Jonah, for flesh and blood has not revealed this to you, but My Father who is in heaven.

American Standard Version 
16:17 And Jesus answered and said unto him, Blessed art thou, Simon Bar-jonah: for flesh and blood hath not revealed it unto thee, but my Father who is in heaven.

New International Version
16:17 Jesus replied, “Blessed are you, Simon son of Jonah, for this was not revealed to you by man, but by my Father in heaven.

Bible in Basic English 
16:17 And Jesus made answer and said to him, A blessing on you, Simon Bar-jonah: because this knowledge has not come to you from flesh and blood, but from my Father in heaven.

Today’s English Version
16:17 “Good for you, Simon son of John!” answered Jesus. “For this truth did not come to you from any human being, but it was given to you directly by my Father in heaven.

Darby’s English Translation 
16:17 And Jesus answering said to him, Blessed art thou, Simon Bar-jona, for flesh and blood has not revealed it to thee, but my Father who is in the heavens.

Douay Rheims 
16:17 And Jesus answering, said to him: Blessed art thou, Simon Bar-Jona: because flesh and blood hath not revealed it to thee, but my Father who is in heaven.

Noah Webster Bible 
16:17 And Jesus answered and said to him, Blessed art thou, Simon-Barjona: for flesh and blood hath not revealed it to thee, but my Father who is in heaven.

Weymouth New Testament 
16:17 ‘Blessed are you, Simon Bar-jonah,’ said Jesus; ‘for mere human nature has not revealed this to you, but my Father in Heaven.

World English Bible 
16:17 Jesus answered him, ‘Blessed are you, Simon Bar-jonah, for flesh and blood has not revealed this to you, but my Father who is in heaven.

Young’s Literal Translation 
16:17 And Jesus answering said to him, ‘Happy art thou, Simon Bar-Jona, because flesh and blood did not reveal it to thee, but my Father who is in the heavens.

Amplified Bible
16:17 Then Jesus answered him, “Blessed [happy, spiritually secure, favored by God] are you, Simon son of Jonah, because flesh and blood (mortal man) did not reveal this to you, but My Father who is in heaven.

† 細き聲 聖書研究ノート 

 <イエス答へて言ひ給ふ『バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり>

ペテロの告白にイエスは、「バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり」と告白が「父なる神」によるものと認められた。

 <シモン・バルヨナ>

シモン・バルヨナ σίμων βαριωνᾶ  「ヨナの子」の意味ペトロの父は「ヨナ」で「バルヨナ」は「ヨナの子」の意味からペトロは「シモン・バルヨナ σίμων βαριωνᾶ ヨナの子シモン」と呼ばれた。

「シモン・バルヨナ」というペテロの名が用いられるのはマタイ16:27のみである。ペテロの生的な側面が強調されている名である。

 <血や肉>

ペテロに「あなたはメシア、生ける神の子です」と告白させたのは「血や肉」によってではなかった。「肉 σάρξ  サルクス」は「人間性」を意味し、「血 αἷμα   ハイマ」は「血統、血の色、血縁、家柄」を意味する。

日本人には日本人の「肉や血」による神認識があり、それがわたしたちの身体を形造り、その内を巡っている。それを抜き去ることは出来ない。

しかし、「肉や血」によるのとは別の神認識がある。上から、「天にいます神」から人にくる「神認識」である。ペテロに「現された ἀποκαλύπτω   アポカリュプトー 覆いを取る、明らかにした」のは「上から」来たのである。

 <幸い>

「幸い μακάριος  マカリオス」はマタイ5:3~12における「幸い」である。「肉と血」という「覆い」を取られて、上からの啓示によって神を知る者は「羨ましいほどの祝福」を受けたのである。

† 心のデボーション   

「イエス答へて言ひ給ふ『バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり』」 マタイ16:17 大正文語訳聖書

「これに答えてイエスはペトロに仰せになった、「シモン・バルヨナ、あなたは幸いである。あなたにこのことを示したのは人間ではなく、天におられるわたしの父である」 フランシスコ会訳聖書

 「血肉にあらず」

突如として思わぬ信仰が発せられることがある。頭で考え、思考として留まっているのとは違う、鋭い光を放ってそれまでの自分をくつがえす。閃きは一瞬でも永続する力があるなら、それは「上」からのものであるに違いない。これが私に伝えるのは「血肉」ではない。

† 心のデボーション   

「イエス答へて言ひ給ふ『バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり』」 マタイ16:17 大正文語訳聖書

「これに答えてイエスはペトロに仰せになった、「シモン・バルヨナ、あなたは幸いである。あなたにこのことを示したのは人間ではなく、天におられるわたしの父である」 フランシスコ会訳聖書

 「アナウィン(主の貧しい者)」

「血肉」を超えた「天」からの導きを伝えられる者は幸いである。

人間の経験する幸いのなかで、それに上回るものはあるまい。この幸いは「アナウィン(主の貧しい者)」に約束されている。(マタイ5:3~12)

† 心のデボーション   

「イエス答へて言ひ給ふ『バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり』」 マタイ16:17 大正文語訳聖書

「これに答えてイエスはペトロに仰せになった、「シモン・バルヨナ、あなたは幸いである。あなたにこのことを示したのは人間ではなく、天におられるわたしの父である」 フランシスコ会訳聖書

 「血肉にあらず」

信仰深い両親に育てられた子どもが信仰を否定することほど両親の悲しみはない。しかし、信仰は「血肉」によらない。両親の信仰が偉大であればあるほど、子どもは信仰の悩みを見いだすことになる。それが偉大な信仰者の家族に与えられる使命と恵みである。

† 細き聲 説教  

 「血肉にあらず」

「イエス答へて言ひ給ふ『バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり』」 マタイ16:17 大正文語訳聖書

「これに答えてイエスはペトロに仰せになった、「シモン・バルヨナ、あなたは幸いである。あなたにこのことを示したのは人間ではなく、天におられるわたしの父である」 フランシスコ会訳聖書

ペテロの告白にイエスは、「バルヨナ・シモン、汝は幸福なり、汝に之を示したるは血肉にあらず、天にいます我が父なり」と告白が「父なる神」によるものと認められ、この告白に立つペテロを「幸いな者 μακάριος  マカリオス」と祝福された。

「幸い μακάριος  マカリオス」はマタイ5:3~12における「幸い」である。「肉と血」という「覆い」を取られて、上からの啓示によって神を知る者は「羨ましいほどの祝福」を受けたのである。

ペテロの告白は「血や肉」によってなされたものではなかった。

「肉 σάρξ  サルクス」は「人間性」を意味し、「血 αἷμα   ハイマ」は「血統、血の色、血縁、家柄」を意味する。

日本人には日本人の「肉や血」による神認識があり、それがわたしたちの身体を形造り、その内を巡っている。それを抜き去ることは出来ない。

しかし、「肉や血」によるのとは別の神認識がある。上から、「天にいます神」から人にくる「神認識」である。ペテロに「現された ἀποκαλύπτω   アポカリュプトー 覆いを取る、明らかにした」のは「上から」来たのである。

日本人の心と精神に受け継がれる「神認識」は抜きがたい深さをもち、日本人の人格を形成している。それはあまりに深く日本人の歴史の中に横たわり日本の文化を形成している。その意義を軽々しく捨てることはできない。

驚くべきことは、この問題は純粋のユダヤ人であるペテロの内にも見出されることである。

神の民と自認するユダヤ人でさえも、「血と肉」による神認識から免れないとすれば、人間は例外なく、神に関して「血と肉」による認識の内にあることになる。

さらに驚くべきことは、「肉や血」によるのとは別の神認識があるということである。上から、「天にいます神」から人にくる「神認識」である。ペテロに「現された ἀποκαλύπτω   アポカリュプトー 覆いを取る、明らかにした」のは「上から」来たのである。

この神認識によってのみ、人は「肉や血」から真の神認識に至る。

ペテロにどのようにしてこの神認識がはじまったかを聖書は記していない。

ペテロに起こったことはペテロ個人の経験であったろう。それは私もまた、私個人として信仰の経験があることを示唆しているのかもしれない。

(皆川誠)

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