マタイによる福音書16章15節

マタイによる福音書
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† 福音書縦観 「ペテロの告白」 マタイ16:13~20  

マタイ16:13~20  マルコ8:27~30 ルカ9:18~21
マタイ16:13~20

Matt.16:15そこでイエスは彼らに言われた、「それでは、あなたがたはわたしをだれと言うか」。 口語訳聖書

† 日本語訳聖書 Matt.16:15 

【漢訳聖書】
Matt.16:15 耶穌曰、惟爾言我爲誰。

【明治元訳】
Matt.16:15 彼等(かれら)にけるは爾曹(なんぢら)は我(われ)を言(いひ)て誰(たれ)とする乎(か)

【大正文語訳】
Matt.16:15 彼らに言ひたまふ『なんぢらは我を誰と言ふか』

【ラゲ訳】
Matt.16:15 イエズス彼等に曰ひけるは、然るに汝等は我を誰なりと云ふか、

【口語訳】
Matt.16:15  そこでイエスは彼らに言われた、「それでは、あなたがたはわたしをだれと言うか」。

【新改訳改訂3】
Matt.16:15  イエスは彼らに言われた。「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。」

【新共同訳】
Matt.16:15  イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」

【バルバロ訳】
Matt.16:15 イエズスが「ところで、あなたたちは私をだれだと思うのか」と言われると、

【フランシスコ会訳】
Matt.16:15 そこで、イエスは仰せになった、「それでは、あなた方は、わたしを何者だと言うのか」。

【日本正教会訳】
Matt.16:15 イイスス彼等に謂ふ、爾等は我を言ひて誰とか爲す

【塚本虎二訳】
Matt.16:15 彼らに言われる、「では、あなた達はわたしのことをなんと言うのか。」

【前田護郎訳】
Matt.16:15 彼らにいわれる、「あなた方はわたしを何というか」と。

【永井直治訳】
Matt.16:15 彼等に云ひ給ふ、されど汝等は我を誰なりと云ふや。

【詳訳聖書】
Matt.16:15 イエスは言われた、「では、あなたたち[自身]は私をだれと言うのか」。

† 聖書引照 Matt.16:15 

Matt.16:15 彼らに言ひたまふ『なんぢらは我を誰と言ふか』

[彼らに言ひたまふ『なんぢらは我を誰と言ふか』]  マタ13:11; マル8:29;ルカ 9:20

† ギリシャ語聖書 Matt.16:15 

Stephens 1550 Textus Receptus
λεγει αυτοις υμεις δε τινα με λεγετε ειναι

Scrivener 1894 Textus Receptus 
λεγει αυτοις υμεις δε τινα με λεγετε ειναι

Byzantine Majority 
λεγει αυτοις υμεις δε τινα με λεγετε ειναι

Alexandrian 
λεγει αυτοις υμεις δε τινα με λεγετε ειναι

Hort and Westcott 
λεγει αυτοις υμεις δε τινα με λεγετε ειναι

† ギリシャ語聖書 品詞色分け 

Matt.16:15

λέγει αὐτοῖςὑμεῖς δὲ τίνα με λέγετε εἶναι;

† ヘブライ語聖書 Matt.16:15 

Matt.16:15

שָׁאַל אוֹתָם: וְאַתֶּם מָה אוֹמְרִים, מִי אֲנִי

† ラテン語聖書 Matt.16:15 

Latin Vulgate
Matt.16:15

Respondens Simon Petrus dixit: Tu es Christus, Filius Dei vivi.
Simon Peter responded by saying, “You are the Christ, the Son of the living God.” 

† 私訳(詳訳)Matt.16:15 

【私訳】 「彼〔イエス〕は彼ら〔弟子達〕に言われた。『それではあなたがたはわたしを誰だと言うのか?』」

† 新約聖書ギリシャ語語句研究 

Matt.16:15

λέγει αὐτοῖςὑμεῖς δὲ τίνα με λέγετε εἶναι;

【彼らに】 αὐτοῖς  αὐτός  アウトス autos {ow-tos‘}  (npdm3p 代名詞・与男3)

1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど

(G846 αὐτός From the particle αὖ au (perhaps akin to the base of 109 through the idea of a baffling wind; backward); the reflexive pronoun self, used (alone or in the compound of 1438 of the third person, and (with the proper personal pronoun) of the other persons: – her, it (-self), one, the other, (mine) own, said, ([self-], the) same, ([him-, my-, thy-]) self, [your-] selves, she, that, their (-s), them ([-selves]), there [-at, -by, -in, -into, -of, -on, -with], they, (these) things, this (man), those, together, very, which. Compare 848.   Internet Sacred Text Archive)

【彼は言われた】 λέγει  λέγω れゴー legō {leg‘-o} (vipa–3s 動詞・直・現・能・3)

1)言う、告げる、語る、話す、言い表す、述べる 2)呼ぶ、命ずる、指図する、言いつける 3)名づける、称する、呼びかける 4)意味する、指す

(G3004 λέγω  A primary verb; properly to “lay” forth, that is, (figuratively) relate (in words [usually of systematic or set discourse; whereas2036 and 5346 generally refer to an individual expression or speech respectively; while 4483 is properly to break silence merely, and 2980 means an extended or random harangue]); by implication to mean: – ask, bid, boast, call, describe, give out, name, put forth, say (-ing, on), shew, speak, tell, utter.  Internet Sacred Text Archive)

マタ1:20; 2:23; 5:44; 9:14,34;  マル2:11; 5:9; 12:18;  ルカ5:39; 6:46; 20:41;  ヨハ1:29; 2:6; 16:12; etc.

【それでは】 δὲ  δέ  デ de {deh} (ch 接続詞・完)

1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ

(G1161 δέ A primary particle (adversative or continuative); butand, etc.: – also, and, but, moreover, now [often unexpressed in English].  Internet Sacred Text Archive)

【あなたがたは】 ὑμεῖς  σύ スゆ sou {soo} (npn-2p 代名詞・主2複)

1)あなた 2)汝 3)君

(G4771 σύ The personal pronoun of the second person singular; thou: – thou. See also 4571 4671 4675 and for the plur. 5209 5210 5213 5216.   Internet Sacred Text Archive)

【わたしを】 με  ἐγώ エゴー  egō {eg-o‘} (npa-1s 代名詞・対1単)

1)私 2)わたし

(G1473  ἐγώ A primary pronoun of the first person, “I” (only expressed when emphatic): – I, me. For the other cases and the plural see 1691 1698 1700 2248 2249 2254 2257 etc.  Internet Sacred Text Archive)

【誰】 τίνα  τίς ティス tis {tis}  (aptam-s 形容詞・疑対男単)

1)誰 2)何 3)どんな 4)なぜ 5)どちら 6)何故、どうして

(G5101 τίς Probably emphatic of 5100 an interrogitive pronoun, who, which or what (in direct or indirect questions): – every man, how (much), + no (-ne, thing), what (manner, thing), where ([-by, -fore, -of, -unto, -with, -withal]), whether, which, who (-m, -se), why.  Internet Sacred Text Archive)

【だと】 εἶναι  εἰμί エイミ  eimi {i-mee‘} (vnpa 不定詞・現能)

1)ある、いる、~である、~です、~だ 2)行われる、おこる、生ずる、現れる、来る 3)いる、滞在する、とどまる 4)存在する 5)生きている

(G1510 εἰμί  First person singular present indicative; a prolonged form of a primary and defective verb; I exist (used only when emphatic): – am, have been, X it is I, was. See also 1488 1498 1511 1527 2258 2071 2070 2075 2076 2771 2468 5600.   Internet Sacred Text Archive)

【言うのか?】 λέγετε  λέγω れゴー legō {leg‘-o} (vipa–2p 動詞・直・現・能・2)

1)言う、告げる、語る、話す、言い表す、述べる 2)呼ぶ、命ずる、指図する、言いつける 3)名づける、称する、呼びかける 4)意味する、指す

(G3004 λέγω  A primary verb; properly to “lay” forth, that is, (figuratively) relate (in words [usually of systematic or set discourse; whereas2036 and 5346 generally refer to an individual expression or speech respectively; while 4483 is properly to break silence merely, and 2980 means an extended or random harangue]); by implication to mean: – ask, bid, boast, call, describe, give out, name, put forth, say (-ing, on), shew, speak, tell, utter.  Internet Sacred Text Archive)

マタ1:20; 2:23; 5:44; 9:14,34;  マル2:11; 5:9; 12:18;  ルカ5:39; 6:46; 20:41;  ヨハ1:29; 2:6; 16:12;  etc.

† 英語訳聖書 Matt.16:15 

King James Version 
16:15 He saith unto them, But whom say ye that I am?

New King James Version
16:15 He said to them, “But who do you say that I am?”

American Standard Version 
16:15 He saith unto them, But who say ye that I am?

New International Version
16:15 “But what about you?” he asked. “Who do you say I am?”

Bible in Basic English 
16:15 He says to them, But who do you say that I am?

Today’s English Version
16:15 “What about you?” he asked them. “Who do you say I am?”

Darby’s English Translation 
16:15 He says to them, But ye, who do ye say that I am?

Douay Rheims 
16:15 Jesus saith to them: But whom do you say that I am?

Noah Webster Bible 
16:15 He saith to them, But who say ye that I am?

Weymouth New Testament 
16:15 ‘But you, who do you say that I am?’ He asked again.

World English Bible 
16:15 He said to them, ‘But who do you say that I am?’

Young’s Literal Translation 
16:15 He saith to them, ‘And ye — who do ye say me to be?’

Amplified Bible
16:15 He said to them, “But who do you say that I am?”

† 細き聲 聖書研究ノート 

 <彼らに言ひたまふ『なんぢらは我を誰と言ふか』>

イエスは一人ひとり弟子たちの顔を見ながら、「なんぢらは我を誰と言ふか」と語られた。

 <なんぢらは我を誰と言ふか>

イエスは弟子たちに向けて「では、あなたたち[自身]は私をだれと言うのか」(詳訳聖書)と問われる。

「彼等(かれら)に曰(いひ)けるは爾曹(なんぢら)は我(われ)を言(いひ)て誰(たれ)とする乎(か)」 明治元訳聖書

イエスを「誰とするか」ということが信仰の本質である。

† 心のデボーション   

「彼らに言ひたまふ『なんぢらは我を誰と言ふか』」 マタイ16:15 大正文語訳聖書

「イエスは言われた、『では、あなたたち[自身]は私をだれと言うのか』」 詳訳聖書

 「あなたがたはわたしを何者だと言うのか」

イエスは弟子の答えに何もふれず、「あなた自身はわたしを誰だと言うのか」と言われる。イエスの関心は「群衆」の告白にはなく、「あなたはわたしを誰と言うのか」にある。他の者がどうかではなく、「私」がどうかを問うところから「信仰」ははじまる。

いつかイエスの問が自分に向けられているのを「忘れている」ことがある。

ペテロが復活のイエスにヨハネのことを気にして、「主よ、この人は如何に」と尋ねると、イエスは「汝になにの關係あらんや、汝は我に從へ」と言われた。(ヨハネ21:20∼22)

信仰は常に単独でイエスに従うことが求められる。しかし、気づけば彼も単独でイエスに従い、同じ道を歩いている。他の人のことは主にお委ねすればよい。彼には彼への祝福がある。

† 細き聲 説教  

 「いのちの関係」

「彼らに言ひたまふ『なんぢらは我を誰と言ふか』」 マタイ16:15 大正文語訳聖書

「イエスは言われた、『では、あなたたち[自身]は私をだれと言うのか』」 詳訳聖書

イエスは一人ひとり弟子たちの顔を見ながら、「なんぢらは我を誰と言ふか」と語られた。

「イエスは弟子たちに向けて「では、あなたたち[自身]は私をだれと言うのか」(詳訳聖書)

この問いにおいてイエスは、「イエスと私の関係」がどのようなものであるかを「私」に問われている。

問題は教会の教理、教えとしての「イエスと私」の関係ではない。「私」の内にある「イエスと私」の「いのちの関係」である。

イエスは「イエスと私」の関係を「ぶどうの木と枝」にたとえられる。

「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。わたしを離れては、あなたがたは何もできないからである。」 ヨハネ15:5 新共同訳聖書

ぶどうの木と枝が一つのいのちとしてむすばれ、やがて枝にぶどうの実がみのる。

そのような「いのちの関係」が私とイエスの間にあるかが問われるのである。

(皆川誠)

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