† 福音書縦観 「宣教 ⅳ」 マタイ10:34~39
マタイ10:34~39 ルカ12:49~53,14:26~27,17:33
マタイ10:34~39
Matt.10:36そして家の者が、その人の敵となるであろう。 口語訳聖書
† 日本語訳聖書 Matt.10:36
【漢訳聖書】
Matt.10:36 而人之敵、卽己之家人也。
【明治元訳】
Matt.10:36 人(ひと)のは其(その)家(いへ)の者(もの)なるべし
【大正文語訳】
Matt.10:36 人の仇はその家の者なるべし。
【ラゲ訳】
Matt.10:36 人の族(やから)は其仇となるべし。
【口語訳】
Matt.10:36 そして家の者が、その人の敵となるであろう。
【新改訳改訂3】
Matt.10:36 さらに、家族の者がその人の敵となります。
【新共同訳】
Matt.10:36 こうして、自分の家族の者が敵となる。
【バルバロ訳】
Matt.10:36 人は自分の家の者を敵に回すだろう。
【フランシスコ会訳】
Matt.10:36 自分の家族の者は敵となる。
【日本正教会訳】
Matt.10:36 人の家人は其敵とならん。
【塚本虎二訳】
Matt.10:36 “家族が自分の敵となろう。”
【前田護郎訳】
Matt.10:36 人の敵はおのが家人である。
【永井直治訳】
Matt.10:36 卽ち人の敵はその家の者〔なり〕。
【詳訳聖書】
Matt.10:36 人の敵は自分の家の者たちである。
† 聖書引照 Matt.10:36
Matt.10:36 人の仇はその家の者なるべし。
[人の仇はその家の者なるべし] 創世3:15; 4:8-10; 37:17~28; Ⅰサム17:28; Ⅱサム16:11; ヨブ19:13~19; 詩篇41:9; 55:13; エレ12:6; 20:10; ミカ7:6; ヨハ13:8
† ギリシャ語聖書
Stephens 1550 Textus Receptus
και εχθροι του ανθρωπου οι οικιακοι αυτου
Scrivener 1894 Textus Receptus
και εχθροι του ανθρωπου οι οικιακοι αυτου
Byzantine Majority
και εχθροι του ανθρωπου οι οικιακοι αυτου
Alexandrian
και εχθροι του ανθρωπου οι οικιακοι αυτου
Hort and Westcott
και εχθροι του ανθρωπου οι οικιακοι αυτου
† ギリシャ語聖書 品詞色分け
Matt.10:36
καὶ ἐχθροὶ τοῦ ἀνθρώπου οἱ οἰκιακοὶ αὐτοῦ.
† ヘブライ語聖書 Matt. 10:36
Matt.10:36
וְיִהְיוּ אֹיְבֵי אִישׁ אַנְשֵׁי בֵיתוֹ
† ラテン語聖書 Matt.10:36
Latin Vulgate
Matt.10:36
et inimici hominis, domestici eius.
And the enemies of a man will be those of his own household.
† 私訳(詳訳)Matt.10:36
【私訳】 「そして、自分の家の者が<この人に>敵対する<敵意を抱く、憎む、厭う、憎しみをもつ>」
† 新約聖書ギリシャ語語句研究
Matt.10:36
καὶ ἐχθροὶ τοῦ ἀνθρώπου οἱ οἰκιακοὶ αὐτοῦ.
【そして】 καὶ καί カイ kai {kahee} (ch 接続詞・完)
1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた
(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; and, also, even, so, then, too, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet. Internet Sacred Text Archive)
【自分の】 αὐτοῦ αὐτός アウトス autos {ow-tos‘} (npgm3s 代名詞・属男3)
1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど
(G846 αὐτός From the particle αὖ au (perhaps akin to the base of 109 through the idea of a baffling wind; backward); the reflexive pronoun self, used (alone or in the compound of 1438 of the third person, and (with the proper personal pronoun) of the other persons: – her, it (-self), one, the other, (mine) own, said, ([self-], the) same, ([him-, my-, thy-]) self, [your-] selves, she, that, their (-s), them ([-selves]), there [-at, -by, -in, -into, -of, -on, -with], they, (these) things, this (man), those, together, very, which. Compare 848. Internet Sacred Text Archive)
【家族の者が】 οἰκιακοὶ οἰκιακός オイキアコス oikiakos {oy-kee-ak-os‘} (n-nm-p 名志・主男複)
1)家の、住居 2)家族の者、家人 3)家族 4)財産
(G3615 οἰκιακός From 3614 familiar, that is, (as noun) relatives: – they (them) of (his own) household. Internet Sacred Text Archive)
マタ10:25,36;
【敵となる】 原文「人の敵となる」
【人の】 ἀνθρώπου ἄνθρωπος アンとローポス anthrōpos {anth‘-ro-pos} (n-gm-s 名志・属男)
< ἄνήρ 人 +ὤψ 顔
1)人間、人、人類 2)男、夫 3)ある人、或る者、この人
(G444 ἄνθρωπος From 435 and ὤψ ōps (the countenance; from 3700 ; manfaced, that is, a human being: – certain, man. Internet Sacred Text Archive)
【敵となる】 ἐχθροὶ ἐχθρός エくとロス echthros {ekh-thros‘} (ap-nm-p 形容詞・主男複)
< ἔχθος エクドス 憎悪
1)憎む、憎むべき、憎しみを持った 2)厭うべき 3)敵の、敵意を抱いた、敵対する 4)仇、反対者、敵
ギリシャ語で「 ὁ ἐχθρός ホ エクスロス 」は「かの敵(悪魔)」
(G2190 ἐχθρός From a primary word ἔχθω echthō (to hate); hateful (passively odious, or actively hostile); usually as a noun, an adversary (especially Satan): – enemy, foe. Internet Sacred Text Archive)
マタ5:43,44; 10:36; 13:25;,28;,39; ルカ1:71,74; 6:27,35; 10:19; 19:27 etc.
† 英語訳聖書 Matt.10:36
King James Version
10:36 And a man’s foes [shall be] they of his own household.
New King James Version
10:36 “and ‘a man’s enemies will be those of his own household.’
American Standard Version
10:36 and a man’s foes shall be they of his own household.
New International Version
10:36 a man’s enemies will be the members of his own household.’
Bible in Basic English
10:36 And a man will be hated by those of his house.
Today’s English Version
10:36 your worst enemies will be the members of your own family.
Darby’s English Translation
10:36 and they of his household shall be a man’s enemies.
Douay Rheims
10:36 And as a man’s enemies shall be they of his own household.
Noah Webster Bible
10:36 And a man’s foes will be they of his own household.
Weymouth New Testament
10:36 and a man’s own family will be his foes.
World English Bible
10:36 A man’s foes will be those of his own household.
Young’s Literal Translation
10:36 and the enemies of a man are those of his household.
Amplified Bible
10:36 and a man’s enemies will be the members of his [own] household [when one believes and another does not].
† 細き聲 聖書研究ノート
<人の仇はその家の者なるべし>
イエスの切り裂く剣は家族全員に及び、真の関係を問う。
<人の仇はその家の者なるべし>
ミカ書7:6「人の敵はその家の者だ」
永井訳「人の敵はその家の者(なり)」
イエスが十二弟子を選ばれた頃、大勢の人々がイエスのもとに集まってきた。すると、イエスの母マリアと兄弟たちがイエスを「連れ戻そう」としてやって来た。彼らはイエスが「気が狂った」と思ったのである。(マルコ3:20,21)
イエスの反対者はまず家族に起こった。
† 心のデボーション
「人の仇はその家の者なるべし」 マタイ10:36 大正文語訳聖書
「こうして、自分の家族の者が敵となる」 新共同訳聖書
「最も手強い敵」
人の最も手強い敵は家族である。人の最も信頼できる味方が家族だからである。
† 心のデボーション
「人の仇はその家の者なるべし」 マタイ10:36 大正文語訳聖書
「こうして、自分の家族の者が敵となる」 新共同訳聖書
「愛の関係」
家族が「敵」なのではない。「家族」とは「敵」になることも厭わない「愛」の関係の中にある。常に新しく生み出される関係であり、そのゆえに「敵対」することも厭わない。しかし、それが「愛」の関係にある限り、決して「敵対」に終わることはないだろう。
「二人は言ふ『主イエスを信ぜよ、然らば汝も汝の家族も救はれん』」 使徒16:31 大正文語訳聖書
† 心のデボーション
「人の仇はその家の者なるべし」 マタイ10:36 大正文語訳聖書
「自分の家族の者は敵となる」 フランシスコ会訳聖書
「憎む者よりの攻撃にあらずば、いかなる攻撃にてもよし」 ベン=シラの知恵25:13 日本聖公会訳
「愛する者よりの攻撃」
「憎む者よりの攻撃」には何とか耐えたとしても、「愛する者よりの攻撃」あらばなんとする?
(†心のデボーション00019)
† 細き聲 説教
「神の家族」
「人の仇はその家の者なるべし」 マタイ10:36 大正文語訳聖書
「こうして、自分の家族の者が敵となる」 新共同訳聖書
イエスの切り裂く剣は家族全員に及び、真の関係を問う。
神への信仰は人のあらゆる関係を根源から問わずにはおかない。
それが親しい家族全員に及ぶとき、切断の鋭い痛みを知らない者はいない。
福音書は、剣が主イエス御自身の家族を切り裂いたことを記録している。
イエスが十二弟子を選ばれた頃、大勢の人々がイエスのもとに集まってきた。すると、イエスの母マリアと兄弟たちがイエスを「連れ戻そう」としてやって来た。彼らはイエスが「気が狂った」と思ったのである。(マルコ3:20,21)
イエスの反対者はまず家族に起こった。
「人の敵はその家の者だ」 ミカ書7:6
「人の敵はその家の者(なり)」 永井訳
家族の切断は新しく結ばれるためである。使徒16:31が神の約束である。
「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます」 使徒16:31 新改訳聖書
(皆川誠)
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