† 福音書対観 「レビ(マタイ)の招き」 マタイ9:9~13
マタイ9:9~13 マルコ2:13~17 ルカ5:27~32
マタイ9:9~13
9:9さてイエスはそこから進んで行かれ、マタイという人が収税所にすわっているのを見て、「わたしに従ってきなさい」と言われた。すると彼は立ちあがって、イエスに従った。 9:10それから、イエスが家で食事の席についておられた時のことである。多くの取税人や罪人たちがきて、イエスや弟子たちと共にその席に着いていた。 9:11パリサイ人たちはこれを見て、弟子たちに言った、「なぜ、あなたがたの先生は、取税人や罪人などと食事を共にするのか」。 9:12イエスはこれを聞いて言われた、「丈夫な人には医者はいらない。いるのは病人である。 9:13『わたしが好むのは、あわれみであって、いけにえではない』とはどういう意味か、学んできなさい。わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招くためである」。口語訳聖書
マルコ2:13~17
2:13イエスはまた海べに出て行かれると、多くの人々がみもとに集まってきたので、彼らを教えられた。 2:14また途中で、アルパヨの子レビが収税所にすわっているのをごらんになって、「わたしに従ってきなさい」と言われた。すると彼は立ちあがって、イエスに従った。 2:15それから彼の家で、食事の席についておられたときのことである。多くの取税人や罪人たちも、イエスや弟子たちと共にその席に着いていた。こんな人たちが大ぜいいて、イエスに従ってきたのである。 2:16パリサイ派の律法学者たちは、イエスが罪人や取税人たちと食事を共にしておられるのを見て、弟子たちに言った、「なぜ、彼は取税人や罪人などと食事を共にするのか」。 2:17イエスはこれを聞いて言われた、「丈夫な人には医者はいらない。いるのは病人である。わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招くためである」。口語訳聖書
ルカ5:27~32
5:27そののち、イエスが出て行かれると、レビという名の取税人が収税所にすわっているのを見て、「わたしに従ってきなさい」と言われた。 5:28すると、彼はいっさいを捨てて立ちあがり、イエスに従ってきた。 5:29それから、レビは自分の家で、イエスのために盛大な宴会を催したが、取税人やそのほか大ぜいの人々が、共に食卓に着いていた。 5:30ところが、パリサイ人やその律法学者たちが、イエスの弟子たちに対してつぶやいて言った、「どうしてあなたがたは、取税人や罪人などと飲食を共にするのか」。 5:31イエスは答えて言われた、「健康な人には医者はいらない。いるのは病人である。 5:32わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるためである」。口語訳聖書
† 福音書縦観 「レビ(マタイ)の招き」 マタイ9:9~13
マタイ9:9~13 マルコ2:13~17 ルカ5:27~32
マタイ9:9~13
Matt.9:9さてイエスはそこから進んで行かれ(イエスはまた海べに出て行かれると、多くの人々がみもとに集まってきたので、彼らを教えられた。 マルコ2:13)、(また途中で マルコ2:14)マタイという人が(アルパヨの子レビが マルコ2:14 レビという名の取税人が ルカ5:27)収税所にすわっているのを見て、「わたしに従ってきなさい」と言われた。すると彼は立ちあがって(彼はいっさいを捨てて立ちあがり ルカ5:28)、イエスに従った。
Matt.9:10それから、イエスが家で(彼の家で マルコ2:15 レビは自分の家で ルカ5:29)(イエスのために盛大な宴会を催したが ルカ5:29)食事の席についておられた時のことである。多くの取税人や罪人たちがきて、イエスや弟子たちと共にその席に着いていた(こんな人たちが大ぜいいて、イエスに従ってきたのである マルコ2:15)。
Matt.9:11パリサイ人たちは(パリサイ派の律法学者たちは マルコ2:16)これを見て(イエスが罪人や取税人たちと(そのほか大ぜいの人々が ルカ5:29)食事を共にしておられるのを見て マルコ2:16)、弟子たちに言った(イエスの弟子たちに対してつぶやいて言った ルカ5:30)、「なぜ、あなたがたの先生は(どうしてあなたがたは ルカ5:30)、取税人や罪人などと食事を共にするのか」。
Matt.9:12イエスはこれを聞いて言われた、「丈夫な人には(健康な人には ルカ5:31)医者はいらない。いるのは病人である。
Matt.9:13『わたしが好むのは、あわれみであって、いけにえではない』とはどういう意味か、学んできなさい。わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招くためである(罪人を招いて悔い改めさせるためである」 ルカ5:32)」。
口語訳聖書
† 日本語訳聖書 Matt.9:9
【漢訳聖書】
Matt.9:9 耶穌由是而往、見一人名馬太、坐於稅關謂之曰、從我、遂起之。
【明治元訳】
Matt.9:9 イエスより進(すすみ)往(ゆき)マタイと名(なづ)くる人(ひと)の税關(やくしよ)に坐(ざ)し居(ゐ)けるを見(み)て我(われ)に從(したが)へと曰(いひ)ければ起(たち)て從(したが)へり
【大正文語訳】
Matt.9:9 イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり。
【ラゲ訳】
Matt.9:9 イエズス此處を出で給ふ時、マテオと名くる人の収税署に坐せるを見て、我に從へ、と曰ひしかば彼起ちて從へり。
【口語訳】
Matt.9:9 さてイエスはそこから進んで行かれ、マタイという人が収税所にすわっているのを見て、「わたしに従ってきなさい」と言われた。すると彼は立ちあがって、イエスに従った。
【新改訳改訂3】
Matt.9:9 イエスは、そこを去って道を通りながら、収税所にすわっているマタイという人をご覧になって、「わたしについて来なさい」と言われた。すると彼は立ち上がって、イエスに従った。
【新共同訳】
Matt.9:9 イエスはそこをたち、通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、「わたしに従いなさい」と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った。
【バルバロ訳】
Matt.9:9 そこを去ったイエズスは、道すがらマテオという人が収税所に座っているのを見て、「私についてこい」と言われた。その人は立ち上がってついていった。
【フランシスコ会訳】
Matt.9:9 イエズスはそこを出てから、マタイという人が徴税所に座っているのを見て、「わたしについて来なさい」と仰せになった。すると、彼は立ち上がって、イエスについて行った。
【日本正教会訳】
Matt.9:9 イイスス彼處より往きて、税關に坐する一人、マトフェイと名づくる者を見て、之に謂ふ、我に從へ、彼起ちて從へり。
【塚本虎二訳】
Matt.9:9 イエスはそこから出かけて、(湖のほとりで)マタイという人が税務所に坐っているのを見て、「わたしについて来なさい」と言われると、立って従った。
【前田護郎訳】
Matt.9:9 イエスはそこを去るとマタイという人が収税所にすわっているのを見受けて、彼にいわれる、「わたしについて来なさい」と。すると立って従った。
【永井直治訳】
Matt.9:9 またイエスは彼處よりの途すがら、關税所に坐するマタイと云ふ人を見給へり。かくて彼に云ひ給ふ、我に從へ。乃ち立ち上がりて彼に從へり。
【詳訳聖書】
Matt.9:9 イエスがそこから進んで行かれると、税金取立て所にすわっているマタイという人を見て、彼に言われた。「私の弟子になりなさい<私の仲間にはいって私に従って来なさい>」。すると彼は立ち上がってイエスに従った。
† 聖書引照 Matt.9:9
Matt.9:9 イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり。
[イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て] マタ21:31,32; マル2:14; etc.; ルカ5:27,28; Levi; ルカ15:1,2; 19:2-10
[『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり] マタ4:18-22; Ⅰ列王19:19-21; ガラ1:16
† ギリシャ語聖書 Matt.9:9
Stephens 1550 Textus Receptus
και παραγων ο ιησους εκειθεν ειδεν ανθρωπον καθημενον επι το τελωνιον ματθαιον λεγομενον και λεγει αυτω ακολουθει μοι και αναστας ηκολουθησεν αυτω
Scrivener 1894 Textus Receptus
και παραγων ο ιησους εκειθεν ειδεν ανθρωπον καθημενον επι το τελωνιον ματθαιον λεγομενον και λεγει αυτω ακολουθει μοι και αναστας ηκολουθησεν αυτω
Byzantine Majority
και παραγων ο ιησους εκειθεν ειδεν ανθρωπον καθημενον επι το τελωνιον ματθαιον λεγομενον και λεγει αυτω ακολουθει μοι και αναστας ηκολουθησεν αυτω
Alexandrian
και παραγων ο ιησους εκειθεν ειδεν ανθρωπον καθημενον επι το τελωνιον ματθαιον λεγομενον και λεγει αυτω ακολουθει μοι και αναστας ηκολουθησεν αυτω
Hort and Westcott
και παραγων ο ιησους εκειθεν ειδεν ανθρωπον καθημενον επι το τελωνιον ματθαιον λεγομενον και λεγει αυτω ακολουθει μοι και αναστας ηκολουθησεν αυτω
† ギリシャ語聖書 品詞色分け
Matt.9:9
Καὶ παράγων ὁ ᾽Ιησοῦς ἐκεῖθεν εἶδεν ἄνθρωπον καθήμενον ἐπὶ τὸ τελώνιον, Μαθθαῖον λεγόμενον, καὶ λέγει αὐτῷ, ᾽Ακολούθει μοι. καὶ ἀναστὰς ἠκολούθησεν αὐτῷ.
† ヘブライ語聖書 Matt.9:9
Matt.9:9
כַּאֲשֶׁר עָבַר מִשָּׁם רָאָה יֵשׁוּעַ אִישׁ יוֹשֵׁב בְּבֵית הַמֶּכֶס וּשְׁמוֹ מַתַּי. אָמַר אֵלָיו: “לֵךְ אַחֲרַי.” הוּא קָם וְהָלַךְ אַחֲרָיו
† ラテン語聖書 Matt.9:9
Latin Vulgate
Matt.9:9
Et, cum transiret inde Iesus, vidit hominem sedentem in telonio, Matthæum nomine. Et ait illi: Sequere me. Et surgens, secutus est eum.
And when Jesus passed on from there, he saw, sitting at the tax office, a man named Matthew. And he said to him, “Follow me.” And rising up, he followed him.
† 私訳(詳訳)Matt.9:9
【私訳】「そして、イエスはそこから、傍らを通りがかりに<道から外れて、道すがら、通り過ぎ>、収税所にじっと座っている<腰を据えている、座り込んでいる>マタイと呼ばれる人を見て<じっと見て、周囲深く探し出し>、それで彼に言われた。『わたしに従い<同じ道を歩み、弟子となり、生死を共にし>なさい』 すると、彼は立ち上がって、彼〔イエス〕に従った<同じ道を歩んだ、弟子となった、生死を共にした>。」
† 新約聖書ギリシャ語語句研究
Matt.9:9
Καὶ παράγων ὁ ᾽Ιησοῦς ἐκεῖθεν εἶδεν ἄνθρωπον καθήμενον ἐπὶ τὸ τελώνιον, Μαθθαῖον λεγόμενον, καὶ λέγει αὐτῷ, ᾽Ακολούθει μοι. καὶ ἀναστὰς ἠκολούθησεν αὐτῷ.
【そして】 Καὶ καί カイ kai {kahee} (cc 接続詞・等位)
1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた
(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; and,also, even, so, then, too, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet. Internet Sacred Text Archive)
【イエスは】 ᾽Ιησοῦς ᾽Ιησοῦς イエースウース Iēsous {ee-ay-sooce‘ } (n-nm-s 名詞・主男単)
イエス 意味は「ヤㇵウェは救いである」
「イエス」はヘブル語「 יְהוֺשׁוּעַ イェホーシュア Yehowshuwa` {yeh-ho-shoo’-ah} ”Jehovah is salvation” 主は救い、ヨシュア」の ギリシャ名
(G2424 ᾽Ιησοῦς Of Hebrew origin [3091; Jesus (that is, Jehoshua), the name of our Lord and two (three) other Israelites: – Jesus. H3091 יְהוֹשׁוַּע יְהוֹשׁוַּע yehôshûa‛ yehôshûa‛ yeh-ho-shoo‘-ah,yeh-ho-shoo‘-ah From 3068 and 3467 Jehovah-saved; Jehoshua (that is, Joshua), the Jewish leader: – Jehoshua, Jehoshuah, Joshua. Compare 1954 3442. Internet Sacred Text Archive)
マタ16:16; マル5:7; ルカ1:32; ヨハ1:29,36; 14:6; 6:33,51; ロマ1:16; 3:29; 11:26; 14:9; Ⅰコリ1:24; 2:8; 15:45; Ⅰテモ6:15; ヘブ2:10; 3:6; 9:11,15; 12:24; 黙示1:5,8; 2:8; 3:14 etc.
【そこから】 ἐκεῖθεν ἐκεῖθεν エケイてン ekeithen {ek-i‘-then} (ab 副詞)
1)そこから 2)そのところから 3)その場所から 4)その時から 5)そのことから
(G1564 ἐκεῖθεν From 1563 thence: – from that place, (from) thence, there. Internet Sacred Text Archive)
【通りがかりに】 παράγων παράγω パラゴー paragō {par-ag‘-o} (vppanm-s 分詞・現能主男単)
< παρά 傍ら + ἄγω 行く
1)傍らを通り過ぎる 2)過ぎ去る、通り過ぎる 3)通りがかる 4)道から外れさせる、道を謝らせる 6)惑わせる、誤らせる
(G3855 παράγω From 3844 and 71 to lead near, that is, (reflexively or intransitively) to go along or away: – depart, pass (away, by, forth). Internet Sacred Text Archiv)
マタ9:9,27; マル1:16; 15:21; ヨハ9:1
【収税所】 τελώνιον τελώνιον テろーニオン telōnion {tel-o‘-nee-on} (n-an-s 名詞・対中単)
1)税関 2)収税所 3)税務署
(G5058 τελώνιον Neuter of a presumed derivative of 5057 a tax gatherer‘s place of business: – receipt of custom. Internet Sacred Text Archive)
マタ9:9; マル2:14; ルカ5:27
【に】 ἐπὶ ἐπί エピ epi{ep-ee‘} (pa 前置詞・対)
1)の上に、近くに 2)よって 3)に向かって 4)に 5)を 6)へ
(G1909 ἐπί A primary preposition properly meaning superimposition (of time, place, order, etc.), as a relation of distribution [with the genitive case], that is, over, upon, etc.; of rest (with the dative case) at, on, etc.; of direction (with the accusative case) towards, upon, etc.: – about (the times), above, after, against, among, as long as (touching), at, beside, X have charge of, (be-, [where-]) fore, in (a place, as much as, the time of, -to), (because) of, (up-) on (behalf of) over, (by, for) the space of, through (-out), (un-) to (-ward), with. In compounds it retains essentially the same import, at, upon, etc. (literally or figuratively). Internet Sacred Text Archive)
【座っている】 τελώνιον κάθημαι カてーマイ kathēmai {kath‘-ay-mahee} (vppnam-s 分詞・現能欠対男単)
< κατά + ἧμαι 座る
1)座っている、座り込む 2)何もしないでじっと座っている、休息をとる 3)腰を据える、陣を引く 4)置かれている、配置する、仕事に従事する 5)落ち着く 6)滞在する
(G2521 κάθημαι From 2596 and ἧμαι hēmai (to sit; akin to the base of 1476 ; to sit down;figuratively to remain, reside: – dwell, sit (by, down). Internet Sacred Text Archive)
マタ4:16; 11:16; 13:1,2; 15:29; 19:28; 22:44; 23:22; 24:3; 26:58,64; 27:36; 28:2; マル2:6; 3:32,34; 4:1; 12:36; 13:3; 14:62; 16:5 etc.
【マタイ】 Μαθθαῖον Μαθθαῖος マとたイオス Matthaios {mat-thah‘-yos} (n-am-s 名詞・対男単)
マタイ ヘブル語「神の賜物」 アラマイク語「男らしさ」
(G3156 Μαθθαῖος A shorter form of 3161 Matthaeus (that is, Matthitjah), an Israelite and Christian: – Matthew. Internet Sacred Text Archive)
マタ9:9; 10:3; マル3:18; ルカ6:15; 使徒1:13
【と呼ばれる】 λεγόμενον λέγω れゴー legō {leg‘-o} (vpppam-s 分詞・現受対男)
1)言う、告げる、語る、話す、言い表す、述べる 2)呼ぶ、命ずる、指図する、言いつける 3)名づける、称する、呼びかける 4)意味する、指す
(G3004 λέγω A primary verb; properly to “lay” forth, that is, (figuratively) relate (in words [usually of systematic or set discourse; whereas2036 and 5346 generally refer to an individual expression or speech respectively; while 4483 is properly to break silence merely, and 2980 means an extended or random harangue]); by implication to mean: – ask, bid, boast, call, describe, give out, name, put forth, say (-ing, on), shew, speak, tell, utter. Internet Sacred Text Archive)
マタ1:20; 2:23; 5:44; 9:14,34; マル2:11; 5:9; 12:18; ルカ5:39; 6:46; 20:41; ヨハ1:29; 2:6; 16:12; etc.
【人を】 ἄνθρωπον ἄνθρωπος アンとローポス anthrōpos {anth‘-ro-pos} (n-am-s 名詞・対男)
< ἄνήρ 人 +ὤψ 顔
1)人間、人、人類 2)男、夫 3)ある人、或る者、この人
(G444 ἄνθρωπος From 435 and ὤψ ōps (the countenance; from 3700 ; manfaced, that is, a human being: – certain, man. Internet Sacred Text Archive)
【見つけて】 εἶδεν εἶδον ὁράω エイドン ホラオー eidon {i’-don} (viaa–3s 動詞・直・2アオ・能・3単)
1)見る、~の方を見る、目で見る 2)感知する、知る、味わう、経験する、見て知る、洞察する、理解する、悟る、認める 3)探す、考える、心に調べる、分かる、見つける、発見する 4)注意する、心に調べる、探す 5)面会する、訪問する、行く
(G1492 εἶδοω A primary verb; used only in certain past tenses, the others being borrowed from the equivalent, 3700 and 3708 properly to see (literally or figuratively); by implication (in the perfect only) to know: – be aware, behold, X can (+ not tell), consider, (have) known (-ledge), look (on), perceive, see, be sure, tell, understand, wist, wot. Compare 3700. Internet Sacred Text Archive)
マタ2:2; 4:26;27:49; 14:14; 28:6; マル1:10,16; 2:1; 8:33; ルカ5:26; 7:22;14:18; ヨハ1:47,48; 6:26; 7:52;19:6; 使徒9:35; 12:16; ガラ1:19; Ⅰテモ6:16 etc.
【そして】 καὶ καί カイ kai {kahee} (cc 接続詞・等位)
1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた
(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; and, also, even, so, then, too, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet. Internet Sacred Text Archive)
【彼に】 αὐτῷ αὐτός アウトス autos {ow-tos‘} (npdm3s 代名詞・与男3)
1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど
(G846 αὐτός From the particle αὖ au (perhaps akin to the base of 109 through the idea of a baffling wind; backward); the reflexive pronoun self, used (alone or in the compound of 1438 of the third person, and (with the proper personal pronoun) of the other persons: – her, it (-self), one, the other, (mine) own, said, ([self-], the) same, ([him-, my-, thy-]) self, [your-] selves, she, that, their (-s), them ([-selves]), there [-at, -by, -in, -into, -of, -on, -with], they, (these) things, this (man), those, together, very, which. Compare 848. Internet Sacred Text Archive)
【言われた】 λέγει λέγω れゴー legō {leg‘-o} (vipa–3s 動詞・直・現・能・3)
1)言う、告げる、語る、話す、言い表す、述べる 2)呼ぶ、命ずる、指図する、言いつける 3)名づける、称する、呼びかける 4)意味する、指す
(G3004 λέγω A primary verb; properly to “lay” forth, that is, (figuratively) relate (in words [usually of systematic or set discourse; whereas2036 and 5346 generally refer to an individual expression or speech respectively; while 4483 is properly to break silence merely, and 2980 means an extended or random harangue]); by implication to mean: – ask, bid, boast, call, describe, give out, name, put forth, say (-ing, on), shew, speak, tell, utter. Internet Sacred Text Archive)
マタ1:20; 2:23; 5:44; 9:14,34; マル2:11; 5:9; 12:18; ルカ5:39; 6:46; 20:41; ヨハ1:29; 2:6; 16:12; etc.
【わたしに】 μοι ἐγώ エゴー egō {eg-o‘} (npd-1s 代名詞・与1単
1)私 2)わたし
(G1473 ἐγώ A primary pronoun of the first person, “I” (only expressed when emphatic): – I, me. For the other cases and the plural see 1691 1698 1700 2248 2249 2254 2257 etc. Internet Sacred Text Archive)
【従いなさい】 ᾽Ακολούθει ἀκολουθέω アコるーてオー akoloutheō {ak-ol-oo-theh‘-o} (vmpa–2s 動詞・命・現・能・2単)
< α 一緒に + κέλευθος 道
1)同じ道を歩む、ついて行く、従う、つき従う、一緒に行く、~に同行する、随行する、同行する 2)導かれる、適合する 3)弟子になる、弟子である 4)愛着する、固く結びつく、生死を共にする
(G190 ἀκολουθέω From 1 (as a particle of union) and κέλευθος keleuthos (a road); properly to be in the same way with, that is, to accompany (specifically as a disciple): – follow, reach. Internet Sacred Text Archive)
マタ4:20,22,23; 8:1,10,19,22,23; 9:9,27; 10:24; 19:2,21,27,28; 20:29,34; 26:58 etc.
【そして】 καὶ καί カイ kai {kahee} (ch 接続詞・完)
1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた
(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; and,also, even, so, then, too, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet. Internet Sacred Text Archive)
【彼は立ち上がって】 ἀναστὰς ἀνίστημι アニステーミ anistēmi {an-is‘-tay-mee} (vpaanm-s 分詞・2アオ能主男単)
1)立たせる、立ち上がらせる、起こす、起きる 2)(死から)よみがえらす、生き返らす、生き返る、よみがえる、復活する 3)目覚めさせる 4)取り戻す
(G450 ἀνίστημι From 303 and 2476 to stand up (literally or figuratively, transitively or intransitively): – arise, lift up, raise up (again), rise (again), stand up (-right). Internet Sacred Text Archive)
マタ9:9; 12:41; 26:62; マル2:14; 5:42; 9:27; 10:1; 14:60; etc.
【イエスに】 αὐτῷ αὐτός アウトス autos {ow-tos‘} (npdm3s 代名詞・与男3)
1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど
(G846 αὐτός From the particle αὖ au (perhaps akin to the base of 109 through the idea of a baffling wind; backward); the reflexive pronoun self, used (alone or in the compound of 1438 of the third person, and (with the proper personal pronoun) of the other persons: – her, it (-self), one, the other, (mine) own, said, ([self-], the) same, ([him-, my-, thy-]) self, [your-] selves, she, that, their (-s), them ([-selves]), there [-at, -by, -in, -into, -of, -on, -with], they, (these) things, this (man), those, together, very, which. Compare 848. Internet Sacred Text Archive)
【従った】 ἠκολούθησεν ἀκολουθέω アコるーてオー akoloutheō {ak-ol-oo-theh‘-o} (viaa–3s 動詞・直・1アオ・能・3単)
< α 一緒に + κέλευθος 道
1)同じ道を歩む、ついて行く、従う、つき従う、一緒に行く、~に同行する、随行する、同行する 2)導かれる、適合する 3)弟子になる、弟子である 4)愛着する、固く結びつく、生死を共にする
(G190 ἀκολουθέω From 1 (as a particle of union) and κέλευθος keleuthos (a road); properly to be in the same way with, that is, to accompany (specifically as a disciple): – follow, reach. Internet Sacred Text Archive)
マタ4:20,22,23; 8:1,10,19,22,23; 9:9,27; 10:24; 19:2,21,27,28; 20:29,34; 26:58 etc.
† 英語訳聖書 Matt.9:9
King James Version
9:9 And as Jesus passed forth from thence, he saw a man, named Matthew, sitting at the receipt of custom: and he saith unto him, Follow me. And he arose, and followed him.
New King James Version
9:9 As Jesus passed on from there, He saw a man named Matthew sitting at the tax office. And He said to him, “Follow Me.” So he arose and followed Him.
American Standard Version
9:9 And as Jesus passed by from thence, he saw a man, called Matthew, sitting at the place of toll: and he saith unto him, Follow me. And he arose, and followed him.
New International Version
9:9 As Jesus went on from there, he saw a man named Matthew sitting at the tax collector’s booth. “Follow me,” he told him, and Matthew got up and followed him.
Bible in Basic English
9:9 And when Jesus was going from there, he saw a man whose name was Matthew, seated at the place where taxes were taken; and he said to him, Come after me. And he got up and went after him.
Today’s English Version
9:9 Jesus left that place, and as he walked along, he saw a tax collector, named Matthew, sitting in his office. He said to him, “Follow me.” /Matthew got up and followed him.
Darby’s English Translation
9:9 And Jesus, passing on thence, saw a man sitting at the tax-office, called Matthew, and says to him, Follow me. And he rose up and followed him.
Douay Rheims
9:9 And when Jesus passed on from hence, he saw a man sitting in the custom house, named Matthew; and he saith to him: Follow me. And he rose up and followed him.
Noah Webster Bible
9:9 And as Jesus was passing from thence, he saw a man named Matthew, sitting at the receipt of custom: and he saith to him, Follow me. And he arose, and followed him.
Weymouth New Testament
9:9 Passing on thence Jesus saw a man called Matthew sitting at the Toll Office, and said to him, ‘Follow me.’ And he arose, and followed Him.
World English Bible
9:9 As Jesus passed by from there, he saw a man called Matthew, sitting at the tax collection office. He said to him, ‘Follow me.’ He got up and followed him.
Young’s Literal Translation
9:9 And Jesus passing by thence, saw a man sitting at the tax-office, named Matthew, and saith to him, ‘Be following me,’ and he, having risen, did follow him.
Amplified Bible
9:9 As Jesus went on from there, He saw a man named Matthew (Levi) sitting in the tax collector’s booth; and He said to him, “Follow Me [as My disciple, accepting Me as your Master and Teacher and walking the same path of life that I walk].” And Matthew got up and followed Him.
† 細き聲 聖書研究ノート
<イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり>
マタイは自身がイエスに弟子として召された経験を語る。それは収税所に座って仕事をしていたマタイをイエスが見て、イエスがマタイに「我に從へ」と声を掛けられたことによった。
<イエス此處より進み>
マルコ福音書ではイエスとマタイの出会いの前に「イエスはまた海べに出て行かれると、多くの人々がみもとに集まってきたので、彼らを教えられた。 マルコ2:13」 のである。
その途中でイエスは「マタイ(アルパヨの子レビ マルコ2:14 レビという名の取税人 ルカ5:27)が収税所にすわっているのを見て」、「わたしに従ってきなさい」と言われた」。
塚本虎二訳は「イエスはそこから出かけて、(湖のほとりで)マタイという人が税務所に坐っているのを見て」と説明を加えている。
<マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て>
「収税所 τελώνιον テろーニオン」はローマ帝国におさめる税を支払う所。道路や橋など通行税、市場の売り買いにかかる物品税、塩税などがあった。
収税人はローマ帝国から仕事を請け負ったユダヤ人で、金額を上乗せして不正の利を得た。そのため、収税人は「罪人」「遊女」「異邦人」と同等の扱いを受け、人々から蔑まれた。
マタイがいたのはカペナウムの収税所であった。
<『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり>
マタイは「アルパヨの子レビ」とも呼ばれている。(マルコ2:14)
ユダヤ人はしばしば二つの名前をもった。レビは旧い名で、イエスがマタイという名を与えたとの説もあるが確認はできない。
† 心のデボーション
「イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり」 マタイ9:9 大正文語訳聖書
「イエスはそこをたち、通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、「わたしに従いなさい」と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った」 新共同訳聖書
「収税所に座っていたマタイ」はマタイの福音書の著者自身である。町中がイエスで持ち切りの時にも、それとは無縁の者として収税所に座るマタイがいた。
「座る κάθημαι カてーマイ」はマタイ4:16「暗闇に住む」に用いられるように、そこに「腰を落ち着けて、住み込む」の意味である。 「収税所」という、ユダヤ人に忌み嫌われる場に棲みつくマタイがいる。マタイにとってそこは職場というよりも、「自己」の棲家だった。
† 心のデボーション
「イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり」 マタイ9:9 大正文語訳聖書
「イエスはそこをたち、通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、「わたしに従いなさい」と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った」 新共同訳聖書
「通りがかり παράγω パラゴー」は、たまたまイエスが傍らを通り過ぎようとしたというよりも、「道から外れて」の意味に近い。イエスは収税所に座っているマタイを見て、わざわざ道から外れて「道から外れた者」の前に立たれたのである。
そのままでいれば無縁の者にすぎない「私」に、イエスはその道を外れて近づいてこられる。
† 心のデボーション
「イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり」 マタイ9:9 大正文語訳聖書
「イエスはそこをたち、通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、「わたしに従いなさい」と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った」 新共同訳聖書
「彼は立ち上がって ἀνίστημι アニステーミ」は「(死から)よみがえらす、生き返らす、よみがえる、目覚めさせる、取り戻す」の意味がある。
座っている所から立ち上がるには勇気がいる。それは、死から生への移行であり、眠りからの目覚め、失った自己を取り戻すことだからである。イエスに呼びかけられて、人は座り込んでいる所から立ち上がる。
† 心のデボーション
「イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり」 マタイ9:9 大正文語訳聖書
「イエスはそこをたち、通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、「わたしに従いなさい」と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った」 新共同訳聖書
ルカの並行記事から、マタイは「いっさいを捨てて、立ち上がり」イエスに従っている。
マタイはカペナウムの収税所で仕事中にイエスに招かれ、座っている椅子から立ち上がり、そのままイエスの弟子になった。
† 細き聲 説教
「マタイ召命」
「イエス此處より進みて、マタイといふ人の收税所に坐しをるを見て『我に從へ』と言ひ給へば、立ちて從へり」 マタイ9:9 大正文語訳聖書
「イエスはそこをたち、通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、「わたしに従いなさい」と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った」 新共同訳聖書
マタイはガリラヤの分封国主ヘロデ・アンテパスに仕えるカペナウム収税所の職員だった。ガリラヤの海辺でダマスコから運び込まれる物品に課税徴取を仕事にしていた。
収税人の仕事はローマから請け負った税額に彼らの取り分を上乗せして徴収するもので、いくら上乗せできるかは収税人の腕にかかっていた。
そのため、収税人はユダヤ人から「罪人」呼ばわりされるのは当然のことであった。
ローマのサン・ルイジ・ディ・フランチェージ聖堂のコンタレッリ礼拝堂に、カラヴァッジョ(ミケランジェロ・メリージ・カラヴァッジョ Michelangelo Merisi da Caravaggio 1571~1610 イタリア)が1590年から1600年初頭にかけて描いた3枚の「聖マタイの生涯」があり、その内の1枚は「聖マタイの召命」として知られている。
薄暗い収税所に5人の男たちが机を囲み、イエスと弟子がマタイを指さしている。5人のうち誰がマタイかで解釈がわかれる。画面中央の髭をはやした初老の男がマタイであるという説もあったが、現代では左端にうなだれて、イエスを見もしないで机の上の金を数えている若い男がマタイであるとされている。
熱心に仕事に没頭している風ではなく、それとは別のことに思いを巡らせているのか、それとも心に闇の空白を抱えているのか、生気に乏しい表情である。
マタイは文字書き、計算、管理能力にすぐれた若者だった。税をとられまいとする商人たちとの果てしない駆け引きにはうんざりしながらも、仕事となればその上をゆく冷酷さを発揮して汚く取り立てる自分がいた。金を取られて悔しまみれに罵りながら出て行く男たちにも心は痛まなかった。
イエスは街道から、マタイの収税所を見ると、中に入ってこられ、マタイを指差して「我に從へ」と言われた。
イエスの指先の先にいるのがマタイであるのを見て、マタイを知る仲間たちは「この男を?」と驚いた。マタイは顔を上げ「この私を?」とイエスの言葉を疑った。
驚くことは続いた。マタイは机にペンを置き、帳簿を置いて立ち上がり、そのままイエスに従ったのである。
収税人であったマタイは後に「マタイによる福音書」を書くにあたって、イエスの言行録を整理して同じカテゴリーに属するものをまとめている。
マタイ8~9章にはイエスのなさった「癒しの奇跡」がまとめられている。その真中に「マタイ(レビ)の招き」を置いている。あたかも自分の召命は「奇跡」と言いたいようである。
マタイは、どうして自分がイエスに選ばれ、席から立ち上がりなにもかも捨ててイエスに従ったのか、説明がつかなかった。それは「奇跡中の奇跡」だった。
「我に從え」というイエスの言葉には、本人自身が訝るような「従い方」を促し、実現する力が含まれている。
(皆川誠)
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