† 福音書対観 「夕方のいやし」 マタイ8:16~17
マタイ8:16~17 マルコ1:32~34 ルカ4:40~41
† 福音書縦観 「夕方のいやし」 マタイ8:16~17
マタイ8:16~17 マルコ1:32~34 ルカ4:40~41
マタイ8:16~17
Matt.8:16夕暮になると(夕暮になり日が沈むと マルコ1:32)、人々は(病人や マルコ1:32)悪霊につかれた者を大ぜい、みもとに連れてきたので(いろいろな病気になやむ者をかかえている人々が、皆それをイエスのところに連れてきたので、 ルカ4:40)、(こうして、町中の者が戸口に集まった。 マルコ1:33)イエスはみ言葉をもって霊どもを追い出し、病人をことごとくおいやしになった。(そのひとりびとりに手を置いて、おいやしになった。 ルカ4:40) (イエスは、さまざまの病をわずらっている多くの人々をいやし、また多くの悪霊を追い出された。また、悪霊どもに、物言うことをお許しにならなかった。マルコ1:34 悪霊も「あなたこそ神の子です」と叫びながら多くの人々から出ていった。しかし、イエスは彼らを戒めて、物を言うことをお許しにならなかった。ルカ4:41 彼らがイエスを知っていたからである。 マルコ1:34)
† 日本語訳聖書 Matt 8:16
【漢訳聖書】
Matt.8:16 旣暮、有攜患鬼者多人就之、耶蘇以言遂鬼、負病者、悉醫之、
【明治元訳】
Matt.8:16 日(ひ)暮(くれ)たるとき鬼(おに)に憑(つか)れたる者(もの)を多(おほ)く携(つれ)來(きたり)ければイエス(いえす)言(ことば)にて鬼(おに)を逐(おひ)出(いだ)し病(やまひ)ある者(もの)を悉(ことごと)く醫(いや)せり
【大正文語訳】
Matt.8:16 夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり。
【ラゲ訳】
Matt.8:16 日暮れて後、人々惡魔に憑かれたる者を多く差出ししが、イエズス惡魔を一言にて逐払い、病者をも悉く醫し給へり。
【口語訳】
Matt.8:16 夕暮になると、人々は悪霊につかれた者を大ぜい、みもとに連れてきたので、イエスはみ言葉をもって霊どもを追い出し、病人をことごとくおいやしになった。
【新改訳改訂3】
Matt.8:16 夕方になると、人々は悪霊につかれた者を大ぜい、みもとに連れて来た。そこで、イエスはみことばをもって霊どもを追い出し、また病気の人々をみないやされた。
【新共同訳】
Matt.8:16 夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた。
【バルバロ訳】
Matt. 8:16 夕暮れ時になると人々が悪魔つきを大ぜい連れてきたので、一言で悪霊を追い出し、病人を治された。
【フランシスコ会訳】
Matt.8:16 夕方になると、人々は、悪魔につかれた者を大勢、イエズスのもとに連れて来た。イエズスはひと言をもって悪魔を追い出し、また病人を皆いやされた。
【日本正教会訳】
Matt.8:16 日暮るゝに及びて、魔鬼(まき)に憑(よ)らるゝ多くの者を彼に攜(たづさ)へ來れるあり、彼言を以て惡鬼を逐ひ出し、亦病ある者を悉く醫せり。
【塚本虎二訳】
Matt.8:16 夕方になると、人々は悪鬼につかれた者を大勢イエスのところにつれて来た。イエスは言葉をもって霊どもを追い出し、また一人のこらず病人をなおされた。
【前田護郎訳】
Matt.8:16 夕になったので彼のところに悪霊つきが大勢連れて来られた。そこで彼は諸霊をことばで追い出し、すべて病むものをいやされた。
【永井直治訳】
Matt.8:16 またになりしとき、人々惡鬼に憑かれたる者を多く彼に連れ來れり。されば彼は言(ことば)にて靈を逐ひ出だし、且つ惱(なやみ)ある者をすべて癒し給へり。
【詳訳聖書】
Matt.8:16 夕方になったころ、人々は悪鬼の力の下にある大ぜいの者を彼のもとに連れて来た。彼はみことばをもってそれらの霊を追い出し、病気だった者をみなじょうぶにされた。
† 聖書引照 Matt.8:16
Matt.8:16 夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり。
[夕になりて] マルMar 1:32-34; ルカ4:40
[人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば] マタ4:24; 9:2; マル2:3; 使徒5:15
[イエス言にて靈を逐ひいだし] マタ12:22; マル1:25-27,34; 5:8; 9:25; 使徒19:13-16
[病める者をことごとく醫し給へり] マタ14:14; 出エ15:26
† ギリシャ語聖書 Matt.8:16
Stephens 1550 Textus Receptus
οψιας δε γενομενης προσηνεγκαν αυτω δαιμονιζομενους πολλους και εξεβαλεν τα πνευματα λογω και παντας τους κακως εχοντας εθεραπευσεν
Scrivener 1894 Textus Receptus
οψιας δε γενομενης προσηνεγκαν αυτω δαιμονιζομενους πολλους και εξεβαλεν τα πνευματα λογω και παντας τους κακως εχοντας εθεραπευσεν
Byzantine Majority
οψιας δε γενομενης προσηνεγκαν αυτω δαιμονιζομενους πολλους και εξεβαλεν τα πνευματα λογω και παντας τους κακως εχοντας εθεραπευσεν
Alexandrian
οψιας δε γενομενης προσηνεγκαν αυτω δαιμονιζομενους πολλους και εξεβαλεν τα πνευματα λογω και παντας τους κακως εχοντας εθεραπευσεν
Hort and Westcott
οψιας δε γενομενης προσηνεγκαν αυτω δαιμονιζομενους πολλους και εξεβαλεν τα πνευματα λογω και παντας τους κακως εχοντας εθεραπευσεν
† ギリシャ語聖書 品詞色分け
Matt.8:16
᾽Οψίας δὲ γενομένης προσήνεγκαν αὐτῷ δαιμονιζομένους πολλούς καὶ ἐξέβαλεν τὰ πνεύματα λόγῳ καὶ πάντας τοὺς κακῶς ἔχοντας ἐθεράπευσεν,
† ヘブライ語聖書 Matt.8:16
Matt.8:16
לְעֵת עֶרֶב הֵבִיאוּ אֵלָיו רַבִּים שֶׁהָיוּ אֲחוּזֵי שֵׁדִים וְהוּא גֵּרֵשׁ אֶת הָרוּחוֹת בִּדְבַר פִּיו וְרִפֵּא אֶת כָּל הַחוֹלִים
† ラテン語聖書 Matt.8:16
Latin Vulgate
Matt.8:16
Vespere autem facto, obtulerunt ei multos dæmonia habentes: et eiiciebat spiritus verbo: et omnes male habentes curavit:
And when evening arrived, they brought to him many who had demons, and he cast out the spirits with a word. And he healed all those having maladies,
† 私訳(詳訳)Matt.8:16
【私訳】 「また、夕方になると、人々は悪霊にとりつかれた者<悪魔の力にとりこになった者>を大勢、彼〔イエス〕に連れて来た<差し出した、捧げた、近づけた、運び込んだ>。それで彼〔イエス〕は言葉<ロゴス、息、霊、理性、神のメッセージ>をもって霊<悪霊>を追い出し<抜き出し、去らせ、追放し、投げ捨て、放逐し、排斥し、叩き落とし>、また病人をみな癒され<仕えられ、治療し、世話をされ、心にかけられ>た」
† 新約聖書ギリシャ語語句研究
Matt.8:16
᾽Οψίας δὲ γενομένης προσήνεγκαν αὐτῷ δαιμονιζομένους πολλούς καὶ ἐξέβαλεν τὰ πνεύματα λόγῳ καὶ πάντας τοὺς κακῶς ἔχοντας ἐθεράπευσεν,
【また】 δὲ δέ デ de {deh} (cc 接続詞・等位)
1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ
(G1161 δέ A primary particle (adversative or continuative); but, and, etc.: – also, and, but, moreover, now [often unexpressed in English]. Internet Sacred Text Archive)
【夕方に】 ᾽Οψίας ὄψιος オプシオス opsios {op‘-see-os} (a–gf-s 形容詞・属女単)
< ὀψέ 夕方、後で
1)おそく、おそい 2)夕方(午後3 ~6時頃まで)、夕暮れの 3)晩の
(G3798 ὄψιος From 3796 late; feminine (as noun) afternoon (early eve) or nightfall (later eve): – even (-ing, [-tide]). Internet Sacred Text Archive)
マタ8:16; 14:15,23; 16:2; 20:8; マル1:32; 4:35; 6:47; ヨハ6:16; 20:19
【なると】 γενομένης γίνομαι ギノマイ ginomai {ghin‘-om-ahee} (vpadgf-s 分詞・2アオ能欠属女単)
1)存在するようになる、存在するにいたる、存在を始める 2)生じる、生ずる、生まれる 3)現れる、おこる、発生する、始まる、になる、ふりかかる、成る、登場する、来る 4)~とされる、仕上げられる、作られる、行われる、なされる 5)出る、起こる
(G1096 γίνομαι A prolonged and middle form of a primary verb; to cause to be (“gen” -erate), that is, (reflexively) to become (come into being), used with great latitude (literally, figuratively, intensively, etc.): – arise be assembled, be (come, -fall, -have self), be brought (to pass), (be) come (to pass), continue, be divided, be done, draw, be ended, fall, be finished, follow, be found, be fulfilled, + God forbid, grow, happen, have, be kept, be made, be married, be ordained to be, partake, pass, be performed, be published, require, seem, be showed, X soon as it was, sound, be taken, be turned, use, wax, will, would, be wrought. Internet Sacred Text Archive)
【悪霊に取りつかれた者を】 δαιμονιζομένους δαιμονίζομαι ダイモニゾマイ daimonizomai {dahee-mon-id‘-zom-ahee} (vppnam-p 分詞・現能欠対男複)
1)悪霊の支配下にある 2)悪霊にとりつかれる 3)死者の霊に取り憑かれる 4)病魔に憑かれる
「δαιμονίζομαι ダイモニゾマイ」は「δαίμων ダイモーン 悪魔」の力にとりこになった者、死者の霊にとりつかれた者
(G1139 δαιμονίζομαι Middle voice from 1142 to be exercised by a daemon: – have a (be vexed with, be possessed with) devil (-s). Internet Sacred Text Archive)
マタ4:24; 8:16,28,33; 9:32; 12:22; 15:22; マル1:32; 5:15,16,18; ルカ8:36; ヨハ10:21
【大勢】 πολλούς πολύς ポりゆス polus polos {pol-oos‘} (ap-am-p 形容詞・対男複)
1)(数が)多い、よリ多く、余る、余分にある、十分過ぎる、ほどである、余裕がある、余計である 2)(大きさ、強さ、程度の)大きい、激しい、大いなる、非常な、重大な、3)おびただしい、幾多の、幾つもの、大量の 4)より永い、より先の 5)価値の高い、より優れた、より大切な
(G4183 πολύς Including the forms from the alternate “pollos”; (singular) much (in any respect) or (plural) many; neuter (singular) as adverb largely; neuter (plural) as adverb or noun often, mostly, largely: – abundant, + altogether, common, + far (passed, spent), (+ be of a) great (age, deal, -ly, while), long, many, much, oft (-en [-times]), plenteous, sore, straitly. Compare 4118 4119. Internet Sacred Text Archive)
【彼に】 αὐτῷ αὐτός アウトス autos {ow-tos‘} (npdm3s 代名詞・与男3)
1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど
(G846 αὐτός From the particle αὖ au (perhaps akin to the base of 109 through the idea of a baffling wind; backward); the reflexive pronoun self, used (alone or in the compound of 1438 of the third person, and (with the proper personal pronoun) of the other persons: – her, it (-self), one, the other, (mine) own, said, ([self-], the) same, ([him-, my-, thy-]) self, [your-] selves, she, that, their (-s), them ([-selves]), there [-at, -by, -in, -into, -of, -on, -with], they, (these) things, this (man), those, together, very, which. Compare 848. Internet Sacred Text Archive)
【連れて来た】 προσήνεγκαν προσφέρω プロスふェロー prospherō {pros-fer‘-o} (viaa–3p 動詞・直・1アオ・能・3複)
< πρός ~から + φέρω 運ぶ
1)持って行く、運んでくる、連れてくる 2)近づける、くっつける、あてがう 3)加える、差し出す、提供する、ささげる、贈る 、~にもってくる、献げものを献げる 4)適用する 5)申し出る、申し入れる
(G4374 προσφέρω From 4314 and 5342 (including its alternate); to bear towards, that is, lead to, tender (especially to God), treat: – bring (to, unto), deal with, do, offer (unto, up), present unto, put to. Internet Sacred Text Archive)
マタ2:11; 4:24; 5:23,24; 8:4,16; 9:2,32; 12:22; 14:35; 17:16; マル1:44; 使徒7:42; ヘブ5:1,7; 8:3,4; 9:7,9,25,28; 10:1;,2,8,12; 11:4,17 etc.
【そして】 καὶ καί カイ kai {kahee} (cc 接続詞・等位)
1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた
(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; and, also, even, so, then, too, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet. Internet Sacred Text Archive)
【言葉で】 λόγῳ λόγος ろゴス logos {log‘-os} (n-dm-s 名詞・与男単)
1)言葉、語、言語表現 2)言説、言論、物語、会話、談話、話し合い 3)言表、話、対話、弁舌、説明 4)理性、理解力、理由、根拠 5)計算、勘定、会計、決算、会計報告 6)語、文、句、章、巻 7)評価、秤量 8)神のメッセージ、教理、教義
(G3056 λόγος From 3004 something said (including the thought); by implication a topic (subject of discourse), also reasoning (the mental faculty) or motive; by extension a computation; specifically (with the article in John) the Divine Expression (that is, Christ): – account, cause, communication, X concerning, doctrine, fame, X have to do, intent, matter, mouth, preaching, question, reason, + reckon, remove, say (-ing), shew, X speaker, speech, talk, thing, + none of these things move me, tidings, treatise, utterance, word, work. Internet Sacred Text Archive)
【悪霊を】 πνεύματα πνεῦμα プネウマ pneuma {pnyoo‘-mah} (n-an-p 名詞・対中複)
< πνέω 呼吸する、吹く、風が吹く
1)風、運動している空気 2)(生命力としての、生のエネルギーの根源としての)息、気息、息吹、呼吸、3)精神、心、(知、情、意を代表する 精神生活の座としての)霊 4)霊、霊的存在、悪霊 5)神、(神の霊、キリストの霊、聖霊)
「πνεῦμα プネウマ」は、神を知り、神と交わる力であり、神の創造されたいのちを生きる力、すなわち人をして人間たらしめる力である
(G4151 πνεῦμα From 4154 a current of air, that is, breath (blast) or a breeze; by analogy or figuratively a spirit, that is, (human) the rational soul, (by implication) vital principle, mental disposition, etc., or (superhuman) an angel, daemon, or (divine) God, Christ’s spirit, the Holy spirit: – ghost, life, spirit (-ual, -ually), mind. Compare 5590. Internet Sacred Text Archive)
マタ1:18; 27:50; マル2:8; ヨハ3:8; 4:24; 使徒16:7; ロマ8:9; Ⅰコリ2:11,12,14; 3:16; 6:11; Ⅱコリ7:1; ガラ4:6; コロ2:5; Ⅱテサ2:8; ヘブ1:14; Ⅰヨハ4:2; 黙示11:11
【追い出し】 ἐξέβαλεν ἐκβάλλω エクバるろー ekballō {ek-bal‘-lo} (viaa–3s 動詞・直・2アオ・能・3単)
1)追い出す、追放する、去らせる 2)抜き出す、たたき落とす、外に投げ出す、投げ捨てる、投げ出す、放り出す、放逐する 3)送り出す、取り出す 4)見捨てる、排斥する 5)拒絶する、斥ける、見捨てる 6)たたき落とす、伐り倒す、手放す
(G1544 ἐκβάλλω From 1537 and 906 to eject (literally or figuratively): – bring forth, cast (forth, out), drive (out), expel, leave, pluck (pull, take, thrust) out, put forth (out), send away (forth, out). Internet Sacred Text Archive)
マタ7:22; 8:12,16,31; 9:33,34; 10:1,8; 12:24,26,27,28; 17:19; 21:12,39; 25:30; マル1:34,39; 3:15,22,23;6:13; 7:26; 9:18,25, 38; 11:15; 16:9,17 etc.
【そして】 καὶ καί カイ kai {kahee} (cc 接続詞・等位)
1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた
(G2532 καί Apparently a primary particle, having a copulative and sometimes also a cumulative force; and, also, even, so, then, too, etc.; often used in connection (or composition) with other particles or small words: – and, also, both, but, even, for, if, indeed, likewise, moreover, or, so, that, then, therefore, when, yea, yet. Internet Sacred Text Archive)
【病人を】 κακῶς κακῶς カコース kakōs {kak-oce‘} (ab 副詞)
1)(広い意味で)悪い、醜い、低い、賎しい、邪悪な、性悪な 2)災いの、不吉な、酷い、ひどい 3)有害な、病気 4)間違って
(G2560 κακῶς Adverb from 2556 badly (physically or morally): – amiss, diseased, evil, grievously, miserably, sick, sore. Internet Sacred Text Archive)
マタ4:24; 15:22; 17:15; 21:41; マル1:34; 6:55; ヨハ18:23; 使徒23:5; ヤコ4:3 etc.
永井訳 「イエスは悩みある者をみないやされた」
【皆】 πάντας πᾶς パース pas {pas} (a–am-p 形容詞・対)
1)どれでも、何であれ、何でも、あらゆる、みな 2)~全部の、あらんかぎりの、1つも欠けが無い、ひとり残らず 3)全体の、全部の、すべて 4)混じりものがなく、純粋な
πᾶσαι パーサイ 「πᾶς どれでも、全体の」の複数形
(G3956 πᾶς Including all the forms of declension; apparently a primary word; all, any, every, the whole: – all (manner of, means) alway (-s), any (one), X daily, + ever, every (one, way), as many as, + no (-thing), X throughly, whatsoever, whole, whosoever. Internet Sacred Text Archive)
【いやし】 ἐθεράπευσεν θεραπεύω てラペウオー therapeuō {ther-ap-yoo‘-o } (viaa–3s 動詞・直・1アオ・能・3単)
< θεράπων 召使い、下僕
1)奉仕する、仕える 2)治療する、いやす、直す、看護する、手当する 3)世話する、面倒をみる、心を掛ける、配慮する 4)育む、養う
Psychotherapy 精神療法 はギリシャ語の 「θεραπεία ψυχῆς」に由来する。「ψυχῆς プシュケー いのち、こころ、精神、自我、自己」に「θεραπεία テラペイア 奉仕、世話、治療、手当」すること
(G2323 θεραπεύω From the same as 2324 to wait upon menially, that is, (figuratively) to adore (God), or (specifically) to relieve (of disease): – cure, heal, worship. Internet Sacred Text Archive)
マタ4:23,24; 8:7,16; 9:35; 10:1,8; 12:10,15,22; 14:14; 15:30; 17:26; 19:2: 21:14; マル1:34; 3:2,10: 6:5,13 etc.
【された】 ἔχοντας ἔχω エこー echō {ekh‘-o} (vppaam-p 分詞・現能対男複)
1)持っている、保持している、保存する、保管する、所有する、保つ 2)身につける、帯びる、具備している、着る 3)含んでいる、抱く、とどめる、しっかり捕らえている 4)~とみなす、思う
(G2192 ἔχω A primary verb (including an alternate form σχέω scheō skheh‘-o used in certain tenses only); to hold (used in very various applications, literally or figuratively, direct or remote; such as possession, ability, contiguity, relation or condition): – be (able, X hold, possessed with), accompany, + begin to amend, can (+ -not), X conceive, count, diseased, do, + eat, + enjoy, + fear, following, have, hold, keep, + lack, + go to law, lie, + must needs, + of necessity, + need, next, + recover, + reign, + rest, return, X sick, take for, + tremble, + uncircumcised, use. Internet Sacred Text Archive)
† 英語訳聖書 Matt.8:16
King James Version
8:16 When the even was come, they brought unto him many that were possessed with devils: and he cast out the spirits with [his] word, and healed all that were sick:
New King James Version
8:16 When evening had come, they brought to Him many who were demon-possessed. And He cast out the spirits with a word, and healed all who were sick,
American Standard Version
8:16 And when even was come, they brought unto him many possessed with demons: and he cast out the spirits with a word, and healed all that were sick:
New International Version
8:16 When evening came, many who were demon-possessed were brought to him, and he drove out the spirits with a word and healed all the sick.
Bible in Basic English
8:16 And in the evening, they took to him a number of people who had evil spirits; and he sent the spirits out of them with a word, and made well all who were ill;
Today’s English Version
8:16 When evening came, people brought to Jesus many who had demons in them. Jesus drove out the evil spirits with a word and healed all who were sick.
Darby’s English Translation
8:16 And when the evening was come, they brought to him many possessed by demons, and he cast out the spirits with a word, and healed all that were ill;
Douay Rheims
8:16 And when evening was come, they brought to him many that were possessed with devils: and he cast out the spirits with his word: and all that were sick he healed:
Noah Webster Bible
8:16 When the evening was come, they brought to him many that were possessed with demons: and he cast out the spirits with his word, and healed all that were sick;
Weymouth New Testament
8:16 In the evening many demoniacs were brought to Him, and with a word He expelled the demons; and He cured all the sick,
World English Bible
8:16 When evening came, they brought to him many possessed with demons. He cast out the spirits with a word, and healed all who were sick;
Young’s Literal Translation
8:16 And evening having come, they brought to him many demoniacs, and he did cast out the spirits with a word, and did heal all who were ill,
Amplified Bible
8:16 When evening came, they brought to Him many who were under the power of demons; and He cast out the evil spirits with a word, and restored to health all who were sick [exhibiting His authority as Messiah],
† 細き聲 聖書研究ノート
<夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり。>
夕になると人々はイエスのところに、悪霊につかれた人々やさまざまの病の人々を連れてきた。するとイエスは悪霊につかれた人からは悪霊を追いだし、病める人にはその病を癒された。
<夕になりて>
この日は安息日だった。(マルコ1:21) 安息日は病人を「運搬する」ことは労働とみなされ、できなかった。そこで人々は安息の終わる「夕方」まで待っていたのである。夕方になったので人々は大勢の病人をイエスに連れてきた。
<人々>
ルカによると、この「人々」は、「いろいろな病気になやむ者をかかえている人々」であった。(ルカ4:40)
マルコは「こうして、町中の者が戸口に集まった。 マルコ1:33」と伝えている。
<惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、>
ここで「悪霊」は 「πνεῦμα プネウマ 風、息、気息、息吹、呼吸、霊、心」が用いられる。「πνεῦμα プネウマ」は「神の霊、キリストの霊、聖霊、人の霊」に用いられるが、「悪霊」の意味にもなる。悪霊もまた霊的存在である。
<イエス言にて靈を逐ひいだし>
イエスは言葉をもって悪霊を追い出された。しかし、「悪霊どもに、物言うことをお許しにならなかった」。悪霊も「あなたこそ神の子です」と叫びながら多くの人々から出ていった。しかし、イエスは彼らを戒めて、物を言うことをお許しにならなかった。
というのは、悪霊はとりついた人から出て行くとき、「あなたこそ神の子です」と叫びながら出ていったからである。それはイエスへの賛美でも信仰告白でもなかったからである。
呪術者はより力のある「名」によって悪霊を追い出した(マタイ7:22)が、イエスは「ことば」によって悪霊を追い出されている。「悪霊」は呪術的世界の問題ではなく、ヨハネが示す「ことば ロゴス」的世界に属する問題である。
<病める者をことごとく醫し給へり>
永井訳は「病人 κακῶς カコース」を「悩みある者」と訳す。イエスは「悩みある者」の悩みを皆いやされた。
† 心のデボーション
「夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり」 マタイ8:16 大正文語訳聖書
「夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた」 新改訳聖書
「悩みある者」
永井訳は「病人 κακῶς カコース」を「悩みある者」と訳す。イエスは「悩みある者」の悩みを皆いやされた。「悩み」は「魂の病」である。イエスは体の病だけでなく、あらゆる「魂の病」の「世話をし、面倒をみ、心を掛け、配慮して」くださる。
† 心のデボーション
「夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり」 マタイ8:16 大正文語訳聖書
「夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた」 新改訳聖書
「病人を癒すキリスト」
レンブラントの「百グルテン版画 病人を癒すキリスト」(1647~49 アムステルダム国立美術館)には、イエスの足元に身動きできない病者が横たわり、脇には彼女を運んできた手押し車が置かれ、人々は彼女の癒されることを願っている。背後には自分の番をまつ病者とそれを気遣う家族が描かれている。
† 心のデボーション
「夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり」 マタイ8:16 大正文語訳聖書
「夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた」 新改訳聖書
「病に悩む」
ルカによると、この「人々」は、「いろいろな病気になやむ者をかかえている人々」であった。(ルカ4:40)
病に苦しむのは患者だけではない。その家族もまた「病に悩む」のである。
イエスが病を癒されると、その家族も「癒される」。
重い病から回復したが、今度は彼を看護してきた者が病に倒れることは少なくない。「病」はその周辺を巻き込んでいることに注意すべきである。
† 心のデボーション
「夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり」 マタイ8:16 大正文語訳聖書
「夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた」 新改訳聖書
「病人の「ひとりびとり」
イエスはつれてこられた病人の「ひとりびとりに手を置いて」おいやしになった。病の悩みは一人一人違うものである。イエスはどれほど多くの病める人が連れてこられても、その人の抱える固有の悩みに直接手を置かれる。
† 心のデボーション
「夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり」 マタイ8:16 大正文語訳聖書
「夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた」 新改訳聖書
「悪霊の信仰告白」
悪霊たちは取り付いた人々から出て行くとき「あなたこそ神の子です」と叫んだ。イエスは悪霊が叫ぶのをかたく戒められる。悪霊もまた「イエスを知っている」しかし、それはイエスへの賛美でも信仰告白でもない。悪霊の信仰告白に耳を傾けるべきではない。
† 細き聲 説教
「病の癒し」
「夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり」 マタイ8:16 大正文語訳聖書
「夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた」 新改訳聖書
イエスが行かれる所どこでも、人々は周囲の知れる限りの病人を探し出して連れてきた。
イエスはそれらの人々の病をことごとくお癒しになった。
現代は病をおう人々は病院にゆく。入院施設もととのい、医師、介護士、カウンセラーなど、多くの人々が働いている。そこは病を核に、外では経験できない人間のふれあいの場となる。ここでのコミュニケーションは神聖なものですらある。
だが、このコミュニケーションは患者が病院にいる間に限られたものである。やがて、病の手当がすめば患者は自宅に戻る。退院は嬉しい。しかし、そこにあるのは日常の人間関係である・
イエスのもとに連れてこられた病を負う人々は、病を癒された後、何が始まっただろうか?
病が癒えて肉体的な苦しみが取り除かれた、ただ、それだけだろうか?
病の癒しの重要な意味は、癒された後に来るものの中にある。
(皆川誠)
† 細き聲 説教
「安息日の主」
「夕になりて、人々、惡鬼に憑かれたる者をおほく御許につれ來りたれば、イエス言にて靈を逐ひいだし、病める者をことごとく醫し給へり」 マタイ8:16 大正文語訳聖書
「夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で悪霊を追い出し、病人を皆いやされた」 新改訳聖書
「夕方」になると人々は多くの病人をイエスのところに連れてきた。
あえて、それが「夕方になると」と言われているのは、その日が「安息日」であったことを意味しているのかもしれない。
「安息日」は一切の労働が禁止される日であった。
安息日に病人を「運ぶ」のは「労働」とみなされて禁止されていたからである。そこで、人々は「安息日」が終る「夕刻」まで待って、ようやく「安息日が明ける夕方」になると大勢の病人をイエスのところに運んできたのであろう。
イエスは安息日にも会堂で片手の萎えた人を癒されて、「安息日に善を行うのと悪を行うのと、命を救うのと殺すのと、どちらがよいか」と問われた。
「人の子は安息日の主である」 マタイ12:8 口語訳聖書
(皆川誠)
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