マタイによる福音書6章15節

マタイによる福音書
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† 福音書縦観 「祈り」 マタイ6:5~15

マタイ6:5~15

Matt.6:15もし人をゆるさないならば、あなたがたの父も、あなたがたのあやまちをゆるして下さらないであろう。 口語訳聖書

† 日本語訳聖書 Matt.6:15

【漢訳聖書】
Matt.6:15 然爾若不免人過、爾父亦不免爾過。

【明治元訳】
Matt.6:15 然(され)どもし人(ひと)の罪(つみ)を免(ゆる)さずば爾曹(なんぢら)の父(ちち)も爾曹(なんぢら)の罪(つみ)を免(ゆる)し給(たま)はざるべし

【大正文語訳】
Matt.6:15 もし人を免さずば、汝らの父も汝らの過失を免し給はじ。

【ラゲ訳】
Matt.6:15 汝等若人を赦さずば、汝等の父も汝等の罪を赦し給はざるべし。

【口語訳】
Matt.6:15 もし人をゆるさないならば、あなたがたの父も、あなたがたのあやまちをゆるして下さらないであろう。

【新改訳改訂3】
Matt.6:15 しかし、人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの罪をお赦しになりません。

【新共同訳】
Matt.6:15 しかし、もし人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない。」

【バルバロ訳】
Matt.6:15 だが他人をゆるさなければ父もあなたたちの過失をゆるしてはくださらぬ。

【フランシスコ会訳】
Matt.6:15 しかし、あなたがたが人のあやまちをゆるさないならば、あなたがたの父も、あなたがたのあやまちをゆるしてくださらないであろう。

【日本正教会訳】
Matt.6:15 若し人に其過(あやまち)を免さずば、爾等の父も爾等に過(あやまち)を免さざらん。

【塚本虎二訳】
Matt.6:15 人を赦さないならば、父上もあなた達の過ちを赦してくださらないであろう。

【前田護郎訳】
Matt.6:15 もし人々をゆるさねば、あなた方の父も罪をゆるされまい。

【永井直治訳】
Matt.6:15 されど汝等もし人にその曲事を赦さずば、汝等の父も汝等の曲事を赦し給はざるべし。

【詳訳聖書】
Matt.6:15 しかし、もしあなたたちがほかの人のあやまちを赦さないならば<彼らの不注意の罪また故意の罪をそのままにしておくこと、かまわないでおくこと、憤りを忘れてやること、をしないならば>、あなたたちのみ父もまたあなたたちのあやまちを赦してくださらないからである。

† 聖書引照 Matt.6:15

Matt.6:15 もし人を免さずば、汝らの父も汝らの過失を免し給はじ。

[もし人を免さずば、汝らの父も汝らの過失を免し給はじ] マタ18:35;  ヤコ2;13

† ギリシャ語聖書 Matt.6:15

Stephens 1550 Textus Receptus
εαν δε μη αφητε τοις ανθρωποις τα παραπτωματα αυτων ουδε ο πατηρ υμων αφησει τα παραπτωματα υμων

Scrivener 1894 Textus Receptus
εαν δε μη αφητε τοις ανθρωποις τα παραπτωματα αυτων ουδε ο πατηρ υμων αφησει τα παραπτωματα υμων

Byzantine Majority
εαν δε μη αφητε τοις ανθρωποις τα παραπτωματα αυτων ουδε ο πατηρ υμων αφησει τα παραπτωματα υμων

Alexandrian
εαν δε μη αφητε τοις ανθρωποις ουδε ο πατηρ υμων αφησει τα παραπτωματα υμων

Hort and Westcott
εαν δε μη αφητε τοις ανθρωποις τα παραπτωματα αυτων ουδε ο πατηρ υμων αφησει τα παραπτωματα υμων

† ギリシャ語聖書 品詞色分け

Matt.6:15

ἐὰν δὲ μὴ ἀφῆτε τοῖς ἀνθρώποιςοὐδὲ ὁ πατὴρ ὑμῶν ἀφήσει τὰ παραπτώματαὑ μῶν.

† ヘブライ語聖書 Matt.6:15

Matt.6:15

וְאִם לֹא תִּסְלְחוּ לִבְנֵי אָדָם, גַּם אֲבִיכֶם לֹא יִסְלַח לָכֶם עַל חַטֹּאתֵיכֶם

† ラテン語聖書

Latin Vulgate
Matt.6:15

Si autem non dimiseritis hominibus: nec Pater vester dimittet vobis peccata vestra.
But if you will not forgive men, neither will your Father forgive you your sins.

† 私訳(詳訳)Matt.6:15

【私訳】 「しかし、もし人々を赦さない<捨てておけない、うっちゃっておけない>なら、あなたがたの父もまた、あなたがたの過ちを赦されない<捨てておかない、うっちゃっておかない>」

† 新約聖書ギリシャ語語句研究

Matt.6:15

ἐὰν δὲ μὴ ἀφῆτε τοῖς ἀνθρώποις, οὐδὲ ὁ πατὴρ ὑμῶν ἀφήσει τὰ παραπτώματα ὑμῶν.

【しかし】  δὲ  δέ  デ de {deh} (cc 接続詞・等位)

1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ

G1161 δέ A primary particle (adversative or continuative); butand, etc.: – also, and, but, moreover, now [often unexpressed in English].  Internet Sacred Text Archive)

【もし】 ἐὰν  ἐάν  エアン ean {eh-an‘} (cs 接続詞・従位)

1)もし、もし~ならば 2)~であれ 3)ひょっとして、万一

(G1437 ἐάν From 1487 and 302 a conditional particle; in case that, provided, etc.; often used in connection with other particles to denote indefiniteness or uncertainty: – before, but, except, (and) if, (if) so, (what-, whither-) soever, though, when (-soever), whether (or), to whom, [who-] so (-ever). See 3361.  Internet Sacred Text Archive)

【人々を】 ἀνθρώποις  ἄνθρωπος  アンとローポス anthrōpos {anth‘-ro-pos} (n-dm-p 名詞・与男)

< ἄνήρ  人 +ὤψ  顔

1)人間、人、人類 2)男、夫 3)ある人、或る者、この人

(G444  ἄνθρωπος From 435 and ὤψ ōps (the countenance; from 3700 ; manfaced, that is, a human being: – certain, man.  Internet Sacred Text Archive)

【赦す】 ἀφῆτε  ἀφίημι  アふィエーミ  aphiēmi {af-ee‘-ay-mee} (vsaa–2p 動詞・仮・2アオ・能・2複)

< ἀπό  ~から + ἵημι 送る

1)あるものを放っておく、投げやる、投げ捨てる、放免する、見逃す、見放す、引き渡す 2)放す、手放す 3)捨てておく、~から去らせる、うっちゃっておく、許す、~させておく、解放する、構わずにおく、そのままにまかせる、許す、受ける、放棄する、置き去る、残す 4)見捨てる、免除する、放免する 6)放り出す、絶縁する

(G863  ἀφίημι From 575 and ἵημι hiēmi (to send; an intensive form of εἶμι eimi (to go)); to send forth, in various applications: – cry, forgive, forsake, lay aside, leave, let (alone, be, go, have), omit, put (send) away, remit, suffer, yield up.  Internet Sacred Text Archive)

マタ3:15; 6:12,14,15; 9:2,5,6; 12:31,32; 12:32; 18:21,27,32,33; 19:14; 23:13:  マル1:34; 2:5,7,9,10; 3:28; 4:12; 5:19,37; 10:14; 11:6,16,25 etc.

【さないなら】 μὴ  μή メー  mē {may} (qn 不変化詞・否定)

1)~ない

(G3361 μή A primary particle of qualified negation (whereas 3756 expresses an absolute denial); (adverbially) not, (conjugationally) lest; also (as interrogitive implying a negative answer [whereas 3756 expects an affirmative one]); whether: – any, but, (that), X forbear, + God forbid, + lack, lest, neither, never, no (X wise in), none, nor, [can-] not, nothing, that not, un [-taken], without. Often used in compounds in substantially the same relations. See also 3362 3363 3364 3372 3373 3375 3378.  Internet Sacred Text Archive)

【あなた方の】 ὑμῶν  σύ スゆ sou {soo} (npg-2p 代名詞・属2複)

1)あなた 2)汝 3)君

G4771 σύ The personal pronoun of the second person singular; thou: – thou. See also 4571 4671 4675 and for the plur. 5209 5210 5213 5216.  Internet Sacred Text Archive)

【父も】 πατὴρ  πατήρ  パテール patēr {pat-ayr‘} (n-nm-s 名詞・主男単)

1)父、父親、おとうさん 2)(複数)祖先、祖父、創始者、元祖 3)(複数)両親 4)父なる神

(G3962 πατήρ Apparently a primary word; a “father” (literally or figuratively, near or more remote): – father, parent.  Internet Sacred Text Archive)

マタ2:22; 5:48: 6:8,9,32; 7:21; 10:37; 11:25; 18:10; 23:9; 25:34;  マル10:7; 11:25; 14:36; ルカ2:49; 6:36; 10:21; 11:2; 12:30,31; 14:26; 15:12; 16:24; 22:42; 23:34,46 etc.

【あなたの】 ὑμῶν  σύ スゆ sou {soo} (npg-2p 代名詞・属2複)

1)あなた 2)汝 3)君

(G4771 σύ The personal pronoun of the second person singular; thou: – thou. See also 4571 4671 4675 and for the plur. 5209 5210 5213 5216.  Internet Sacred Text Archive)

【過ちを】 παραπτώματα  παράπτωμα  パラプトーマ   paraptōma {par-ap‘-to-mah} (n-an-p 名詞・対中複)

< παραπίπτω それる、思い違いする  < παρά  傍らに + πίπτω 落ちる

1)真理からはずれる 2)脱線、躓き 3)罪過、罪 4)過失、過ち、違反

(G3900 παράπτωμα From 3895 a side slip (lapse or deviation), that is, (unintentional) error or (wilful) transgression: – fall, fault, offence, sin, trespass.  Internet Sacred Text Archive)

マタ6:14,15;  マル11:25 etc.

永井訳「曲事」

【赦し】 ἀφήσει  ἀφίημι  アふィエーミ  aphiēmi {af-ee‘-ay-mee} (vifa–3s 動詞・直・未来・能・3単)

< ἀπό  ~から + ἵημι 送る

1)あるものを放っておく、投げやる、投げ捨てる、放免する、見逃す、見放す、引き渡す 2)放す、手放す 3)捨てておく、~から去らせる、うっちゃっておく、許す、~させておく、解放する、構わずにおく、そのままにまかせる、許す、受ける、放棄する、置き去る、残す 4)見捨てる、免除する、放免する 6)放り出す、絶縁する

G863  ἀφίημι From 575 and ἵημι hiēmi (to send; an intensive form of εἶμι eimi (to go)); to send forth, in various applications: – cry, forgive, forsake, lay aside, leave, let (alone, be, go, have), omit, put (send) away, remit, suffer, yield up.  Internet Sacred Text Archive)

マタ3:15; 6:12,14,15; 9:2,5,6; 12:31,32; 12:32; 18:21,27,32,33; 19:14; 23:13:  マル1:34; 2:5,7,9,10; 3:28; 4:12; 5:19,37; 10:14; 11:6,16,25 etc.

【また~ない】 οὐδὲ  οὐδέ ウーデ  oude {oo-deh‘} (ab 副詞)

1)また~ない 2)さえ~ない、でさえない 3)そして~ない

(G3761 οὐδέ From 3756 and 1161 not however, that is, neithernornot even: – neither (indeed), never, no (more, nor, not), nor (yet), (also, even, then) not (even, so much as), + nothing, so much as.  Internet Sacred Text Archive)

† 英語訳聖書 Matt.6:15

King James Version
6:15 But if ye forgive not men their trespasses, neither will your Father forgive your trespasses.

New King James Version
6:15 “But if you do not forgive men their trespasses, neither will your Father forgive your trespasses.

American Standard Version
6:15 But if ye forgive not men their trespasses, neither will your Father forgive your trespasses.

New International Version
6:15 But if you do not forgive men their sins, your Father will not forgive your sins.

Bible in Basic English
6:15 But if you do not let men have forgiveness for their sins, you will not have forgiveness from your Father for your sins.

Today’s English Version
6:15 But if you do not forgive others, then your Father will not forgive the wrongs you have done.

Darby’s English Translation
6:15 but if ye do not forgive men their offences, neither will your Father forgive your offences.

Douay Rheims
6:15 But if you will not forgive men, neither will your Father forgive you your offences.

Noah Webster Bible
6:15 But if ye forgive not men their trespasses, neither will your Father forgive your trespasses.

Weymouth New Testament
6:15 but if you do not forgive others their offences, neither will your Father forgive yours.

World English Bible
6:15 But if you don’t forgive men their trespasses, neither will your Father forgive your trespasses.

Young’s Literal Translation
6:15 but if ye may not forgive men their trespasses, neither will your Father forgive your trespasses.

Amplified Bible
6:15 But if you do not forgive others [nurturing your hurt and anger with the result that it interferes with your relationship with God], then your Father will not forgive your trespasses.

Fasting, The True Treasure, Wealth (Mammon)

† 細き聲 聖書研究ノート

<もし人を免さずば、汝らの父も汝らの過失を免し給はじ>

もし、私たちが人の過失を許さないなら、天の父も私たちの過失を御赦しにならない。

<赦す>

「赦す ἀφίημι  アふィエーミ」は、「あるものを放っておく、うっちゃっておく」こと。もし、ある人の気になる悪しき行為を「うっちゃっておく、放っておく」ことができないなら、神はあなたの「過ち」を「うっちゃっておく、放っておく」ことをなさらない。

† 心のデボーション

「もし人を免さずば、汝らの父も汝らの過失を免し給はじ」 マタイ6:15 大正文語訳聖書

「しかし、もし人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない」 新共同訳聖書

「過ち」

もし、私が「人」を赦さないなら、神は私の「過ち」を赦されない。人の「過ち」を赦せないのは、その「過ち」ではなく、その「人」が赦せないのである。まず、「人」を赦せ。そうすればその「過ち」を赦すことができる。

そして、神は「人を赦せない」という私の最大の「過ち」を赦してくださる。「人」を赦せない人は自分を赦すことができていない。

† 心のデボーション

「もし人を免さずば、汝らの父も汝らの過失を免し給はじ」 マタイ6:15 大正文語訳聖書

「しかし、もし人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない」 新共同訳聖書

「思い違い」

「思い違い」から生じた過失を赦されたいなら、相手の「思い違い」を赦さなければならない。自分の「思い違い」に気づくことは出来ても、同じことが相手にも起きていることは認め難い。

† 心のデボーション

「もし人を免さずば、汝らの父も汝らの過失を免し給はじ」 マタイ6:15 大正文語訳聖書

「しかし、もし人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない」 新共同訳聖書

「仲違い」

ある人が友人と仲違いした。二人は決別し、数年が経過した。心に重いしこりができ、何とかそれを除こうとして再会した。しかし、再会してみると、相手の心には仲違いの事実はもう存在していなかった。

「過失」は赦されたのか。ただ、うやむやに葬られただけではないのか。

相手の心から消えたものを蘇らすこともすべきでもない。ただ、隠れた處にゆき、神に祈るのみである。

† 細き聲 説教

「小さな善意」

「もし人を免さずば、汝らの父も汝らの過失を免し給はじ」 マタイ6:15 大正文語訳聖書

「しかし、もし人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない」 新共同訳聖書

「もし人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない」マタイ6:15 新共同訳聖書

本節のみをもって聖書を解釈してはならない。

マタイ6:14節には「あなたたちが他人の過失をゆるすなら、天の父もあなたたちをゆるされる」(新共同訳聖書)と言われている。

すでに、神に「過ち」を許されているのである。それにもかかわらず、「人を赦さない」なら、神もその人を赦されないと言われているのである。

神に過ちを許される者は、人の過ちを赦すという責任を負う。

それは許されたことの大きさに比べれば、あまりに軽く小さい。しかし、それにもかかわらず、この「小さな責任を果たすこと」には思い意味がある。その責任を無視することは、神の救いの全体を損なうことにもなりかねないからである。

信仰によって罪許されれたにもかかわらず、その後の生き方に何ら変化がないということはありえない。その後に期待されている信仰の行為は誰にもできる「小さな善意」である。

「小さな善意」をつまらないと思ってはいけない。

(皆川誠)

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