マタイによる福音書2章9節

マタイによる福音書
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† 福音書対観 「東方の博士の来訪」 マタイ2:1~12

マタイ2:1~12

Matt. 2:9彼らは王の言うことを聞いて出かけると、見よ、彼らが東方で見た星が、彼らより先に進んで、幼な子のいる所まで行き、その上にとどまった。口語訳聖書

† 日本語訳聖書 Matt. 2:9

【漢訳聖書】
Matt. 2:9 博士聞王命、遂往、東方所見之星、先之而行、迨至嬰兒所在、則止其上。

【明治元訳】
Matt. 2:9 かれら王(わう)の命(めい)を聞(きき)て往(ゆけ)り前(さき)に東(ひがし)の方(かた)にて見(み)たりし星(ほし)かれらに先(さきだ)ちて嬰兒(をさなご)の居(をる)所(ところ)にいたり其(その)上(うへ)に止(とどま)りぬ

【大正文語訳】
Matt. 2:9 彼ら王の言をききて往きしに、視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る。

【ラゲ訳】
Matt. 2:9 彼等王の言を聴きて出行きけるに、折しも東方にて見たりし星彼等の先に立ち、終に孩兒の居る處に至りて其上に止れり。

【口語訳】
Matt. 2:9 彼らは王の言うことを聞いて出かけると、見よ、彼らが東方で見た星が、彼らより先に進んで、幼な子のいる所まで行き、その上にとどまった。

【新改訳改訂3】
Matt. 2:9 彼らは王の言ったことを聞いて出かけた。すると、見よ、東方で見た星が彼らを先導し、ついに幼子のおられる所まで進んで行き、その上にとどまった。

【新共同訳】
Matt. 2:9 彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。

【バルバロ訳】
Matt. 2:9 彼らがヘロデ王のことばに送られて出発すると、なんと、前にのぼるのを見たその星が先に立って、幼児のいるところの上に止まった。

【フランシスコ会訳】
Matt. 2:9 王の言葉を聞いて、博士たちは出かけた。すると、どうであろう、彼らがかつて上るのを見たあの星が、先立って進み、幼な子のおられる場所の上にまで来て止まった。

【日本正教会訳】
Matt. 2:9 彼等 王に 聞きて 往けり、 視よ、 嘗て 東に 見たる 星は 彼等に 先だちて 行き、 遂に 嬰兒の 在る 所に 至りて、 其 上に 止れり。

【塚本虎二訳】
Matt. 2:9 王の言葉を聞いて博士たちが出かけると、見よ、(前に東の国で)出るのを見た星が彼らの先に立って、幼児のいる所の上まで行って止まった。

【前田護郎訳】
Matt. 2:9 王のいうことを聞いて彼らは出かけた。すると見よ、彼らが東方で見た星が彼らに先立ち、幼子のいるところの上まで行って止まった。

【永井直治訳】
Matt. 2:9 乃ち彼等は王に聞きて往けり。かくて見よ、東にて彼等が見たるかの星、彼等を導き、幼兒のおはす處の上に到りて止まれり。

【詳訳聖書】
Matt. 2:9 彼らは王の言うことを聞いたのち、道を進んで行った。すると見よ、彼らが東の国で<その上るのを>見た星が彼らを導き、ついに、動いて行って幼子のおられる場所の上に止まった。

† 聖書引照 Matt. 2:9

Matt. 2:9 彼ら王の言をききて往きしに、視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る。

[視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る]  マタ2:2; 詩篇25:12; 箴言2:1~6; 8:17; Ⅱペテ1:19

† ギリシャ語聖書 Matt. 2:9

Stephens 1550 Textus Receptus
οι δε ακουσαντες του βασιλεως επορευθησαν και ιδου ο αστηρ ον ειδον εν τη ανατολη προηγεν αυτους εως ελθων εστη επανω ου ην το παιδιον

Scrivener 1894 Textus Receptus
οι δε ακουσαντες του βασιλεως επορευθησαν και ιδου ο αστηρ ον ειδον εν τη ανατολη προηγεν αυτους εως ελθων εστη επανω ου ην το παιδιον

Byzantine Majority
οι δε ακουσαντες του βασιλεως επορευθησαν και ιδου ο αστηρ ον ειδον εν τη ανατολη προηγεν αυτους εως ελθων εστη επανω ου ην το παιδιον

Alexandrian
οι δε ακουσαντες του βασιλεως επορευθησαν και ιδου ο αστηρ ον ειδον εν τη ανατολη προηγεν αυτους εως ελθων εσταθη επανω ου ην το παιδιον

Hort and Westcott
οι δε ακουσαντες του βασιλεως επορευθησαν και ιδου ο αστηρ ον ειδον εν τη ανατολη προηγεν αυτους εως ελθων εσταθη επανω ου ην το παιδιον

† ギリシャ語 品詞色分け

Matt. 2:9

οἱ δὲ ἀκούσαντες τοῦ βασιλέως ἐπορεύθησαν καὶ δο ἰὺὁ ἀστήρ, ὃν εἶδον ἐν τῇ ἀνατολῇπροῆγεν αὐτούςἕως ἐλθὼν ἐστάθη ἐπάνω  οὗ  ἦν τὸ παιδίον.

† ヘブライ語聖書 Matt. 2:9

Matt. 2:9

הֵם שָׁמְעוּ אֶת דִּבְרֵי הַמֶּלֶךְ וְהָלְכוּ, וְהִנֵּה הַכּוֹכָב שֶׁרָאוּ בַּמִּזְרָח הִתְקַדֵּם לִפְנֵיהֶם עַד אֲשֶׁר בָּא וְנֶעֱמַד מֵעַל לַמָּקוֹם שֶׁהָיָה שָׁם הַיֶּלֶד.

† ラテン語聖書 Matt. 2:9

Latin Vulgate
Matt. 2:9

Qui cum audissent regem, abierunt. Et ecce stella, quam viderant in oriente, antecedebat eos, usque dum veniens staret supra, ubi erat puer.
And when they had heard the king, they went away. And behold, the star that they had seen in the east went before them, even until, arriving, it stood still above the place where the child was.
~ The word ‘cedebat’ sometimes has the meaning of falling, or descending. The star did not merely continue to lead them forward, but it also descended as it led them through Bethlehem. Otherwise, they could not have known from a star (or comet) which location within Bethlehem was correct.

† 私訳(詳訳)Matt. 2:9

【私訳】 「それで彼らが王〔の言葉〕に聞いて<耳に入れて、傾聴し、聞き従い>行く<、越えていく、旅を続ける>と、見よ、驚くことに、彼らが東方で〔上るのを〕見た<見つけた、調べた探した、目撃した、認識した>あの星〔!〕が、彼らの先に進み<伴って進み、案内し、誘導し>、幼子のおられる場所の上に来てとどまった<立ち止まった、直立した>」

† 新約聖書ギリシャ語語句研究

Matt. 2:9

οἱ δὲ ἀκούσαντες τοῦ βασιλέως ἐπορεύθησαν καὶ δο ἰὺὁ ἀστήρ, ὃν εἶδον ἐν τῇ ἀνατολῇ, προῆγεν αὐτούς, ἕως ἐλθὼν ἐστάθη ἐπάνω  οὗ  ἦν τὸ παιδίον.

【また】 δὲ  δέ  デ de {deh} (ch 接続詞・完)

1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次に、さらに 4)否、むしろ

【王の言葉を聞いて】 ἀκούσαντες το βασιλέωςῦ  原文「王に聞いて」

【王に】 βασιλέως  βασιλεύς  バシれウス  basileus {bas-il-yooce‘} (n-gm-s 名詞・属男単)

1)王、君侯、支配者、族長 2)(無定冠詞で)ペルシャ王、ローマ皇帝 3)王族、貴族 4)統治、支配、王威、王国、王権 5)神 6)キリスト信徒

マタ1:6; 2:2; 17:25; 27:11;  マル6:14,22  ルカ1: 22,25;  使徒7:10; Ⅰテモ2:2; 6:15;  Ⅰペテ2:13; 黙示15:3; 17:14

【聞いて】 ἀκούσαντες   ἀκούω アクーオー akouō {ak-oo‘-o} (vpaanm-p 分詞・1アオ能主男)

1)聞く、傾聴する、伝え聞く 2)耳に入る、知らせを受け取る、聞こえる 3)耳を傾ける、聞き従う、理解する 4)~と呼ばれる

マタ2:3,9; 7:24; 13:15; 17:5;  マル7:14; 8:18; ルカ2:46; 5:1; 7:22; 8:18; 9:35; 19:48; 20:45;  ヨハ5:24;9:31;  使徒3:22; 4:19; 12:13; 13:16; 15:12; 22:1;  ロマ10:17;  ガラ3:2,5;  etc.

【出かけると】 ἐπορεύθησαν  πορεύομαιポレウオマイ  poreuomai {por-yoo‘-om-ahee} (viao–3p 動詞・直・1アオ・能欠・3複)

< πόρος 徒渉できる浅瀬、渡し

1)進ませる、歩かせる 2)渡す、越えていく、通り過ぎる 3)旅する、旅に出る、行く、歩く、進む、旅を続ける、~から去る 4)生きる、日を過ごす 5)去る、逝く、死ぬ

マタ2:8; 17:27; 19:15; 24:1; 25:41;  マル16:12; ルカ1:39; 2:41; 4:42; 13:31; 22:39;  使徒8:39 etc.

【それで】 καὶ  καί カイ kai {kahee} (cc 接続詞・等位)

1)~と、~も、そして 2)~さえ、でさえも 3)しかし 4)しかも、それは 5)それでは、それだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた

【東方で見た星が先立って進み】 καὶ ἰδοὺ ὁ ἀστήρ  原文「見よ! 星が」

【見よ】 ἰδοὺ  ἰδού イドゥ  idou {id-oo‘} (qs 不変化詞)

1)そら、ほら、さあ、まあ、それ 2)見よ、見よ驚くことに、ごらん

注意を喚起する言葉「見よ、驚くことに」

フランシスコ会訳 「すると、どうであろう」

【東方】 ἀνατολῇ ἀνατολή  アナトれー  anatolē {an-at-ol-ay‘} (n-df-s 名詞・与女単)

< ἀνά +τολή →  τέλλω 昇る、出現する

1)太陽が昇る、日の出る所 2)東方 3)東

マタ2:1,2,9: 8:11; 24:27;  ルカ1:78; 13:29;  黙示7:2; 10:12; 21:13;

【で】 ἐν  ἐν エン en {en}  (pd 前置詞・属)

1)~の中に、~の間に 2)~の上に 3)ところに、のそばに 4)で 3)よって 5)に

【見た】 εδονἶ  εἶδον ὁράω エイドン ホラオー  eidon {i’-don}  (viaa–3p 動詞・直・2アオ・能・3複)

1)見る、~の方を見る、目で見る 2)感知する、知る、味わう、経験する、見て知る、洞察する、理解する、悟る、認める 3)探す、考える、心に調べる、分かる、見つける、発見する 4)注意する、心に調べる、探す 5)面会する、訪問する、行く

【あの】 ὃν  ὅς  ホス  hos {hos}  (apram-s 関係代名詞・対男単)

1)この~ 2)これ 3)ところの、そして

【星が】 ἀστήρ  ἀστήρ  アステール  astēr {as-tare‘} (n-nm-s 名詞・主男単)

1)星  2)天体 3)光輝

マタ2:2,7,9,10; 21:29;  マル13:25;  Ⅰコリ15:41  ユダ13;  黙示1:16,20; 2:1; 3:1; 6:13; 8:10,11,12; 9:1;12:1,4

【彼らに】 ατούςὐ  αὐτός  アウトス autos {ow-tos‘}  (npam3p 代名詞・対男3)

1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同じ同一の 4)まさに、ちょうど

【先立って進み】 προγενῆ  προάγω  プロアゴー proagō {pro-ag‘-o}  (viia–3s 動詞・直・未完・能・3単)

< πρό 前方へ + ἄγω 引っぱる

1)導く、伴って行く、案内する、前に行く、先に進む、先行する、進める 2)誘導する、勧誘する、誘う 3)前衛となる 4)連れていく、引き出す

προηγεμών プロエーゲモーン は「先導者」

マタ2:9; 21:31; 26:32; 25:7;  マル10:32; 14:28; 16:7;  ルカ18:39;  Ⅰテモ5:24 etc.

【幼子の】 παιδίον  παιδίον  パイディオン paidion {pahee-dee‘-on} (n-nn-s 名詞・主中単)

1)小さな子ども、生まれたての子、幼児、幼子  2)少年、少女 3)しもべ、奴隷

「παῖς 子ども」の指小詞

マタ2:8,9,11,13,14,20,21;  マル5:39; 9:24,36,37; 10:15;  ルカ9:47,48; 18:17;  ヨハ4:49 etc.

【います】 ἦν  εἰμί エイミ  eimi {i-mee‘} (viia–3s 動詞・直・未完・能・3単)

1)ある、いる、~である、~です、~だ 2)行われる、おこる、生ずる、現れる、来る 3)いる、滞在する、とどまる 4)存在する 5)生きている

【ところの】 οὗ οὗ フー h ou {hoo} (-abr 関係副詞・ 否定詞)

1)この、その 2)彼(彼女)の

【上に】 ἐπάνω  ἐπάνω  エパノー  epanō {ep-an‘-o} (pg 前置詞・属)

1)の上に、上方に、上側に 2)以上に、越えて 3)以前に

【まで】 ἕως  ἕως へオース  heōs {heh‘-oce} (cs 接続詞・従位)

1)~まで 2)~するまで 3)ところまで 4)の限度まで 5)に及ぶまで

【来て】 ἐλθνὼ  ἔρχομαι エルこマイ  erchomai {er‘-khom-ahee} (vpaanm-s 分詞・2アオ能主男単)

1)来る、やってくる、~しにやってくる 2)近づく、臨む、達する 3)着く、到着する 4)現れる 5)上がる、下る

【止まった】 ἐστάθη  ἵστημι  ヒステーミ histēmi {his‘-tay-mee} (viap–3s 動詞・直・1アオ・受・3)

1)立つ、立ち止まる、立たせる、直立する 2)生起させる、立てる 3)置く、据える、配置する 4)現われる 5)確立する、すえる 6)負わせる、任命する

† 英語訳聖書 Matt. 2:9

King James Version
2:9 When they had heard the king, they departed; and, lo, the star, which they saw in the east, went before them, till it came and stood over where the young child was.

American Standard Version
2:9 And they, having heard the king, went their way; and lo, the star, which they saw in the east, went before them, till it came and stood over where the young child was.

New International Version
2:9 After they had heard the king, they went on their way, and the star they had seen in the east went ahead of them until it stopped over the place where the child was.

Bible in Basic English
2:9 And after hearing the king, they went on their way; and the star which they saw in the east went before them, till it came to rest over the place where the young child was.

Darby’s English Translation
2:9 And they having heard the king went their way; and lo, the star, which they had seen in the east, went before them until it came and stood over the place where the little child was.

Douay Rheims
2:9 Who having heard the king, went their way; and behold the star which they had seen in the east, went before them, until it came and stood over where the child was.

Noah Webster Bible
2:9 When they had heard the king, they departed; and lo, the star, which they saw in the east, went before them, till it came and stood over where the young child was.

Weymouth New Testament
2:9 After hearing what the king said, they went to Bethlehem, while, strange to say, the star they had seen in the east led them on until it came and stood over the place where the babe was.

World English Bible
2:9 They, having heard the king, went their way; and behold, the star, which they saw in the east, went before them, until it came and stood over where the young child was.

Young’s Literal Translation
2:9 And they, having heard the king, departed, and lo, the star, that they did see in the east, did go before them, till, having come, it stood over where the child was.

Amplified Bible
2:9 After hearing the king, they went their way; and behold, the star, which they had seen in the east, went on before them [continually leading the way] until it came and stood over the place where the young Child was.

† 細き聲 聖書研究ノート

<視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る>

東の博士たちをエルサレムのヘロデ王に導いた「導きの星」は、再び博士たちを先導して、ベツレヘムのイエスの在すところに導いた。

<聞く>

「聞く ἀκούω アクーオー 聞く、耳を傾ける、傾聴する」は信仰の重要な行為である。人はあらゆる「声」に聴く必要がある。しかし、それは一つの危機でもある。「聴く」行為を先導したもう神がおられる。

<先導の神>

「星」はマギ達を誘導する。「先立って進む προάγω  プロアゴー」は「先手を打つ」を含むことば。神は無策の先導者ではない。ものごとには先手が打たれている。「先導の神」は「事に先立って働く神」である。

<傾聴>

「聞いて ἀκούω アクーオー」は「傾聴して」の意味。「陰険な王」にも傾聴し、行動する時がある。その時にも「星」は彼らを先導している。「王に聞く」ことも「星の先導」による。

<古き導き>

かつて彼らを導いた「星」は今も彼らを先導する。新しい状況にも「古き導き」を捨ててはいけない。出発にあった導きは、途上から到達までを導く。

<私の手元を照らす「光」>

「星」は彼らを幼子のおられる所まで先導した。高く遠い光は地の一点を照らす。導きの光は今も地に届いている。私の手元を照らす「光」は高みから来る。

<前へ引っぱる>

「先導 προάγω  プロアゴー」は「前方へ、引っぱる」こと。たえず「私」を「前方」へ「引っぱる」ものがある。ものごとが展開するのはその「引っぱる力」による。

<博士の井戸 Well of Magi>

伝説によると、マギがエルサレムから2~3キロほど南に進んだとき、それまで見えていた星が急に見えなくなった。彼らは途方にくれたが、なにげなくそこにあった井戸を覗くと、井戸の水面に美しい星が映っていた。不思議に思って空を見上げると、見失った星が輝いていたという。そこからこの井戸は「博士の井戸 Well of Magi」と呼ばれるようになった。

この井戸はエルサレムとベツレヘムの中間にあり、旅人は必ずラクダを止める所で、マリアとヨセフもベツレヘムに行く途中ここで休息したというところから、この場所は Kathisma カティスマ(座席)と呼ばれている。(新聖書大辞典)

† 心のデボーション

「視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る」 マタイ2:9 大正文語訳聖書

「彼らがヘロデ王のことばに送られて出発すると、なんと、前にのぼるのを見たその星が先に立って、幼児のいるところの上に止まった」 バルバロ訳聖書

「導きの星」

あの夜、三人の博士は導きの星を失った。
ふたりは杖で地面に何かを描き始め計算をしながら何度も首をかしげていた。
だが、星はいっこうに見当たらない……。
星の導きを熱望していたふたりは夜の沈黙の中で涙した。
ところが、もうひとりの博士はふたりから離れた場所でこう考えた。
「自分たち以外のものも、のどが渇いているはずだ。動物たちにも水をやろう」。
それで、おけの取っ手を持ち上げ、ラクダたちに水を飲ませた。
彼が見たのはそのときだ。
おけの水面に映った金の星が静かに、優雅におどっている様を。

エドモンド・ロスタンド

† 心のデボーション

「視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る」 マタイ2:9 大正文語訳聖書

「彼らがヘロデ王のことばに送られて出発すると、なんと、前にのぼるのを見たその星が先に立って、幼児のいるところの上に止まった」 バルバロ訳聖書

「見よ、驚くことに」

本節も「ἰδού イドゥ 見よ、驚くことに」に導かれる。

自分の人生には驚きがないというのは正確な言い方ではない。「驚き」は何気ないもののなかに、さりげなく隠されているからである。どの人生のどの瞬間にも「驚き」がある。

「先立って進む προάγω  プロアゴー」は「先手を打つ」である。神のうたれる「先手」の妙に驚かずにはいられまい。

「驚き」のない信仰は本物ではない。驚きがないのではなく、いちいち驚くことを忘れているのである。

(†心のデボーション00093)

† 心のデボーション

「彼ら王の言をききて往きしに、視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る」 マタイ2:9 大正文語訳聖書

「彼らがヘロデ王のことばに送られて出発すると、なんと、前にのぼるのを見たその星が先に立って、幼児のいるところの上に止まった」 バルバロ訳聖書

「王に聞く」

東の博士たちはヘロデの言葉を聞いて出かけて行く。(マタイ2:9) バルバロ訳「ヘロデ王のことばに送られて出発すると」。

「聞いて ἀκούω アクーオー」は「傾聴して」の意味。「傾聴」は「注意深く、丁寧に耳を傾ける」、自分の訊きたいことを訊くよりも、相手が話したいことを、真摯に聴くことである。

「陰険な王」にも傾聴し、行動する時がある。人はあらゆる「声」に聴く必要がある。しかし、それは一つの危機である。その時にも「星」は彼らを先導している。「王に聞く」にも「星の先導」がある。

(†心のデボーション00133)

† 心のデボーション

「彼ら王の言をききて往きしに、視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る」 マタイ2:9 大正文語訳聖書

「彼らがヘロデ王のことばに送られて出発すると、なんと、前にのぼるのを見たその星が先に立って、幼児のいるところの上に止まった」 バルバロ訳聖書

「智者の心」

伝道8:4~5に「王の言語には權力(ちから)あり 然ば誰か之に汝何をなすやといふことを得ん」とあり「命令を守る者は禍患(わざはひ)を受るに至らず 智者の心は時期(とき)と判斷(さばき)を知るなり」とある。

東の博士たちは「時期(とき)」を知り、「判斷(さばき)」を知る人々であった。悪しき王であっても、その「言語には權力(ちから)あり」と知っていた。

† 心のデボーション

「彼ら王の言をききて往きしに、視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る」 マタイ2:9 大正文語訳聖書

「彼らがヘロデ王のことばに送られて出発すると、なんと、前にのぼるのを見たその星が先に立って、幼児のいるところの上に止まった」 バルバロ訳聖書

「導きの星」

「導きの星」は「幼兒の在すところの上に」止まった。

だが「星」の下には多くの家屋がある。マギがその一軒を探し出すことができたのは、「前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る」としか言いようのない方法によったのではないだろうか。

この「方法」は、人が知らずしてよく経験するところである。

† 細き聲 説教

「導きの星」

「彼ら王の言をききて往きしに、視よ、前に東にて見し星、先だちゆきて、幼兒の在すところの上に止る」 マタイ2:9 大正文語訳聖書

「彼らがヘロデ王のことばに送られて出発すると、なんと、前にのぼるのを見たその星が先に立って、幼児のいるところの上に止まった」 バルバロ訳聖書

ヘロデ王が幼児殺害の思いを秘めて、東の博士たちを送り出し、彼らがその情報をもたらせば直ちに殺害の兵を遣わそうとしている中、東の博士たちはエルサレムからベツレヘムに出発した。

東の博士たちはヘロデ王にメシアの情報を与えたことで意図しない厄介な問題に巻き込まれていた。もし、彼らがイエスの誕生の場所を突き止めてヘロデ王の元に戻れば、彼らのいのちも危険にさらされるに違いない。

しかし、彼らをエルサレムのヘロデ王に導いた「導きの星」は、再び、彼らを先導して、ベツレヘムのイエスの在すところに導くのである。

人は地にさまざまの危険が我らを待ち構えている。知恵を尽くしても、時にその巧みな計画は人の目に隠され、周到に計画が進行する。

しかし、天の高いところに神の導きの星が輝いている。

砂漠を旅する人が天の星を仰いで方向を知るように、神は待ち受ける危険から我らを守り、導き給うのである。

(皆川誠)

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