俳句短歌

俳句短歌

俳句短歌2019-10〜2019-12

<2019.11.24>他愛なく 掘り起こせれば 小芋かなしばらくは 眺むがよろし 柿落葉植えかえつ 三十年の 虎尾を 軒より移し 澄む部屋の中(道子)軋む戸の 開かんとするを 待ちわびて 日の射り込める 朝の爽やけさ日は落ちて わが手に残...
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俳句短歌2019-7〜2019-9

<2019.9.29>月の夜に 道説く声する チャペルかな小さくも 秋刀魚は秋刀魚 煙立ついつしかに 色なき庭の おちこちに 秋涼青き ツルウリソウ(道子)崩あ岸ずに立つ イエスの見やる ガリラヤの 海凪をりて 波静かなり花見みにも 使へる...
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俳句短歌2019-4〜2019-6

<2019.6.30>優曇華の 頼りのなさや 草の陰胡瓜にも 案山子立てたる 昔かな絵の猫が 椅子に座れる われを見て ニャーと甘える コーヒータイム(道子)巌あり 押すも動かず 退かず ただそこにあれ 祈りの岩よ潰し見る 蚊に血はなく 冤...
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俳句短歌2019-1〜2019-3

<2019.3.31>春の雨 音静やかに 宵の口しばらくは さくらさくらの 句会かな利根川の つつみに菜花 つみゆけば 水面の空に グライダー浮く(道子)ブロッコリー 収穫のあと 抜く前の 急ぎ花見る 淡き黄の色いぬふぐり 地に青色の 空見...
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俳句短歌2018-10〜2018-12

<2018.12.30>たとへれば 珈琲の色 年の暮れ箸とめて 師走の歌を 書きとめる花びらを こぼし咲きつぐ 山茶花の 根方をかざるう すべにの色(道子)花生けて 飾れる門に 立ち見るは 清しき人の 姿ならめや知らぬ間に 色つきにける 千...
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俳句短歌2018-7〜2018-9

<2018.9.30>朝寒や 失せ物探す 思案顔はずれ年 木守柿にも 手をのばし季におくれ 鉄砲百合の 咲きにおう 雨の庭辺の ほのあかり(道子)栗焼きて 堅き皮剥き 甘皮を 取り去るまでの 作業に声なし本当は 仕事をしたく ないという 床...
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俳句短歌2018-1〜2018-3

<2018.3.25>紙風船 破れるまでの から騒ぎ馬鈴薯の 芽かき落とす 夕仕度視力おち 免許更新ならぬ日を 思いて三歳 老い構えせり(道子)地図持ちて 作れるネギを 届けたる 帰宅の音や 妻の自転車寝る前に 顔拭く我の 蒸しタオル うま...
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俳句短歌2017-10〜2017-12

<2017.12.31>霜降りて ローソク一つ クリスマス窓磨き ガラスの先の 師走かなこの年も パンジー植えて 軒先に ことなき日々の 幸せ思う (道子)友人の 聖書の栞 棚にあり 今朝読む本に 挟みて眺む夕となり 朝となりして 今日の日...
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俳句短歌2017-7〜2017-9

<2017.9.24>栗虫の 鼻や突き破ぶ 穴一つ栗の木の ある教会の 庭静か夏の花 果てて秋まつ 白小菊 つぼみ盛り上げ 時の満ちるを (道子)小松菜の 新葉を摘める 朝餉にも 汁の色どり 椀の嬉野とりとめも なき話こそ 楽しけれ ややに...
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俳句短歌2017-4〜2017-6

<2017.6.29>かぼちゃの葉 拡がるだけの 陰つくりその声に 顔見合わせり 郭公鳴くうぐいすや レンゲツツジの 華やぎに ときを惜しみて 枝から枝へ (道子)朗らかに 笑う時あり 七十路の 妻は我と 同じ齢なる汗流し ラーメン喰らう ...