ヨハネ1:13
οἳ οὐκ ἐξ αἱμάτων οὐδὲ ἐκ θελήματος σαρκὸς οὐδὲ ἐκ θελήματος ἀνδρὸς ἀλλ᾽ ἐκ θεοῦ ἐγεννήθησαν.
新共同訳聖書
この人々は、血によってではなく、肉の欲によってではなく、人の欲によってでもなく、神によって生まれたのである。
【中心聖句】 ヨハネ1:13
【聖書引照】 ヨハネ1:13 ヨハネ8:33 ヨハネ8:34 マタイ3:9 ロマ9:7 ロマ9:8 ロマ9:9 ガラテヤ3:29 ヨハネ1:12
「血によらず」
Ⅰ アブラハムの子
ヨハネ1:13
οἳ οὐκ ἐξ αἱμάτων οὐδὲ ἐκ θελήματος σαρκὸς οὐδὲ ἐκ θελήματος ἀνδρὸς ἀλλ᾽ ἐκ θεοῦ ἐγεννήθησαν.
新共同訳聖書
この人々は、血によってではなく、肉の欲によってではなく、人の欲によってでもなく、神によって生まれたのである。
ヨハネ8:33
ἀπεκρίθησαν πρὸς αὐτόν, σπέρμα ἀβραάμ ἐσμεν καὶ οὐδενὶ δεδουλεύκαμεν πώποτε· πῶς σὺ λέγεις ὅτι ἐλεύθεροι γενήσεσθε;
新共同訳聖書
すると、彼らは言った。「わたしたちはアブラハムの子孫です。今までだれかの奴隷になったことはありません。『あなたたちは自由になる』とどうして言われるのですか。」
ヨハネ1:13「この人々」は、前節の「言は、自分を受け入れた人、その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた」を引き受けている。すなわち、神の「ことば ロゴス λόγος」を「受け入れ、その名を信じて、神の子となる権を与えられた人々」である。
しかし、イスラエルは「わたしたちはアブラハムの子孫です」(ヨハネ8:33)として、「血 αἷμα ハイマ(生まれ、血統、家柄、種族、民族)をもって神の民であると信じた。
Ⅱ 血によらず
ヨハネ8:34
ἀπεκρίθη αὐτοῖς ὁ ἰησοῦς, ἀμὴν ἀμὴν λέγω ὑμῖν ὅτι πᾶς ὁ ποιῶν τὴν ἁμαρτίαν δοῦλός ἐστιν τῆς ἁμαρτίας.
新共同訳聖書
イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。罪を犯す者はだれでも罪の奴隷である。
ヨハネ8:35
ὁ δὲ δοῦλος οὐ μένει ἐν τῇ οἰκίᾳ εἰς τὸν αἰῶνα· ὁ υἱὸς μένει εἰς τὸν αἰῶνα.
新共同訳聖書
奴隷は家にいつまでもいるわけにはいかないが、子はいつまでもいる。
神の祝福は「血(生まれ、血統、家柄、種族、民族)」によるものではない。罪を犯す者はだれでも「罪の奴隷(子)」であって、「神の子」ではない。
Ⅲ 道端の子石からでも
マタイ3:9
καὶ μὴ δόξητε λέγειν ἐν ἑαυτοῖς, Πατέρα ἔχομεν τὸν ᾽Αβραάμ. λέγω γὰρ ὑμῖν ὅτι δύναται ὁ θεὸς ἐκ τῶν λίθων τούτων ἐγεῖραι τέκνα τῷ ᾽Αβραάμ.
Matt.3:9 『我々の父はアブラハムだ』などと思ってもみるな。言っておくが、神はこんな石からでも、アブラハムの子たちを造り出すことがおできになる。
イスラエルの民は「我々の父はアブラハムだ」と誇った。しかし、神は道端にころがる小石からでも「アブラハムの子たちを造り出すことがおできになる」。(マタイ3:9 新共同訳聖書)
Ⅳ アブラハムの子
ロマ9:7
οὐδ᾽ ὅτι εἰσὶν σπέρμα ἀβραάμ, πάντες τέκνα, ἀλλ᾽, ἐν ἰσαὰκ κληθήσεταί σοι σπέρμα.
新共同訳聖書
また、アブラハムの子孫だからといって、皆がその子供ということにはならない。かえって、「イサクから生まれる者が、あなたの子孫と呼ばれる。」
ロマ9:8
τοῦτ᾽ ἔστιν, οὐ τὰ τέκνα τῆς σαρκὸς ταῦτα τέκνα τοῦ θεοῦ, ἀλλὰ τὰ τέκνα τῆς ἐπαγγελίας λογίζεται εἰς σπέρμα
新共同訳聖書
すなわち、肉による子供が神の子供なのではなく、約束に従って生まれる子供が、子孫と見なされるのです。
ロマ9:9
ἐπαγγελίας γὰρ ὁ λόγος οὖτος, κατὰ τὸν καιρὸν τοῦτον ἐλεύσομαι καὶ ἔσται τῇ σάρρᾳ υἱός.
新共同訳聖書
約束の言葉は、「来年の今ごろに、わたしは来る。そして、サラには男の子が生まれる」というものでした。
ガラテヤ3:29
εἰ δὲ ὑμεῖς χριστοῦ, ἄρα τοῦ ἀβραὰμ σπέρμα ἐστέ, κατ᾽ ἐπαγγελίαν κληρονόμοι.
新共同訳聖書
あなたがたがキリストのものであるなら、とりもなおさず、アブラハムの子孫であり、約束による相続人です。
「アブラハムの子」とは誰か? 「肉による子供が神の子供なのではなく、約束に従って生まれる子供が、子孫と見なされるのです」(ロマ9:8 新共同訳聖書) 「アブラハムの子」とはアブラハムに与えられた約束に従って生まれる子であり、この約束の成就として来られた主イエス・キリストによって、信じる者に約束された神の祝福である。
ヨハネ1:12
ὅσοι δὲ ἔλαβον αὐτόν, ἔδωκεν αὐτοῖς ἐξουσίαν τέκνα θεοῦ γενέσθαι, τοῖς πιστεύουσιν εἰς τὸ ὄνομα αὐτοῦ,
新共同訳聖書
しかし、言は、自分を受け入れた人、その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた。
(聖書研究ノート 00093-43-1-13-1 「血によらず」 ヨハネ1:13)
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