研究ノート「アガモㇲ 信仰による独身」

キーワードを入力
Generic selectors
完全一致
タイトルから
記事本文から
Post Type Selectors
カテゴリーで絞込み
チャットルーム
ノート
ルカによる福音書
俳句短歌
創世記
履歴
系図
聖書の食べ物
聖書引照
黙示録

Ⅰコリント7:8 

λέγω δὲ τοῖς ἀγάμοις καὶ ταῖς χήραις, καλὸν αὐτοῖς ἐὰν μείνωσιν ὡς κἀγώ·

新共同訳聖書

未婚者とやもめに言いますが、皆わたしのように独りでいるのがよいでしょう。

【中心聖句】 Ⅰコリント7:8

【聖書引照】 Ⅰコリント7:8 Ⅰコリント7:11  Ⅰコリント7:15 Ⅰコリント7:34  Ⅰコリント7:32  Ⅰコリント7:24

「アガモㇲ  信仰による独身」

Ⅰ 用語 ἄγαμος  アガモㇲ

ἄγαμος  アガモㇲ agamos {ag‘-am-os} 

<α 否定+ γάμος 結婚

形容詞①未婚の、結婚していない、再婚しない、独身の 名詞①独身者、未婚者

結婚していても配偶者が死亡した場合にも ἄγαμος が用いられる。

パウロは、結婚は神の召し(賜物)によるものとし、信仰による独身(ἄγαμος 未婚)をも祝福した。人はおのおの神の召し(賜物)に従い、強制されずに信仰による「平和」を全うすべきである。

[未婚者、結婚しない] Ⅰコリ7:8
[再婚(結婚)せずにいる]  Ⅰコリ7:11
[独身、未婚] Ⅰコリ:32,34

(ἄγαμος Ⅰコリント7:8; 7:11,32,34)

Ⅱ 信仰による独身

Ⅰコリント7:8 

λέγω δὲ τοῖς ἀγάμοις καὶ ταῖς χήραις, καλὸν αὐτοῖς ἐὰν μείνωσιν ὡς κἀγώ·

新共同訳聖書

未婚者とやもめに言いますが、皆わたしのように独りでいるのがよいでしょう。

Ⅰコリント7章は、パウロはコリントの教会にあった「独身」で過ごすことの意味について意見をのべる。ギリシャ語「ἄγαμος  アガモㇲ」は「未婚者」を意味する。パウロ自身も「ἄγαμος  アガモㇲ」であった。「祈りの為に男が女に(女が男に)触れないですごすことは良いこと」であった。(Ⅰコリント7:1,2,5) 祈りのために「合意のうえでしばらく離れる」ことも容認された。(Ⅰコリント7:6) しかし、自制ができなければ結婚すべきである。結婚は神の定めた祝福である。(マタイ19:6)

「祈りの為の独身 ἄγαμος  アガモㇲ」は神の召し(賜物)による祝福であり、万人に強制されるべきではない。「人はそれぞれ神から賜物をいただいているのですから、人によって生き方が違います」(Ⅰコリント7:7 新共同訳聖書)がこの問題に対する大原則である。

III 信仰による離婚・再婚

Ⅰコリント7:11 

 _ ἐὰν δὲ καὶ χωρισθῇ, μενέτω ἄγαμος ἢ τῶ ἀνδρὶ καταλλαγήτω _ καὶ ἄνδρα γυναῖκα μὴ ἀφιέναι.

新共同訳聖書

――既に別れてしまったのなら、再婚せずにいるか、夫のもとに帰りなさい。――また、夫は妻を離縁してはいけない。

夫婦の一方が神を信じた場合、それを理由に離婚してはいけない。(Ⅰコリント7:10) しかし、もし離婚したなら祈りの為の「ἄγαμος  アガモㇲ」でいるか、夫(妻)と和解しなさい。(Ⅰコリント7:11) 夫婦の一方が神を信じ、他方がそれを認めるなら、相手の不信を理由に離婚してはいけない。神を信じる者によって信じない者は聖めらるからである。(Ⅰコリント7:14) しかし、未信の夫(妻)がそれを理由に別れていくなら離れてゆかせなさい。(Ⅰコリント7:15) 

IV 主にある平和

Ⅰコリント7:15 

εἰ δὲ ὁ ἄπιστος χωρίζεται, χωριζέσθω· οὐ δεδούλωται ὁ ἀδελφὸς ἢ ἡ ἀδελφὴ ἐν τοῖς τοιούτοις· ἐν δὲ εἰρήνῃ κέκληκεν ὑμᾶς ὁ θεός.

新共同訳聖書

しかし、信者でない相手が離れていくなら、去るにまかせなさい。こうした場合に信者は、夫であろうと妻であろうと、結婚に縛られてはいません。平和な生活を送るようにと、神はあなたがたを召されたのです。

Ⅰコリント7:34 

καὶ μεμέρισται. καὶ ἡ γυνὴ ἡ ἄγαμος καὶ ἡ παρθένος μεριμνᾷ τὰ τοῦ κυρίου, ἵνα ᾖ ἁγία καὶ τῶ σώματι καὶ τῶ πνεύματι· ἡ δὲ γαμήσασα μεριμνᾷ τὰ τοῦ κόσμου, πῶς ἀρέσῃ τῶ ἀνδρί.

新共同訳聖書

心が二つに分かれてしまいます。独身の女や未婚の女は、体も霊も聖なる者になろうとして、主のことに心を遣いますが、結婚している女は、どうすれば夫に喜ばれるかと、世の事に心を遣います。

Ⅰコリント7:32 

θέλω δὲ ὑμᾶς ἀμερίμνους εἶναι. ὁ ἄγαμος μεριμνᾷ τὰ τοῦ κυρίου, πῶς ἀρέσῃ τῶ κυρίῳ·

新共同訳聖書

思い煩わないでほしい。独身の男は、どうすれば主に喜ばれるかと、主のことに心を遣いますが、

Ⅰコリント7:24 

ἕκαστος ἐν ᾧ ἐκλήθη, ἀδελφοί, ἐν τούτῳ μενέτω παρὰ θεῶ.

新共同訳聖書

兄弟たち、おのおの召されたときの身分のまま、神の前にとどまっていなさい。

結婚も信仰による独身も、共に「主にある平和」な生活のために与えられた祝福である。互いを喜ばせることと、主に喜ばれることは一つに結ばれるべきである。キリスト者は、「おのおの召されたときの身分のまま、神の前にとどまって」(Ⅰコリント7:24)、互いの存在によって「聖なる者」とされる祝福にあずかるために召されたのである。

(聖書研究ノート 00078-46-1-10-7 「アガモㇲ  信仰による独身」 Ⅰコリント7:8) 

コメント