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酢は健康に良いことからも、様々な料理に欠かせない食材です。

種類も多く、原料から穀物酢では米酢、黒酢が知られていますが、ハトムギ酢とかキビ酢いうのもあります。果実を原料にした果実酢としてはリンゴ酢、ワインビネガー、バルサミコ酢などがありますね。

日本では酢が造られる以前には梅の塩漬けからできる梅酢が用いられました。味加減を意味する「塩梅(あんばい)」という言葉は梅酢からきたものです。

酢は紀元前5000年頃のバビロニアにすでに知られていました、それはぶどう酒の発酵菌によって酢酸が生じるところから来たもののようです。人間が醸造を始めると共に酢が得られたのです。漢字の「酢」と「酒」は部首位が同じところからも酢の成り立ちがうかがえます。

聖書の中の酢

聖書では「酢」は「酸いぶどう酒」のことです。ぶどう酒が古くなって発酵して酸くなったものです。人々はこれをパンに浸して食べていました。

ルツがボアズの麦畑で落穂を拾っているとお昼時になり、ボアズはルツに手を休めて刈り入れをする労働者と「このパンを食べ、あなたのパン切れを酢に浸して」食事をするように誘います。(ルツ2:14)

この「酢」は「酸いぶどう酒」だったわけです。

旧約聖書には神に誓願を立てて身を聖別するナジル人と呼ばれる人々がいました。ナジル人はぶどう酒や強い酒を飲むことは禁じられ、「酸いぶどう酒(ぶどう酒の酢)」も「ぶどう汁」も飲むことはできませんでした。(民数6:4) ナジル人は誓願を立てている間は頭に剃刀を当てることも、ぶどうの木から生じるものは種も皮も食べることも禁じられたのです。怪力サムソンは生まれながらのナジル人でした。

歯に酢

水で薄めた酢は毎日の食事に欠かせない飲み物でした。

しかし、生のままの酢は「歯を浮かせる」ような不快さを意味しました。

「薄めない酢」を友に飲ませるの「心配事のある人の前で、歌を歌うようなもの、寒い日には着物を脱ぐようなもの、傷の上に酢を注ぐようなもの」(箴言25:30 フランシスコ会訳聖書)と言われるのです。

真に生きる人は、たとえ敵であっても飢えているなら、パンを食べさせ、渇いているなら「水」を飲ませるべきなのです。(箴言25:20~21 フランシスコ会訳聖書)

十字架の上で

十字架にかかられて午後3時頃、イエスが大声で、「『エリ、エリ、レマ、サバクタニ わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか」』」と叫ばれ、「わたしは渇く」と言われた。すると、人々はイエスが海綿に「酸いぶどう酒」を含ませものを葦の棒に挟んで、イエスに飲ませようとした。イエスはそれを受けられ「こと終われり」と言われて神に霊をお渡しになった。(マタイ27:45~50  ヨハネ19:230)

「われ渇く」と言われた十字架のイエスに人々が差し出しのは、「渇いている人への水」ではなく、「酸いぶどう酒、生のままの酢」であった。「傷の上に注がれる酢」であったのです。

主イエスがは「傷の上に注がれる酢」も拒むことをされず、それらすべてを「受けられ」て息をお引き取りになったのです。

薄めて飲めば健康にもよく、友のへの最善のもてなしになりますが、生のまま飲めば「傷の上に注がれる酢」のように痛みをもたらすもの、それが酢ですね。

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