俳句短歌2019-10〜2019-12

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<2019.11.24>
他愛なく 掘り起こせれば 小芋かな
しばらくは 眺むがよろし 柿落葉
植えかえつ 三十年の 虎尾を 軒より移し 澄む部屋の中(道子)
軋む戸の 開かんとするを 待ちわびて 日の射り込める 朝の爽やけさ
日は落ちて わが手に残る 葱苗を さぐりさぐりつ 植へ終わむとす

<2019.11.17>
木守りの 葉のなき枝の 高さかな
小春日や 茶を飲むわれの 影動く
秋と冬 ゆずり合いつつ 変わりゆく 庭の小菊を 窓にながめつ(道子)
何事も 「ほれ手伝へ」と 爺と婆 二人暮らしの 刻は充ちくる
陰干しの 芋の皮剥く 妻の背に 午後の日射しも 優しかるべし

<2019.11.10>
萩焼の 茶碗にをさまる 熟柿かな
口惜しや 熟しの柿の 枝離れ
週末に 孫を迎える 隣家の 声華やかに 小春日の庭(道子)
すうぱあの 棚の蜜柑も 色づきて 冬来たるらし 木蘭色の人
細く降り 籠れる窓に 自転車に 肘張り乗れる 人居るを見つ

<2019.11.3>
鶏頭の 花しげしげと 眺めをり
秋蛙 小屋の裏から 睥睨す
おしなべて おぼろに見える 夫の目に 美しくあれな 手術後の月(道子)
掘りたての 小さき芋は 黄色くて 若き匂ひの 湯気を立てをり
薬屋の 紙風船を 打つ音に さして続かぬ 幼子の唄

<2019.10.27>
蒼空の 心が詠めず 颱風過
馬追の 音聞きたきや 雨の夜
いつ知れず 写真の母に 呼びかける こと多くなり 喜寿近きわれ(道子)
芋掘りの 昨日の畑の 突き指が 痛み始める 今朝の珈琲
通るなと 椅子塞ぎ置く 食卓の 妻は只今 掃除の時間

<2019.10.20>
疾風に 手もつかずなり 部屋の中
決然と 乾きてゆくや 蓮の殻
雨風の 荒ぶる音に 戸をとじて 身をかたくして 一日こもれり (道子)
わが迷ひし 時代の讃美歌を 妻弾きくれし 雨の夕刻
疾風に 音なく折れて 朝の日に 芯を晒せる 黄楊の老木

<2019.10.6>
二つ三つ 茗荷を摘める 日暮れかな
掘られるを 拒みて這うや 芋の蔓
よく鳴きし 犬の姿の なき犬舎 柵の内には 草生いはじむ (道子)
打ち水の 乾けるごとく 失せぬ間に 妻をせきたて 歌書きとめる
夫婦して 種蒔き終へし 日は夕べ 肉屋のカツで 馬鍬洗ひす

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