俳句短歌2025-10〜2025-12

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<2025.12.1>
月冴へて ひとつこと済む 夕餉かな
返却の 図書抱へもち 日の短か
目覚めれば 庭に吹き寄す 塵芥は 行方なくなに われに来しかも
明けそめし 部屋に入る日の やはらかに 身を晒しをり 神に祈りつ

<2025.12.1>
安らかを 祈る如くや 冬日かな
狭庭に 一樹ひそかに 薄紅葉
その昔 夕にはじまる 朝ありと 信じる人の ありと傳はる
われに来て 光の粒は 乱れたり 乱れるままに 我を映すか

<2025.11.23>
短日や 書を閉づ音の いさぎよき
急ぎ来て 賑やかに去り 小春かな

— 草津楽泉園にて —
ライ薗の 官舍の屋根に 降る雪の 畳乾かす 寒さ淸しき
盲目の 人ら棲みをる 一室に 塵一つなく 掃きをりし朝
靴下の 色はなにかと 尋ね来る 明るき色を 選びてくれと
これが似合うと わが云へば 嬉しき顏を われに向け来る
釣銭を 受けるもろ手に 指はなく ただ数枚の 硬貨を手に受く

<2025.11.16>
糸切りの 芋の熱さを 手に覚へ
おやおやと 庭のつつじの 帰り花
このあたり 昔松原 ありしかと 見上ぐる空に風は変はらず
秋虫の さかんに飛ぶも ふと消へて また現るる 淡き日の中

by Anz (小3)

<2025.11.9>
爽やかや 今朝の野花を 活けにける
渋柿や バケツに下げて 運びけり
開け放つ 窓より入りし 朝霧は 皮の聖書に おりて湿れる
妻ありて わがありがたき 時を過ぐ わが懐に 居寝よわが妻

<2025.11.2>
満ち欠けを 知らせず月の 添寝かな
柿むきて そろろそ妻の 来る時刻
枕する ヤコブがうへに 言の葉の 天の雫か 天使が唄か
故郷は 消へゆく郷の 幻の 母が居ませし 倭(しず)のあばら屋

<2025.10.26>
柿紅葉 思いのままに 終の色
百舌来ぬと さみしき空や 胸さわぐ
わがさがに 語り告げくる 御使いの 美しきかも 衣擦れの音
未だ来ぬ アルビノーニの アダージョの 人を待ち侘ぶ 午後の四時半

<2025.10.19>
この色や 膨らむ菊の もう少し
名月を 隠して雲の 薄明かり
ごめんねと 云へば許せる 夫婦なれ 云はねど分かる 夫婦なれこそ
今日の日を 生きながらへし 日となせば 秋の日差しは われにも優し

<2025.10.12>
わが庭に 何用ありて 蜆蝶
昨年よりも 小さき柿や 柿は柿
いつの時 何の仕草か 分からねど 思い出すことありて 母の掌
説教で 地獄の話は しないでと 頼みし人に 哀しみを見つ

<2025.10.5>
竹抜きて あらはる空の 高さかな
ふゐに消え また現れて 秋の蟲
白河を 越へて會津の 街道に 茅葺屋根の 屋並を過ぐる
赤松の 木肌を仰ぐ 枝先に 小鳥の騷ぐ 一群を見つ

コメント

  1. 匿名 より:

    いつも素晴らしい写真をありがとうございます。楽しみに観ています。今回のAnzちゃん(小3)の絵は素晴らしいですね。水彩画と思いますがタッチは油絵のようで大胆です。夕日の海を描いたものと思います。大きな太陽が、今まさに、海に沈もうとして、空も海も美しく輝き、海には光の道が出来ています。空に飛ぶカモメが二羽が描かれることで、この絵に動きと広がり、高さと、それを見る人に「心の物語」を与えています。子どもの絵には、大人では決して描けない世界があって、この絵はいつまでも見ていたくなる一枚です。Anzちゃん、ありがとうございます。また絵が描けましたら見せてください。皆川