聖書研究ノート「言は神と共にあった」

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ヨハネ1:1 「初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。(聖書協会共同訳聖書)

【中心聖句】 ヨハネ1:1
【聖書引照】 コロサイ1:17 箴言8:22~31 箴言8:30 ヘブル1:1~3 ヘブル1:10~12 Ⅰコリント8:6 コロサイ1:16,17  創世記1:1~5

「言は神と共にあった」

Ⅰ 天と地の創造のはじめに神と共におられた御子の働き

天と地の創造のはじめに神と共にあったロゴス、すなわち、イエス・キリストは「万物が存在するよりも先に」おられ、万物はロゴス、すなわち、御子イエス・キリストにあって成り立った。

「彼は万物よりも先にあり、万物は彼にあって成り立っている」 コロサイ1:17 口語訳聖書

  1. 御子は万物よりも先にあり
  2. 万物は御子にあって成り立っている

天と地の創造のはじめに神と共におられた御子の働きについて箴言は詳しく描写している。
箴言8:22~31

8:22主が昔そのわざをなし始められるとき、そのわざの初めとして、わたしを造られた。
8:23いにしえ、地のなかった時、初めに、わたしは立てられた。
8:24まだ海もなく、また大いなる水の泉もなかった時、わたしはすでに生れ、
8:25山もまだ定められず、丘もまだなかった時、わたしはすでに生れた。
8:26すなわち神がまだ地をも野をも、地のちりのもとをも造られなかった時である。
8:27彼が天を造り、海のおもてに、大空を張られたとき、わたしはそこにあった。
8:28彼が上に空を堅く立たせ、淵の泉をつよく定め、
8:29海にその限界をたて、水にその岸を越えないようにし、また地の基を定められたとき、
8:30わたしは、そのかたわらにあって、名匠となり、日々に喜び、常にその前に楽しみ、
8:31その地で楽しみ、また世の人を喜んだ。  口語訳聖書

箴言8:30

「わたしは、そのかたわらにあって、名匠となり」口語訳聖書「我はその傍にありて創造者となり」 明治元訳聖書
「わたしは神のかたわらで、これを組み立てる者であった」 新改訳聖書
「わたしは建築士のように神の傍らにいた」 フランシスコ会訳聖書
「私は建築技師のように、彼のそばにいた」 バルバロ訳聖書

神が天と地を創造されたとき、御子はそのかたわらにあって、これを組み立てるものであった。御子は神のかたわらにあって、名匠のごとく、建築士・建築技師のごとく、天と地を組み立てられ、万物は御子にあって成り立った。

万物と人は、神によって創造され、御子によって組み立てられ、保たれ、存在し、成り立つのである。(ヘブル1:1~3 Ⅰコリント8:6 コロサイ1:16,17 )

Ⅱ 創造のロゴス

「ことば」すなわち「ロゴス」は、天と地を創造した。神の創造された天と地は固定され変化のない天と地ではなかった。神の創造された天と地は一つのいのちのように躍動し、成長する世界であった。神は創造し続ける神であり、創造を成し遂げる神、すなわち「創造のロゴス」である。

創世記1:1~5 口語訳聖書

1:1はじめに神は天と地とを創造された。
1:2地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。
1:3神は「光あれ」と言われた。すると光があった。
1:4神はその光を見て、良しとされた。神はその光とやみとを分けられた。
1:5神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕となり、また朝となった。第一日である。 

天と地の創造において、神が「光よあれ」と言われると、「光」があった。神が語られると、ことばは、それと寸分変わらぬ存在となった。「ロゴス」は創造し、働き続ける創造の力である。

Ⅲ 創造の保持と完成

神のかたわらにおられた「いのちのことば」(Ⅰヨハネ1:1 新改訳聖書)、すなわちロゴスである御子によって、「もろもろの世界」は創造された。そして、ロゴスである御子は「その力あることばをもって万物を保っておられる」。(ヘブル1: 3 口語訳聖書)

ヘブル1:1~3 口語訳聖書
1:1神は、むかしは、預言者たちにより、いろいろな時に、いろいろな方法で、先祖たちに語られたが、
1:2この終りの時には、御子によって、わたしたちに語られたのである。神は御子を万物の相続者と定め、また、御子によって、もろもろの世界を造られた。
1:3御子は神の栄光の輝きであり、神の本質の真の姿であって、その力ある言葉をもって万物を保っておられる。そして罪のきよめのわざをなし終えてから、いと高き所にいます大能者の右に、座につかれたのである。

<新しい創造>

天も地も神の「御手のわざ」である(詩篇102:25 新改訳聖書)、しかし、ヘブル1:11~12 に、被造世界はことごとく「みな滅びる」と記されている。「すべてのものは衣のように古び、外套のように巻かれる。これらのものは、衣のように変る」。(ヘブル1:11~12 口語訳聖書)

変化は天と地の創造の不完全性を意味するものではない。変化こそが神の創造の核である。

ヘブル1:10~12 口語訳聖書

1:11これらのものは滅びてしまうが、あなたは、いつまでもいますかたである。すべてのものは衣のように古び、
1:12それらをあなたは、外套のように巻かれる。これらのものは、衣のように変るが、あなたは、いつも変ることがなく、あなたのよわいは、尽きることがない」とも言われている。

(ヘブル1:10~12は詩篇102:25~27の引用である)

すべてのものは衣のようにすりきれ変化する。しかし、神は人が古びた衣を変えるように常に世界を変えられる。変化は新しい創造である。

万物も人のいのちも絶えざる変化の中にある。しかし、神は変わることがなく、その年はつきることがない。(ヘブル1:12 口語訳聖書) 神は万物と人間をの変化を成し遂げられる創造の神である。

「イエス・キリストは、きのうも、きょうも、いつまでも変ることがない」 ヘブル13:8 口語訳聖書

天と地を創造された「神のことば」は、今や「生けることば」として、創られたすべてのいのちを新しく創造する。そのいのちは「きのうも、きょうも、いつまでも変ることがない」(ヘブル13:8 口語訳聖書)永遠のいのちである。

(聖書研究ノート 00002-04-01-01-2 「言は神と共にあった」 ヨハネ1:1)

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