うずら

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「うずら」で思いうかぶのはすり下ろした山芋にのる黄色いうずらの卵ではないでしょうか。

「うずら」に限らず、卵の生食は日本に特有の食材です。

日本が海外よりも卵の賞味期限を厳しくしているのは、「卵かけご飯」を好む日本人のために新鮮さを約束するためかもしれません。

私たちの食べる「うずらの卵」はほとんどが卵をとるために養殖されたうずらです。愛知県には沢山の養殖場があります。

「うずら」は体長20センチくらいの渡り鳥で、北海道や青森のうずらは5月ごろ関東や東海に南下してきます。うすらはにわとり類に属する鳥で、その肉は柔らかくて美味しい。

日本では古くから和歌に詠われた鳥です。

「夕されば野辺の秋風身にしみて鶉鳴くなり深草の里」  藤原俊成 

「後に鳴き 又先に鳴き 鶉かな」 夏目漱石

日本人には「うずら」の鳴き声が「御吉兆!」と聞こえ、武将たちに幸運の鳥とされ、江戸時代には鳴き声を競う「鶉合わせ」が流行ったそうです。

聖書の中のうずら

「うずら」は聖書に二回記されます、

最初はイスラエルの民がエジプトを脱出してシンの荒野に入って食料が尽き、モーセとアロンに「エジプトでは肉鍋のそばに座り、パンを満ち足りるまで食べた」とつぶやいた時でした。

主はイスラエルの民のつぶやきを聞かれ、夕方になると「うずらが飛んできて宿営をおおい、荒野の面には白い霜のような「マナ」が降ったのです。

こうして、イスラエルの民は「マナ」の「パン」と「うずら」の「肉」が与えられました。(出エジプト16章)

「民が願い求めると、主はうずらをもたらし、また、天からのパンで彼らを満ち足らわせた」 

詩篇105:40新改訳聖書

二回目はシナイ山で律法が与えられ、出発するとき、エジプトからついてきた人々が、「ああ、肉が食べたい、あるのはマナだけだ。エジプトでは魚もあった。きゅうりも、西瓜、にら、たまねき、にんにくも」と扇動すると、イスラエルの民も扇動にあおられて大声で泣いて叫びました。

すると、主は風を送られ、海の向こうからうずらを運ばせました。

うずらは地上に一メートル程も積もり、民は集めて宿営のまわりに広げたのです。民がうずらを食べて、その肉を噛み終わらないうちに主の怒りが燃え上がり、疫病がイスラエルの民を襲ったのです。(民数記11章)

疫病で亡くなった民を埋葬した場所は「キブロテ・ハタアワ (欲望の墓場)」と呼ばれました。(民数記11:34)

「うすら」の肉は長くイスラエルの民に神の祝福と戒めの記憶として残ったのです。

うすらの肉料理

「うずらの肉」は八宝菜風にしたり、うずらの肉のチーズ巻きなど、高たんぱくで低脂肪の理想的な食材として知られています。その調理法は実に多彩です。

しかし、シンの荒野から始まるイスラエルの民の調理器具も十分でない放浪の旅では、うずらの料理を楽しむというよりも、貴重なたんぱく源としてうずらを、焼肉や鍋料理くらいの素朴な調理をするしかなかったと思います。

それは、小さなうずらの肉を「天からの賜物」として「満ち足りる」ことを学び、そして、食への「つぐやき」が何よりも神への信頼を損なうのだというを忘れないためでもあったと思います。

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