心のデボーション4571
「また言ひ給ふ『この故に、天國のことを教へられたる凡ての學者は、新しき物と舊き物とをその倉より出す家主のごとし』」 マタイ13:52 大正文語訳聖書
「そこで、イエスは彼らに言われた、「それだから、天国のことを学んだ学者は、新しいものと古いものとを、その倉から取り出す一家の主人のようなものである」。」 口語訳聖書
「オーソドックス」
ロシアやギリシャなど東欧諸国にひろまる正教会は「Orthodox church」という。Orthodoxはギリシャ語ὀρθός(真直ぐな、正しい)+δόξα(賛美、意見)に由来し、「多くの人に正しいと受け入れられた信仰、賛美」の意である。あらゆる「オーソドックス」に学ぶことは、常に基本である。
(心のデボーション4571)
心のデボーション4572
「ヱホバは心のいたみかなしめる者にちかく在してたましひの悔頽れたるものをすくひたまふ」 詩篇34:18 明治元訳聖書
「主は心の砕けた者に近く、たましいの悔いくずおれた者を救われる。」 口語訳聖書
「心傷体験」
人生には心を打ち砕かれるようなことが起こる。それは心に痛みとして記憶され、いつまでもその人の人生を支配する。心の痛みをいやすには、自分の心にあるものを見つめ、それをうまく自我に受容する必要がある。それは、時には忘れていたことを意識的によみがえらせるつらい作業である。神は、かたく閉ざされた「石の心」の近くにあって、救うために、人を打ち砕き給うのである。「主は心の砕けた者に近く、たましいの悔いくずおれた者を救われる」。「心の砕けた者συντρίβω」は「心がこなごなに打ち砕かれた者」の意。
(心のデボーション4572)
心のデボーション4573
「彼は我らの平和にして、己が肉により、樣々の誡命の規より成る律法を廢して、二つのものを一つとなし、怨なる隔の中籬を毀ち給へり」 エペソ2:14 大正文語訳聖書
「キリストはわたしたちの平和であって、二つのものを一つにし、敵意という隔ての中垣を取り除き、ご自分の肉によって、」 口語訳聖書
「愛と憎しみ」
愛の深さは憎しみによって知られるのだろうか。日本人はほとんど、その激しさに躓き、この愛を知ることができない。無意識のうちに愛から憎しみを抜こうと試みる。しかし、憎しみを理解しない愛は、愛と憎しみの対立を救うことはできない。愛と憎しみの「隔ての壁」を打ち壊されるのは神である。
(心のデボーション4573)
心のデボーション4574
「人のよろこびは施濟をするにあり 貧者は謊人に愈る」 箴言19:22 明治元訳聖書
「人に望ましいのは、いつくしみ深いことである、貧しい人は偽りをいう人にまさる。」 口語訳聖書
「相性の悪い人」
相性の良い人というのは意外と少ないのではないか。しかし、相性が悪くても相手への好奇心を失わないことだ。ことばや行為の裏側にあるものに、そっと手を伸ばしてさわってみると、暖かいものにふれることができまる。相性が悪くても、ふれるに値するものはたくさんある。相性の悪い人と四苦八苦してつき合うことが、自分のたましいのふれにくい部分に向かうことではないか。
(心のデボーション4574)
心のデボーション4575
「或は靈により、或は言により、或は我等より出でし如き書により、主の日すでに來れりとて、容易く心を動かしかつ驚かざらん事を。」 Ⅱテサロニケ2:2 大正文語訳聖書
「霊により、あるいは言葉により、あるいはわたしたちから出たという手紙によって、主の日はすでにきたとふれまわる者があっても、すぐさま心を動かされたり、あわてたりしてはいけない。」 口語訳聖書
「主の日」
「主の日はすでにきたとふれまわる者があっても、すぐさま心を動かされたり、あわてたりしてはいけない」。(Ⅱテサロニケ2:2) 「主の日」について「ふれ回る者」の声を聞くよりも、むしろ、「その日、その時は、だれも知らない」と知って、常に備えして生きるべきである。(マタイ24:36)
(心のデボーション4575)
心のデボーション4576
「萬の物は彼によりて造らる、天に在るもの、地に在るもの、見ゆるもの、見えぬもの、或は位、あるひは支配、あるひは政治、あるひは權威、みな彼によりて造られ、彼のために造られたればなり。」 コロサイ1:16 大正文語訳聖書
「万物は、天にあるものも地にあるものも、見えるものも見えないものも、位も主権も、支配も権威も、みな御子にあって造られたからである。これらいっさいのものは、御子によって造られ、御子のために造られたのである。」 口語訳聖書
「位、主権、支配、権威」
「位も主権も、支配も権威も」みな、「見えるもの、見えないもの」として、「天にあり、地にあり」、「御子によって造られ、御子のために造られた」。(コロサイ1:16) 地にある「見える位、主権、支配、権威」は、天にある「見えない位、主権、支配、権威」に基づき御子の栄光をあらわすために立てられた。
(心のデボーション4576)
心のデボーション4577
「なんぢら互に重を負へ、而してキリストの律法を全うせよ。」 ガラテヤ6:2 大正文語訳聖書
「互に重荷を負い合いなさい。そうすれば、あなたがたはキリストの律法を全うするであろう。」 口語訳聖書
「おすそわけ」
日本人が「つまらないものですが」といって贈物をするのを、外国人は不思議に思うようだ。つまらないものなら贈るべきではないというわけである。しかし、悩みを人におすそわけするときは、この挨拶はいいと思う。「つまらないなんて、とんでもありません。ありがたく頂戴します。」と受けとってもらえると、それは本当に「つまらないもの」に変わるから不思議である。「互いの重荷を負い合う」とはそういうことかもしれない。
(心のデボーション4577)
心のデボーション4578
「我らの勸は、迷より出でず、汚穢より出でず、詭計を用ひ」 Ⅰテサロニケ2:3 大正文語訳聖書
「いったい、わたしたちの宣教は、迷いや汚れた心から出たものでもなく、だましごとでもない。」 口語訳聖書
「惑わしから出た福音」
福音は「迷いや汚れた心から出たものでもなく、だましごとでもない」。(Ⅰテサロニケ2:3) 「迷いπλάνη」は「惑わし、欺き、逸脱」の意。「惑わし、欺き、逸脱」から出た福音は魂を滅ぼす。
(心のデボーション4578)
心のデボーション4579
「かれら王をたてたり然れども我により立しにあらずかれら牧伯をたてたり然れども我がしらざるところなり彼らまたその金銀をもて己がために偶像をつくれりその造れるは毀ちすてられんが爲にせしにことならず」 ホセア8:4 明治元訳聖書
「彼らは王を立てた、しかし、わたしによって立てたのではない彼らは君を立てた、しかし、わたしはこれを知らない。彼らは銀と金をもって、自分たちの滅びのために偶像を造った。」 口語訳聖書
「ジェノサイド」
「ジェノサイドgenocide(計画的大虐殺)」はギリシャ語γένος(人種、種族、集団)と「殺害」を意味するラテン語cideからなり、1944年、ポーランド出身のユダヤ人法学者で弁護士のラファエル・レムキン(Raphael Lemkin)によって始めてもちいられた造語で、「国民的、民族的、人種的または宗教的な集団の全部または一部を集団それ自体として破壊する意図をもって行われる行為」である。
(心のデボーション4579)
心のデボーション4580
「これ神の正しき審判の兆にして、汝らが神の國に相應しき者とならん爲なり。今その御國のために苦難を受く。」 Ⅱテサロニケ1:5 大正文語訳聖書
「これは、あなたがたを、神の国にふさわしい者にしようとする神のさばきが正しいことを、証拠だてるものである。その神の国のために、あなたがたも苦しんでいるのである。」 口語訳聖書
「神の国のための苦しみ」
もし、「神の国のため、苦しみπάσχωを受ける」なら、その人は「神の国にふさわしい者」である。(Ⅱテサロニケ1:5) 「神の国にふさわしい者」とされたと知ることによって「神の国のための苦しみ」は喜びに変わる。
(心のデボーション4580)
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