心のデボーション345

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心のデボーション3441

「遐齡にいたり年も富も尊貴も滿足て死り其子ソロモンこれに代りて王となる」 Ⅰ歴代誌29:28 明治元訳聖書

「彼は高齢に達し、年も富も誉も満ち足りて死んだ。その子ソロモンが彼に代って王となった。」 口語訳聖書

 「遐齡」

「高齢に達し」(口語訳聖書)は明治元訳聖書は「遐齡にいたり」と訳す。「遐齡(かれい)」を「よきよわい」と読ませる。(Ⅰ歴代誌29:28) LXXはἐτελεύτησεν ἐν γήρει καλῷ(直訳「よき老年に完結(完成)する」)である。「遐齡」は「遐寿(かじゅ)」とも呼ばれ、長寿を意味する。死は「τελευτάω 成就、完結、完成」である。「満ち足りた遐齡(よきよわい)」がある。(Ⅰ歴代誌29:28)

(心のデボーション3441)

心のデボーション3442

「言ふ我裸にて母の胎を出たり 又裸にて彼處に歸らん ヱホバ與へヱホバ取たまふなり ヱホバの御名は讚べきかな」 ヨブ1:21  明治元訳聖書

「そして言った、/「わたしは裸で母の胎を出た。また裸でかしこに帰ろう。主が与え、主が取られたのだ。主のみ名はほむべきかな」 口語訳聖書

 「近所迷惑」

相撲でケガをして上位から転落してきた力士を「近所迷惑」というそうである。大先輩ではあるし、思い切って当たるにはどこか気がひける。上位で身につけたものは、そう簡単に捨てられない。しかし、迷惑顔をされてまで守るべきものでもない。いつでも「裸」になれるのが本当の信仰だが、裸になってしまう必要はなく、それと気づけばよいのはないか。

(心のデボーション3442)

心のデボーション3443

「ソロモン其父ダビデの位に坐し其國は堅固く定まりぬ 」Ⅰ列王2:12 明治元訳聖書

「このようにしてソロモンは父ダビデの位に座し、国は堅く定まった。」 口語訳聖書

 「国は堅く定まった」

ソロモンは父ダビデの王位を継承し、その国は「国は堅く定まったἡτοιμάσθη ἡ βασιλεία αὐτοῦ σφόδρα(直訳「国はσφόδρα激しく(非常に)ἑτοιμάζω整えられた」) 神の国イスラエルは偉大なダビデ王のみで造られるのではない。国を継承する者たちによって整えられるのである。基礎を築く者、建て上げる者、継承する者がそれぞれの勤めを果たして神の業は完成する。

(心のデボーション3443)

心のデボーション3444

「活すものは靈なり、肉は益する所なし、わが汝らに語りし言は、靈なり、生命なり。」 ヨハネ6:63  大正文語訳聖書

「人を生かすものは霊であって、肉はなんの役にも立たない。わたしがあなたがたに話した言葉は霊であり、また命である。」 口語訳聖書

 「生きる」

ラテン語の「生きるvivo」は、「人々の間にいる」であり、「死ぬmori」は「人々の間にいることを止める」である。周囲に人はいても自分がその間にいないこともあり、周囲に人がいなくても人々の間に生きている人もいる。人であれ自然であれ、それと自分の間に何が生じるかである。何も生じなくなった時が死であれば、摩擦やトラブルでも生じたものは、とりあえず生きている証である。生から生じるものを否定しないこと。

(心のデボーション3444)

心のデボーション3445

「神ソロモンに智慧と聰明を甚だ多く賜ひ又廣大き心を賜ふ海濱の沙のごとし」 Ⅰ列王4:29  明治元訳聖書

「神はソロモンに非常に多くの知恵と悟りを授け、また海べの砂原のように広い心を授けられた。」 口語訳聖書

 「広い心」

神はソロモンに「非常に多くの知恵と悟り」を授けられ、「海べの砂原のように広い心」を授けられた。「広い心 χύμα καρδίαςLXXⅠ列王5:9」は「ゆるやかな、寛大な、ひろい心(「breadth of mind」NASB)」である。知恵ある者の心は「ゆるやかで、寛大で、ひろい」。

(心のデボーション3445)

心のデボーション3446

「智慧ある子は父を欣ばす 愚なる子は母の憂なり」 箴言10:1  明治元訳聖書

「知恵ある子は父を喜ばせ、愚かな子は母の悲しみとなる。」 口語訳聖書

 「愚かな息子」

「愚かな息子υἱὸς ἄφρωνLXX」は「分別(常識)のない、物の分別のつかない息子」の意。その子は「母の憂い」となる。「憂いλύπη」は「心や体の苦痛、苦しみ、悲しみ」の意で、grif(深い悲しみ、悲嘆、悲痛)である。母を悲しませてはいけない。(箴言10:1)

(心のデボーション3446)

心のデボーション3447

「されば凡てその言ふ所は守りて行へ、されどその所作には效ふな、彼らは言ふのみにて行はぬなり。」 マタイ23:3  大正文語訳聖書

「だから、彼らがあなたがたに言うことは、みな守って実行しなさい。しかし、彼らのすることには、ならうな。彼らは言うだけで、実行しないから。」 口語訳聖書

 「誠実」

口ばかりで行ないのともなわない人がいる。口では立派なことをいうが、本人は指一つ動かそうとしない。こういう人のことばには聞く気持ちになれないものだ。しかし、イエスはそういう人のことばも誠実に行ないなさいと語られる。ただし、その人の生き方をまねする必要はない。この人から学ぶものは何もないといえる人など一人もいないのである。

(心のデボーション3447)

心のデボーション3448

「また傳道者は智慧あるが故に恒に知識を民に敎へたり 彼は心をもちひて尋ね究め許多の箴言を作れり」 伝道12:9 明治元訳聖書

「さらに伝道者は知恵があるゆえに、知識を民に教えた。彼はよく考え、尋ねきわめ、あまたの箴言をまとめた。」 口語訳聖書

 「思索と探求」

伝道者は「智慧」について「よく考え、尋ねきわめ」た。(伝道12:9)「よく考え‎אזן」は「よく聞き」、「尋ねきわめ‎חקר」は「徹底的に調べる」の意である。新改訳聖書は「彼は思索し、探求し」と訳す。神のことばは、日々「思索し、探求する」者に豊かな実りをもたらす。

(心のデボーション3448)

心のデボーション3449

「汝らは地の鹽なり、鹽もし效力を失はば、何をもてか之に鹽すべき。後は用なし、外にすてられて人に蹈まるるのみ」 マタイ5:13 大正文語訳聖書

「あなたがたは、地の塩である。もし塩のききめがなくなったら、何によってその味が取りもどされようか。もはや、なんの役にも立たず、ただ外に捨てられて、人々にふみつけられるだけである。」 口語訳聖書

 「沈黙の言葉」

塩気のなくなったキリスト者とは信仰が「バカ」になり、塩味のきいた言葉を持たない信仰者のことである。キリスト者とは言葉を持つ者である。沈黙の言葉を使うすべを知る者である。

(心のデボーション3449)

心のデボーション3450

「視よ男子汝に生れん是は平安の人なるべし我これに平安を賜ひてその四周の諸の敵に煩はさるること無らしめん故に彼の名はソロモン(平安)といふべし彼の世に我平安と靜謐をイスラエルに賜はん」 Ⅰ歴代誌22:9  明治元訳聖書

「見よ、男の子がおまえに生れる。彼は平和の人である。わたしは彼に平安を与えて、周囲のもろもろの敵に煩わされないようにしよう。彼の名はソロモンと呼ばれ、彼の世にわたしはイスラエルに平安と静穏とを与える。」 口語訳聖書

 「平安と靜謐」

ソロモンの名は「平安」の意。その治世の間、神はイスラエルに「平安と静穏」を与えらえた。(Ⅰ歴代誌22:9)「静穏ἡσύχιοςLXX(quietness)」は「静穏、平穏、静けさ」の意である。(Ⅰテモテ2:2「平安で静かな」)明治元訳聖書は「靜謐」と訳す。騒ぎの起こらない静けさである。「静穏ἡσύχιος」時代は神によって、神のたてられた「平安の心」を通してもたらされる。

(心のデボーション3450)

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