心のデボーション613

デボーション1
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心のデボーション6121

「智慧ある者と偕にあゆむものは智慧をえ 愚なる者の友となる者はあしくなる」 箴言13:20  明治元訳聖書

「知恵ある者とともに歩む者は知恵を得る。愚かな者の友となる者は害をうける。」 口語訳聖書

 「旅をするなら」

「向こう見ずな者と一緒に旅をするな。/さもないと/お前の災いがひどくならないとも限らない。/彼は向こう見ずな者と一緒に旅をするな。/さもないと/お前の災いがひどくならないとも限らない。/彼は好き勝手に振る舞い/その愚かさのせいで、お前も一緒に滅びてしまう」。(旧約聖書外典ベン=シラの知恵8:15  新共同訳聖書) 「好き勝手に振舞う者」と旅をするな。気疲れだけが残る。「旅をするならこの人」と思える人が「友」の中でも大切にすべき友(φίλος G5384)であろう。

(心のデボーション6121)

心のデボーション6122

「われを謗れるものは仇たりしものにあらず もし然りしならば尚しのばれしなるべし 我にむかひて己をたかくせし者はわれを恨たりしものにあらず若しかりしならば身をかくして彼をさけしなるべし」 詩篇55:12  明治元訳聖書

「わたしをののしる者は敵ではありません。もしそうであるならば忍ぶことができます。わたしにむかって高ぶる者はあだではありません。もしそうであるならば身を隠して/彼を避けることができます。」 口語訳聖書

 「私の敵」

作者は敵と闘っている。しかし、「敵ἐχθρός(G2190)」とは誰だろうか? 悲しい事に、作者はそれが自分に敵対する者ではなく「自分に近く、最も親しき者」だと告白する。しかし、更に見つめるならば、敵は自分自身の最も深いところにある事がわかる。戦闘的で暴力的なものとの内的な戦いを避けている限り、それは外に向かい「敵」として現れてくるのだろうか。

(心のデボーション6122)

心のデボーション6123

「それ神の見るべからざる永遠の能力と神性とは、造られたる物により世の創より悟りえて明かに見るべければ、彼ら言ひ遁るる術なし。」 ロマ1:20  大正文語訳聖書

「神の見えない性質、すなわち、神の永遠の力と神性とは、天地創造このかた、被造物において知られていて、明らかに認められるからである。したがって、彼らには弁解の余地がない。」 口語訳聖書

 「弁解の余地なし」

「神について知りうる事がら」について、「神がそれを彼ら〔すべての人〕に明らかにされた」ので、人は神とその存在について「弁解の余地がないἀναπολόγητος(G379)言い訳する立場がない」。人は自らの存在において「神の永遠の力と神性」を知るのである。人が生きて在ることが神の神性の証しである。

(心のデボーション6123)

心のデボーション6124

「われヱホバを尋ねたればヱホバわれにこたへ我をもろもろの畏懼よりたすけいだしたまへり」 詩篇34:4  明治元訳聖書

「わたしが主に求めたとき、主はわたしに答え、すべての恐れからわたしを助け出された。」 口語訳聖書

 「飛んではダメ」

ビル火災で、飛び降りれば確実に死亡する高さからでも、他人が飛ぶのを見ると「私も飛んじゃおうかな」と考えるそうである。地面に吸い込まれるように身を投げる。人は強い恐怖(φόβος G5401)に襲われると、視野が狭くなり、思考が変わる。「飛んではダメ」と語りかけるもう一人の自分を育てておきたい。「もう一人の自分」とは、祈りの中で神の声を聞いている私のことである。

(心のデボーション6124)

心のデボーション6125

「凡てのことを感謝せよ、これキリスト・イエスに由りて神の汝らに求め給ふ所なり」 Ⅰテサロニケ5:18  大正文語訳聖書

「すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって、神があなたがたに求めておられることである。」 口語訳聖書

 「神の熱望」

神がキリスト・イエスにあって私に求められるのは、「すべての事について、感謝すること」である。(Ⅰテサロニケ5:18) 「求めるθέλημα(G2307)」は「意思、思い、決意、熱望」の意で、神が熱望される御旨は「すべてのことについて、キリスト・イエスにあって感謝を見出す」ことである。

(心のデボーション6125)

心のデボーション6126

「ヱホバよねがはくはわが祈をきき わが懇求にみみをかたぶけたまへ なんぢの眞實なんぢの公義をもて我にこたへたまへ」 詩篇143:1  明治元訳聖書

「主よ、わが祈を聞き、わが願いに耳を傾けてください。あなたの真実と、あなたの正義とをもって、わたしにお答えください。」 口語訳聖書

 「果たすつもりのない約束」

イソップの寓話に「果たすつもりのない約束をする病人」のお話がある。ある貧乏な男が病気で医者にも見放されると、神々に「もし病気を治してくれるなら百匹の動物と奉納の品々を捧げますと祈った。すると妻があきれて「そのお金をどこから出すのか」と尋ねます。すると彼は「神々は自分からそれらを受け取るために、自分の病気を治すと思うか」と答える。(「イソップ寓話集」 山本光雄訳 岩波書店1942/2より)もし、彼が神々をそのように信じるならば、「果たすつもりのない約束」などしなかったろう。この男と妻の不幸は、死の直前まで、貢物を求める神々と駆け引きをすることしか知らなかったことである。

(心のデボーション6126)

心のデボーション6127

「神の靈われを造り 全能者の氣息われを活しむ」 ヨブ記33:4 明治元訳聖書

「神の霊はわたしを造り、全能者の息はわたしを生かす」 口語訳聖書

 「生きる価値」

「生きる価値もない、だから殺した」というのは、あまりにも貧しく、悲しいことばである。いのちには全能者の息が吹き込まれている。いのち(ψυχή G5590)の意味が見えなくなった時、存在に価値が感じられなくなるのではないか。いのちの中には生きていなくてもよいものがあると考えたときから、人はいのちを見失う。いのちはただまるごとを受け取るしかないものである。

(心のデボーション6127)

心のデボーション6128

「神に近づけ、さらば神なんぢらに近づき給はん。罪人よ、手を淨めよ、二心の者よ、心を潔よくせよ。」 ヤコブ4:8  大正文語訳聖書

「神に近づきなさい。そうすれば、神はあなたがたに近づいて下さるであろう。罪人どもよ、手をきよめよ。二心の者どもよ、心を清くせよ。」 口語訳聖書

 「神に近づきなさい」

「神に近づきなさい(ἐγγίζωG1448)。そうすれば、神はあなたがたに近づいて下さるであろう(ἐγγίζωG1448)」。(ヤコブ4:8) 「近づくἐγγίζωG1448」は「時間的、空間的に近づく」ことである。神に近づく「今、ここ」がある。神の存在を身近なところに見出すなら、神はあなたを身近なところに見出される。

(心のデボーション6128)

心のデボーション6129

「是みな異邦人の切に求むる所なり。汝らの天の父は、凡てこれらの物の汝らに必要なるを知り給ふなり」 マタイ6:32 大正文語訳聖書

「これらのものはみな、異邦人が切に求めているものである。あなたがたの天の父は、これらのものが、ことごとくあなたがたに必要であることをご存じである。」 口語訳聖書

 「必要なもの」

「必要なもの」はすべて、はじめから与えられ、すでに私の内にある。すでに自身の内にあるので私に「求め」が生ずるのである。この「求めἐπιζητέωG1934」は死の瞬間まで人から消えることはない。

(心のデボーション6129)

心のデボーション6130

「われ汝の事を耳にて聞ゐたりしが今は目をもて汝を見たてまつる」 ヨブ42:5  明治元訳聖書

「わたしはあなたの事を耳で聞いていましたが、/今はわたしの目であなたを拝見いたします。」 口語訳聖書

 「目であなたを拝見いたします」

ヨブは厳しい試みにはじまる信仰の苦悩の末に、遂に、その目で神を拝見し、「わたしはみずから恨み、ちり灰の中で悔います」と告白する。(ヨブ42:6) ヨブは神を「耳で聞いていた」が、今や「わたしの目であなたを見いた」のである。(ヨブ42:5) 神の摂理に触れて、ヨブは神のことばを「耳で聴く」ところから、「目であなたを拝見する」ところへと引き上げられたのである。開かれた耳は目に見ることを促し、見る目は見たことを耳に伝える。

(心のデボーション6130)

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