心のデボーション590

デボーション1
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心のデボーション5891

「イエス言ひ給ふ『よしや我、かれが我の來るまで留るを欲すとも、汝になにの關係あらんや、汝は我に從へ』」 ヨハネ21:22 明治元訳聖書

「イエスは彼に言われた、『たとい、わたしの来る時まで彼が生き残っていることを、わたしが望んだとしても、あなたにはなんの係わりがあるか。あなたは、わたしに従ってきなさい』。」 口語訳聖書

 「この事、あの事」

復活のイエスはペテロに「わたしに従ってきなさい」と言われた。ペテロが振り返ると、そこに「イエスの愛しておられた弟子〔ヨハネ〕がついて来るのを見た」。ペテロがイエスに「主よ、この人はどうなのですか」と問うた。イエスはペテロに「あなたにはなんの係わりがあるか。あなたは、わたしに従ってきなさい」とお答えになった。「あなたにはなんの係わりがあるか」を「基督のまねび」のなかで内村達三郎は「この事」あの事「汝に何の関係あらん、我にしががへ」と訳出する。(トマス・アケンピス「基督のまねび」内村達三郎訳 昭和21/2)

「この事、あの事」よりも、ます、「神に従え」。

(心のデボーション5891)

心のデボーション5892

「此の二人ゆきて、他の弟子たちに之を告げたれど、なほ信ぜざりき。」 マルコ16:13  大正文語訳聖書

「このふたりも、ほかの人々の所に行って話したが、彼らはその話を信じなかった。」 口語訳聖書

 「折れない心」

イエスが復活された、そのお姿を見たという目撃者の証言に、多くの弟子は心を「かたくな」にしました。にわかには信じられなかったのである。「かたくなな心πώρωσις」(マルコ16:14)は「折れない心」のことである。自分の思いに立てこもって、外の声に心を閉ざす。「そんなはずはない」という思いを「折る」ところから新しい風景が現われてくる。ありのままという地平である。

(心のデボーション5892)

心のデボーション5893

「イエス言ひたまふ『狐は穴あり、空の鳥は塒(ねぐら)あり、されど人の子は枕する所なし』」 マタイ8:20  大正文語訳聖書

「イエズス是に曰ひけるは、狐は穴あり空の鳥は巣あり、然れど人の子は枕する處なし、と。」 口語訳聖書

 「木賃宿」

昔、旅籠は食事をつけなかった。旅人は自炊し、マキだけを宿から買った。そのマキ代を木賃と呼んだので、マキを買わなければならない安宿を「木賃宿」と言ったのである。しかし、主イエスは教えを伝えてユダヤの地を歩かれたが「枕する處」もなかった。宣教者は「貧しさ」を知らねばならぬ。

(心のデボーション5893)

心のデボーション5894

「この故に勵み勉めて汝らの信仰に徳を加へ、徳に知識を、」 Ⅱペテロ1:5  大正文語訳聖書

「それだから、あなたがたは、力の限りをつくして、あなたがたの信仰に徳を加え、徳に知識を、」 口語訳聖書

 「努力して」

六十二歳でバレエの学校に入学した人がいる。バレエでは足が耳につくぐらいに上がらなければならない。そこで彼は、ダンスの引き出しに足を上げ、その度に読み終えた新聞を一枚づつ重ねていくことにした。一年三ヶ月して、新聞は耳の高さになり、足も楽々上がるようになったという。自分に「加える」とは、そういう努力の重なりなのだおろう。そして、豊かに「加えて」くださるのは神である。(Ⅰペテロ4:11)

(心のデボーション5894)

心のデボーション5895

「われ感謝をそなへものとして汝にささげん われヱホバの名をよばん」 詩篇116:17  明治元訳聖書

「わたしは感謝のいけにえをあなたにささげて、主のみ名を呼びます。」 口語訳聖書

 「感謝のいけにえ」

主の聖名を呼びもめる者よ、「感謝のいけにえ」をもて神に近づけ。「感謝のいけにえ」とは「そのみわざを言いあらわす喜びの歌」である。(詩篇107:22) 「喜びの歌」を歌いつつ、神の宮に入れ。

(心のデボーション5895)

心のデボーション5896

「なんぢ妻に繋がるる者なるか、釋くことを求むな。妻に繋がれぬ者なるか、妻を求むな。」 Ⅰコリント7:27  大正文語訳聖書

「もし妻に結ばれているなら、解こうとするな。妻に結ばれていないなら、妻を迎えようとするな。」 口語訳聖書

 「相手と繋がる」

「もし妻に結ばれているなら」、「結ばれるδέω」は「縛る、結びつける、つなぐ、枷にかける」の意。結婚は互いに相手と「一つの枷に繋がる、一つに縛る」ことである。もし、繋がれるのは嫌というなら、「妻を〔夫を〕迎えよう」としてはいけない。

(心のデボーション5896)

心のデボーション5897

「空の鳥を見よ、播かず、刈らず、倉に收めず、然るに汝らの天の父は、これを養ひたまふ。汝らは之よりも遙に優るる者ならずや」 マタイ6:26 大正文語訳聖書

「空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない。それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。あなたがたは彼らよりも、はるかにすぐれた者ではないか。」 口語訳聖書

 「人の価値」

「人」は「空の鳥」より「価値」があるだろうか? 空を飛ぶことの出来ない「人間」が、どうして「鳥」にまさると言えるのか? 海を泳ぐこともできない「人間」が、どうして海を渡る「蝶」にまさると言えるのか? 人の価値は、意味と価値を問うことにある。そして、それは意味と価値を見出すというよりも、問い続けることの価値である。

(心のデボーション5897)

心のデボーション5898

「此等のことを語る程に、イエスその中に立ち[『平安なんぢらに在れ』と言ひ]給ふ。」 ルカ24:36  大正文語訳聖書

「こう話していると、イエスが彼らの中にお立ちになった。〔そして「やすかれ」と言われた。〕」 口語訳聖書

 「安かれ」

「対人恐怖症anthrophobia」は「ἄνθρωπος人間」+「φοβέομαι恐れる」からきた言葉である。「恐れるφοβέομαι」は「敗走する」の意で、傷つくことを恐れて対人関係から敗走する。社交恐怖Socialphobia(社会恐怖症)という対人恐怖もある。逃げようとすると恐怖は強化される。心の不安に、「安かれεἰρήνη ὑμῖν」と呼びかけるイエスの声を聞きたい。

(心のデボーション5898)

心のデボーション5899

「空の鳥を見よ、播かず、刈らず、倉に收めず、然るに汝らの天の父は、これを養ひたまふ。汝らは之よりも遙に優るる者ならずや」 マタイ6:26 大正文語訳聖書

「空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない。それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。あなたがたは彼らよりも、はるかにすぐれた者ではないか。」 口語訳聖書

 「額に汗して食べる」

人の「額に汗して食べる」のも神の「養い」である。人は自ら生きることによって生き、生かされて自らを生きる。

(心のデボーション5899)

心のデボーション5900

「また心腐りて眞理をはなれ、敬虔を利益の道とおもふ者の爭論おこるなり。」 Ⅰテモテ6:5  大正文語訳聖書

「また知性が腐って、真理にそむき、信心を利得と心得る者どもの間に、はてしのないいがみ合いが起るのである。」 口語訳聖書

 「絶え間ない口論」

「はてしのないいがみ合いδιαπαρατριβή」は「絶え間ない口論」の意。「知性が腐って、真理にそむき、信心を利得と心得る」とろに発生する。その座に座らぬ者は幸いである。(詩篇1:1)

(心のデボーション5900)

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